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新書・文庫

アイテム一覧
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坂の上の雲〈3〉 (文春文庫) 魔界ヨメ!〈第3巻〉堕ちた学園 (MF文庫J) 坂の上の雲〈4〉 (文春文庫) 三国志〈4〉 (吉川英治歴史時代文庫) 森口織人の陰陽道 巻ノに (2) (電撃文庫 お 7-13) 坂の上の雲〈2〉 (文春文庫) 失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫) ラプンツェルの翼 2 (2) (電撃文庫 と 8-8) 唇にキス 舌の上に愛 ?愛と混乱のレストラン3?  (二見シャレード文庫 た 2-13) MW(ムウ) (1) (小学館文庫)
坂の上の雲〈3〉 (文春文庫) 魔界ヨメ!〈第3巻〉堕ちた学園.. 坂の上の雲〈4〉 (文春文庫) 三国志〈4〉 (吉川英治歴史時.. 森口織人の陰陽道 巻ノに (2.. 坂の上の雲〈2〉 (文春文庫) 失敗の本質―日本軍の組織論的研.. ラプンツェルの翼 2 (2) .. 唇にキス 舌の上に愛 ?愛と混.. MW(ムウ) (1) (小学館..

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坂の上の雲〈3〉 (文春文庫)

[ 文庫 ]
坂の上の雲〈3〉 (文春文庫)

・司馬 遼太郎
【文藝春秋】
発売日: 1999-01
参考価格: 670 円(税込)
販売価格: 670 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 256円〜
坂の上の雲〈3〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎
カスタマー平均評価:  5
司馬遼太郎の歴史認識が語られている
 この巻で遂に日露戦争に突入するが、同時に作者の歴史認識を垣間見ることができる。  帝国主義時代に日本が列強を目指さざるを得なかった状況、大国ロシア相手に戦争を起こさざるを得なかった理由、白色人種のアジア系民族に対するサディスティックな感覚など。  また、日本の軍部指導者が第二次大戦時の指導者と比べて、いかに合理的であったかも語られている。兵隊たちの士気の高さとともに、国家として成長を遂げつつある日本の清清しさを感じることができ、とても気持ちがよいと思うのは私だけではないだろう。
日露戦争
正岡子規の死から日露戦争開戦までが描かれています。 戦争といえば、圧倒的な国力の差を気持ち一つで埋められると 考えた太平洋戦争した思い浮かびませんでした。 日露戦争も同じようなものかと思っていましたが、 国家を守るために今何をしなくてはならないのかを第一に、 冷静に状況を判断し事態に対処していく各々の姿に熱くなるものがあります。 同じ戦争でも、携わる人によってこうも性格が異なるかなと考えさせられます。
もはや成功・不成功を論じているような余裕などない
日露戦争開戦に向けての意思決定と開戦準備がテーマ。 当時大人と子供ほど国力の差があったロシアに対して、なぜ日本が開戦を決意するに至ったのか、当時の人々の深刻且つ切実な葛藤・決意が臨場感を持って伝わってきます(「このまま時が移れば移るほどロシア側に有利で日本側に不利です。今なら何とかなる。日本としては万死に一生を期して戦うほか、残された道はない」)。 国に対する愛情だけでなく客観的・冷静な彼我分析のもとに、日本がなけなしの総力を結集していく過程には思わず心が動かされます。
昭和日本軍の原点をみた
いよいよ日露戦争の戦いの火蓋が切られる第3巻。 前半部分では、戦争回避の努力もむなしくロシア側の理不尽な要求に追い詰められ開戦せざるをえなくなったプロセスが描かれています。当時の日本にとって大国ロシアと戦うことがどれだけ困難(無謀)なことだったかを思うと、大国から屈辱的外交を強いられた憤りを感じます。 中盤以降は日露戦争準備から緒戦まで描かれていますが、私が印象に残ったのは、さまざまな点で後の日中戦争、太平洋戦争との対比やそれらへの影響が垣間見えたことです。 例えば、開戦の段階で陸・海軍と政府があらかじめ戦争終結に向けたシナリオ(短期決戦での勝利で列強諸国に仲介してもらうこと)を共有化していたことは、昭和の戦争とは対照的で興味深いです。 一方、兵士個々人の闘争心や忠誠心に頼る白兵戦中心の戦闘、補給に対する意識不足など日本軍の特徴がすでにみられ、日露戦争の反省があれば昭和の戦争はもう少し違ったものになったのではないでしょうか。
まさに戦争だ!
子規は逝去。文学の周辺に関しては、この巻で終わってしまうようだ。 とうとう、日露戦争が開始され、秋山兄弟の活躍が始まる。 山本権兵衛、東郷平八郎が登場。 日露戦争の緒戦までが、本巻の内容。 ロシア側の人物に関しては、ウィッテの記述がいまひとつ定まらない感じがして、落ち着きがない。 日露戦争も佳境に差し掛かる、どう物語は進むのか?

