構想されていたのかと思うと、何度も何度もこの30ページを繰り返して読んでしまいました。いつまでも元気で若いオリビエや、いつまでも美しいクレメンテ公爵を想像して、また、心配性のマリオット・ローランやら出番が少なかったエロール、アーサー、ビンセント、ステファン卿などはほんのカタスミにちょっとだけ
ナイジェルは今回セリフが結構多かったような…そして、突然あかされたアンジェロの名前の由来などもあり色々と大変楽しゅうございました。もっとも、下書きですので顔も描いていなくて、どんな表情か想像して読まねばなりませんでしたが、それもそれなりに楽しかったです。下書きのネームでもいいので、文庫本1冊200ページ分を
描いてくださったら、私は迷わず購入しますがまことに花より美しいクレメンテ公のお姿をせめてもう一度山本先生の絵で拝見したいと願っています。 知られざる名作知る人ぞ知る少女漫画の名作。未完だが、四半世紀前の作品にもかかわらず、スケールの大きさ、画力のレベルの高さは驚嘆に値する。登場人物名にはさすがに時代を感じてしまうが、20年以上の長い年月に渡ってコアのファンをひきつけておく吸引力はさすが。
物語は16世紀末の宗教戦争を題材に、海賊、インカの秘宝、ジプシーに泥棒、王侯の隠し子、男装の少女など、冒険小説のアイテムをこれでもかというように詰め込んで豪華この上ない。同時代のベルばらに比べてけれん味があるところも却って魅力的だった。
何度も再開が報じられ、そのたびにファンはやきもきする羽目に。私も20年ほど前に購入したコミックを持っているのだが、今回未発表ネームがついているというだけの理由で6巻を購入してしまった。十数年前にも再開のうわさを聞きつけ、本屋に日参した覚えがある。作者は大風呂敷を広げすぎて収拾がつかなくなったのではないかという気もするし、今となっては再開されても画風や作風が変わってしまうのではないかという悪い予感もあるが、それでも、続きが気になってしかたがない。