魔界ヨメ!〈第3巻〉堕ちた学園 (MF文庫J)

[ 文庫 ]
魔界ヨメ!〈第3巻〉堕ちた学園 (MF文庫J)

・阿智 太郎
【メディアファクトリー】
発売日: 2009-04
参考価格: 609 円(税込)
販売価格: 609 円(税込)
( 在庫あり。 )
魔界ヨメ!〈第3巻〉堕ちた学園 (MF文庫J)
阿智 太郎
カスタマー平均評価:   0

坂の上の雲〈4〉 (文春文庫)

[ 文庫 ]
坂の上の雲〈4〉 (文春文庫)

・司馬 遼太郎
【文藝春秋】
発売日: 1999-01
参考価格: 670 円(税込)
販売価格: 670 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 484円〜
坂の上の雲〈4〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎
カスタマー平均評価:  4.5
気力、運、敵失、全てが日本に味方した
 黄海海戦、遼陽会戦では敵失もあり、勝つことが出来た。その一方で旅順は膠着する。  作者がうまいのは、陸戦、海戦だけでなく、外交、スパイ、日英同盟、戦費調達など、日露戦争を巡る全ての要素を同時に進行させていることだ。  実力で劣る日本がいかにして勝てたか。勿論明治人の冷静な計算、士気が勝っていたことも確かだが、運や敵失にも助けられている。本当に薄氷を踏むような戦いだ。
乃木 希典の評価
日露戦争において英雄か凡将か評価が両極端に分かれる乃木希典。 司馬先生は凡将の立場で旅順攻略戦を描いており、 乃木の評価に対する議論を紛糾させる契機になったといわれてます。 とにかくこの本では正面から突撃あるのみです。 大将の心理を含め、日露戦争を丹念に描いています。 ロシアのクロパトキンもそうですが、 個人の感性や性格に戦局が大きく左右されていく姿に興味が惹かれました。
日露戦争に勝ったことで日本が残った。
○読み始めたきっかけ  司馬遼太郎の歴史モノが好きで、その中でも経営者を中心に愛読者の多い、 「坂の上の雲」を読んでみました。 ○心に残る言葉  日本の砲弾は、敵艦船の装甲を打ち破るのではなく、甲板で炸裂し火災を起こさ せ砲台を無力化することを目的としている。兵力の少ない日本海軍にとって、最も 効率的に戦闘する手段の一つ。  日露戦争当時では、一軍の統率は司令官がその人格力をもってやる、作戦の方は 参謀長が受け持つ。基本的にすべて参謀長に任せる。二者択一を迫られた時か、戦 況が紛糾した時のみ司令官が決を下す。 p.184 農業社会=有能無能の価値基準はなく、自然の摂理に従って、きまじめさと 精励さ嵩が美徳。  狩猟社会=それぞれの能力によって部署に配置され、全体の一目標のために機能 する。その中では指揮者が必要。この社会では人間の有能無能が問われる。世界史 的にみて、狩猟民族は軍隊を作ることに熟達している。 p.256 敵よりも大いなる兵力をもって敵を圧倒撃滅するというのは、常勝将軍と いわれるものが確立し実行してきた鉄則。  日露戦争に勝ったことにより、日本がロシアの植民地にならずにすんだ。しかし、 その成功体験が太平戦争での軍部の過信を生んだ。 ○どんな人に読んでもらいたいか。  過去の日本人の行動や歴史を知ることで、将来の日本の問題について考えるきっか けとなる。できるだけ、多くの日本人に読んでもらいたい。
ちょっとした記述が妙に面白い。
良さについては沢山のレビュアー様がおっしゃっている通り。 個人的には北進軍の中の黒木部隊の記述「まるで別の人種の部隊に率いられていたかのような強さ」というところで思わず吹き出しました。 司馬遼太郎、時々面白い表現しますよね。。
リーダーの資質が組織の運命を決める
第4巻は遼陽の会戦から旅順攻防まで。 リーダーの資質が、特に戦争といういわば極めて緊迫した状態において、いかに重要かということを思い知らされます。 旅順攻略軍における乃木・伊地知コンビ、バルチック艦隊におけるロシア司令長官について、著者は「無能」を連発し酷評しています。当然、ここでいう「無能」とは、全人格を否定する意味での無能ではなく、あくまでもそのとき置かれた状況下において能力を発揮できなかった(もしくは持っている能力が状況に適応できなかった)という意味でしょう。ただ、リーダーたるもの、ある面で優れているだけでは(例えば乃木がもつ会う人を魅了してやまない包容力など)務まらないどころか、組織全体に対して悪影響を及ぼすという事例ともいえ、企業経営などに置き換えると考えさせられるものがあります。 なお、乃木・伊地知が攻撃の失敗から反省することなく、無謀な攻撃をただ繰り返すさまは、日本陸軍がもともともつDNAなのか、後の太平洋戦争を暗示しているようで、名著「失敗の本質」が思い出されてしまいました。

三国志〈4〉 (吉川英治歴史時代文庫)

[ 文庫 ]
三国志〈4〉 (吉川英治歴史時代文庫)

・吉川 英治
【講談社】
発売日: 1989-04
参考価格: 798 円(税込)
販売価格: 798 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 682円〜
三国志〈4〉 (吉川英治歴史時代文庫)
吉川 英治
カスタマー平均評価:  5
ごめんなさい
三国志〈1〉 (吉川英治歴史時代文庫)僕は孔明という人物は凄い策略家と思ってました。こんな凄い人物というか人間らしい人とは知りませんでした。吉川さんの考えと趣味が色濃くでているのでしょうけど。でも本当に知りませんでした。何度も書きますけど本当に今の日本に孔明のような人々の幸せを世の中の平和を考えて 自分の生涯をかけるような才能のある人物が欲しいです。
関羽の心、そして三顧の礼
1989年4月11日リリース。『孔明の巻』と『赤壁の巻(前半)』からなる。まさにこの巻は『三国志』全体のクライマックスとも言える部分だろう。特に劉備の家族を守るために曹操の元に身を寄せた関羽の一途な心に唸ってしまう。曹操のいかなる厚遇にも関羽の心は動かされない。一方、曹操の武人の心根にも感じ入る。正に男と男の世界である。 中間部でついに諸葛孔明が登場。ただその登場のさせ方に念が入っている。所謂『三顧の礼』をもって孔明を迎え、ついに劉備の周辺に『人』が揃う。そして孔明が一気にその全能力を知らしめる『赤壁』へと突入。まさに映画『レッド・クリフ』は最も『三国志』で濃密なここを題材としている。 おそらくは全中国国民にとって最も語られる史実はここではないか、と思える。その全容を余すところなく描くダイナミックな筆に唸るばかりだ。
孔明登場!
曹操は北方の袁紹を破り領土を一気に拡大。 その一方で劉備は有名な三顧の礼をもって遂に孔明を迎え入れます。 徐庶から孔明の名を聞きついに出会い軍師に迎え入れるまでのくだりはついつい時間を忘れ、夜を明かして読んでしまいました。 いよいよ孔明ひきいる劉備軍の快進撃が始まり、読み出したらとまらないおもしろさが加速していくのは間違いありません!
詩的なほどに美しい、曹操と関羽の覇陵橋での別れ
「江東の小覇王」孫策が若くして病に倒れ、さらに若い弟の孫権が呉を引き継ぐ。中原に目を転じると、曹操が河北の袁紹を遂に滅ぼし、中華制覇の野望をその視野に入れる。劉備は国力、兵力ともに相変わらず微小で、天下から程遠い位置にありながらも、「三顧の礼」をもって、諸葛亮を軍師に迎え入れることに成功する。いよいよ、「三国志」の型が形成され始め、物語は佳境へ突入していきます。 この第四巻には、そうした歴史の激動とともに、この物語のターニングポイントとなる幾つかの印象的な邂逅と別離が描かれています。曹操と関羽の覇陵橋での別れ、曹操の姦計による劉備と徐庶の別れ、そして言わずもがなの「三顧の礼」。この中でもとりわけ、曹操と関羽の別離の様は、詩的といえるほどに美しく、息を呑みます。関羽の旧主劉備に対する不変の忠義、彼の武と義をあまりに愛するがゆえ、見送らざるを得ない曹操。彼はこうなることを分かっていながら、一縷の望みを賭けてひたすらに関羽を渇望し、そんな曹操の胸中を察する関羽もまた見事なまでの武人らしい信義を通した上で、袂を分かちます。曹操のような男に仕えたい、あるいは、関羽のような男を手中にしたい。男であるならば、ある種の羨望交じりにそう思わせる、個人的には三国志で最も好きなワンシーンです。
孔明はスゴイ!
孔明登場。孔明が活躍する様が描かれ始める。これまでも、劉備だけでも素晴らしかったが、天才軍師が出てくることがいかに凄いことか、まざまざと見せつけられる。戦の読みは恐ろしく深い。

森口織人の陰陽道 巻ノに (2) (電撃文庫 お 7-13)

[ 文庫 ]
森口織人の陰陽道 巻ノに (2) (電撃文庫 お 7-13)

・おかゆ まさき
【アスキー・メディアワークス】
発売日: 2009-05-10
参考価格: 578 円(税込)
販売価格: 578 円(税込)
( 近日発売 予約可 )
森口織人の陰陽道 巻ノに (2) (電撃文庫 お 7-13)
おかゆ まさき
カスタマー平均評価:   0

坂の上の雲〈2〉 (文春文庫)

[ 文庫 ]
坂の上の雲〈2〉 (文春文庫)

・司馬 遼太郎
【文藝春秋】
発売日: 1999-01
参考価格: 670 円(税込)
販売価格: 670 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 297円〜
坂の上の雲〈2〉 (文春文庫)
司馬 遼太郎
カスタマー平均評価:  4.5
日清戦争を契機に俄然注目される日本
 意外な勝利となった日清戦争であるが、この勝利により、日本国民は国家という存在を体感し、諸外国から注目されると同時に、ロシアの壁にぶち当たった。  日清戦争の勝利は、日露戦争へのスタート地点に過ぎなかったのである。
正岡子規のすごみ
日清戦争前後のお話。 こういう時代にあって、秋山真之は留学を重ね軍人として着実に成長しています。 一方、学生時代には移り気で何をやっても物にならない正岡子規ですが、 俳句というものに出会い、文人として一気に大成しました。 特に死を意識してからの彼の行動は鬼気迫るものが感じられます。 人間、熱中できるものを見つけた時の力を思い知った気がしました。
時代のうねりが伝わってきます。
日清戦争以降の時代の大きなうねりの中で、秋山好古、真之、正岡子規がそれぞれの境遇、立場の中で、感じ、行動する様の対比がおもしろい。 滅び行く清や、日本の前に立ちはだかろうとするロシア、そしてそのような状況の中で日本はどこへ行こうとしているのか、時代背景が手に取るように伝ってくる。
子規の実像と明治人気質
この巻では主に、闘病しながら文筆活動を続ける正岡子規と、軍人として活躍を始める秋山真之を中心に描かれています。 正岡子規に関して小学校の教科書レベルでしか知らなかったので、過去の俳句や短歌を検証し、新たな作風を作り上げていった彼の功績を初めて知りました。それにもまして結核を患いながらも壮絶なまでに創作活動を行う彼の執念に胸を打たれます。 一方、秋山真之という人物の資質は、欧米に追いつき追い越そうとする明治日本になくてはならないもののように感じます。「飛ぶが如く」で描かれた大久保利通もそうでしたが、この時代には物事に強烈なこだわりをもった人物が必要だったのでしょう。 なお、この巻の最後の章は、ロシアに関する記述になっていますが、欧米でもなくアジアでもないロシアという国の性格が見事に表現されていて、大変ためになります。先に「菜の花の沖」を読んでおけば更に楽しめると思います。
日清戦争へ
 時代は日清戦争へと突入してゆく。  秋山兄弟は戦地へ赴く一方、正岡子規は病と闘いながらも・・・  明治の時代に青年たちが、それぞれの境遇の中で青春を謳歌する話。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

[ 文庫 ]
失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

・戸部 良一 ・寺本 義也 ・鎌田 伸一 ・杉之尾 孝生 ・村井 友秀 ・野中 郁次郎
【中央公論社】
発売日: 1991-08
参考価格: 800 円(税込)
販売価格: 800 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 295円〜
失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)
戸部 良一
寺本 義也
鎌田 伸一
杉之尾 孝生
村井 友秀
野中 郁次郎
カスタマー平均評価:  4.5
旧日本軍と平成の官僚組織、政治は全く同じ轍を踏もうとしているのか。
本書は私が学生時代の21くらいの時に巡り会いました。しかし、当時の私には難しすぎて、良く理解ができずに途中で読むのをやめてしまったものですが、今回また思い切ってまた最初から全てを読み直し、本ブログに書くに至った次第です。当時は枝葉末節な字句に目がいきすぎて、敗戦を題材とした社会科学、経営戦略学、組織論的な論考という、大きな目標を失ってしまったのでしょう。 この「失敗の本質」は上記にも述べたとおり、旧日本軍が犯した失敗を代表的な6つの戦闘(作戦)を題材として用いることで、太平洋戦争における多くの失敗を、旧日本軍の組織としての失敗と捉え、これらを現代の日本社会、政府、企業などの組織にとっての教訓として活用することが大きな目的である。    本書を読んで思ったことは、旧日本軍は戦略を立案する際に既に負けのスパイラルに陥っていたのだということ。戦略目的が曖昧であり、組織としても大目標が幹部間でも共有されず、当然の結末として末端まで何も伝わらないまま戦わされた。作戦自体も悉く、兵站、ロジス面を軽視した短期決戦型であり、長期化した場合の対策は全く立てらなかった。また戦略立案自体も、中身のない精神論をベースにしたもので科学的根拠がないものが多く、戦況の悪化とともに戦うことが自己目的化していった。組織の面を見ても、硬直化、官僚化しており、本来優秀ななずの参謀、高級幹部の「経験」「知識」などは全く役に立たなかった。本書では全編を通じてこの当たりのことが何度も繰り返し書かれている。  まだまだ書き足りないことは多いのだが、さてさて、ここまで考えてみて、今の日本の政府、大企業、政治の世界はどうであろうか。大東亜戦争から今年で65年を迎えるが、歴史は繰り返していないだろうか。あの歴史を繰り返さないために我々は本書から何を学べばよいのだろうか。本書に書かれていることはすでに70年近く前のことだが、同じことは今も変わらないで起こっている。今の日本は軍事力をベースにした戦争には巻き込まれてはいないが、情報戦争、経済戦争は今後も果てしなく続いており、今や国家、企業のみならず個人の富、資産までも壮絶に奪い合う時代になっている。こうした時代に今一度本書「失敗の本質」に目を向けてみてはどうだろうか。また、もしの最近の経済や政治の15年が失敗だったというならば、その「失敗の本質」を本書を読むことで考えてみてはどうだろうか。
60年以上前の組織を研究する意味。
 主に大東亜戦争での6つの作戦を対象に、作戦を失敗に至らしめた要因を日本軍の組織構造や行動に的を絞って分析しています。敗戦について組織論という新しいアプローチで分析しているので、戦史に興味がある方は楽しめると思います。しかし、本書がマネジメントにとって参考になるかは疑問です。何故ならば、日本軍の失敗要因として列挙されているものは、現代のマネジメントの見地からは低レベルなものばかりだからです。また、それら失敗要因は現代の大企業が数十年前に克服しているはずのものです(大企業でもお粗末な組織があるのは事実ですが)。もし、本書で挙げられている失敗要因が現代の企業においても観られるならば、その企業は低レベルな問題を抱えていると言わざるを得ません。現代の組織ではなく、大東亜戦争時代の日本軍を分析対象にする利点が不明確に感じました。
バカのリトマス試験紙
名著と評判の高い本書であるが、それぞれが無関係に成立している。この著作の歴史的意義は、初めて経営学的視点でとらえたという意味しかないの著作である。太平洋戦争開戦前に問題はないと言いながら、太平洋戦争開戦前のノモハン事件を取り上げ、それぞれの戦いに関して粗筋だけ書き、どう戦えば良いのかという視点は一切なく、最終章の経営学的分析に引き渡されていっており、作品としてまとまりにかけており、また、この作品の致命的欠陥は、真珠湾攻撃を成功と考えている所にある。真珠湾攻撃とミッドウェイ海戦の作戦目的は同一である。この事から真珠湾攻撃は戦略的戦術的意味において失敗した戦いである。この著者等や愛読者達は、戦略目標や戦術目標の意味が一切理解出来ず、戦果が上がれば、作戦そのものが失敗しても良いと思考しているのである。三國志において、孔明がどうしようもないバカで、張飛こそ、三國志の中で最高の軍略家と考えている人におすすめの書籍である。こんなのが、名著と言われるから、荒巻やかわぐちかいじの著作がシミュレーション小説なんて言われるんだ!!
ガラパゴス化の始まり
1991年に初版が発行されているが、今現在においても内容は決して古くないと思われる。第一章では失敗の事例として6つのケーススタディが挙げられているが残念ながら、私は他文献を読んでいないのでなんとも言えないが、読んだ限りでは大本営は負けるべくして負けたのだという印象を受けた。その考察に関しては第二章、第三章にて述べられているが、組織論について知識がないと1度読んだだけではフォローしきれないほど充実した内容だと思った。読み進めていくにつれてである新しい概念に感嘆を覚え、確かに当時の日本軍と現在の企業の相似を多数見出すことが出来た。読んだからと言って即座に旧体制的な組織が変化するわけではないが、たまに思い出したように読んでみると新しい発見があるかもしれない。
失敗学
 一流のプロ野球選手は、7割の凡打の中から学ぶという。  先の大戦の日本軍の失敗は、多くの教訓となりうる。現在日本の企業組織論として読める一冊。  随分と古い刊行だが、内容は今に通じる普遍性がある。本質をついた論だからであろう。

ラプンツェルの翼 2 (2) (電撃文庫 と 8-8)

[ 文庫 ]
ラプンツェルの翼 2 (2) (電撃文庫 と 8-8)

・土橋 真二郎
【アスキー・メディアワークス】
発売日: 2009-05-10
参考価格: 578 円(税込)
販売価格: 578 円(税込)
( 在庫あり。 )
ラプンツェルの翼 2 (2) (電撃文庫 と 8-8)
土橋 真二郎
カスタマー平均評価:  3
感想等
全部読んでみましたが言葉の真理を探っていくって感じですね ただ終わり方に「?」があるかも 続くのか続かないのか・・・ 前回のから続くってのもあるから良く分からないです ただ表紙の絵は良いです

唇にキス 舌の上に愛 ?愛と混乱のレストラン3?  (二見シャレード文庫 た 2-13)

[ 文庫 ]
唇にキス 舌の上に愛 ?愛と混乱のレストラン3? (二見シャレード文庫 た 2-13)

・高遠 琉加
【二見書房】
発売日: 2009-04-23
参考価格: 690 円(税込)
販売価格: 690 円(税込)
( 通常2〜5週間以内に発送 )
中古価格: 690円〜
唇にキス 舌の上に愛 ?愛と混乱のレストラン3?  (二見シャレード文庫 た 2-13)
高遠 琉加
麻生 海
カスタマー平均評価:  5
君と生きたいんだ。
3巻は正月の北海道、久我のフランス修業に至る回想から。 初めての料理、父親との諍い、フランスでの出会い…現在の料理人である久我の根底を知ることになります。 帰省の後、年末に理人を傷つけた久我が仕事始めにレーヴへいくとそこに彼の姿はなくやってきたのは叶とヤガミグループの人間だった。 理人がレストランを憎んでいるのは他人がそこで紡いでいる幸福な風景が自分にはないから、自分が捨てられた象徴でしかないから。 自分が置き去りにされたゴルドを買収することで溜飲を下げたい、そのためだけに生きてきた理人。 けれどレーヴを離れ、ヤガミグループ全体を揺るがす事件や思いがけないルートからゴルド手に入る機会を差し出される。けれどそこで思うのはレーヴで過ごした日々。叶から語られる置き去りにした父親の最期、あしながおじさんの正体と現在の彼の想いに混乱する理人。 自分のなかの弱さ、脆さを引きずり出し壊してしまう久我を恐れ、逃げるが彼は自分にしあわせになって欲しいという。 1巻から読み続けていると理人が3巻においてレーヴで食事をするシーンには静かに熱い感動があります。ラストの雛鳥のように味見する姿なんてもう奇跡です。浮かれすぎる久我も必見。 欲しいのは置き去りにされたレストランゴルドでなくレーヴ。 それは過去でなく現在であり未来、誰のものでもない、でも確かに世界と繋がっている人生。 読み終えたあとは幸福な充足感がからだに染み渡ります。 あとがきによるとパティシエであと1巻。
「おいしい」と言えるまで
2巻、「えっここで続く!?」というところで終わり、3巻を心待ちにしていました。 完結の3巻。 さすが、期待は裏切られませんでした。 絶望と、再生。恋の自覚。 社内のTOB騒動と、それに翻弄される2つのレストラン。 大激震の3巻ですが、見事に結末まで持っていかれちゃいます。 理人がレーヴで食事するシーンの描写が秀逸です。 理人の心情が伝わってきて、私も桃瀬と一緒に感動してしまいました。 「人間は、愛とメシでできてる」 この台詞がいいなあ。 理人と、俺様なのに理人には弱い久我の2人の会話、楽しくて好きです。 ストーリーがシリアスな中、イチや雅紀、桃、坊さん…魅力的なキャラたちもシリーズの魅力でした。 でも叶さんは…ずっと理人を思っていたのに、思いが交わらなくて切なかった。 ・・・イチの話がまだあるようで楽しみです。
花が咲くように
楽しみに待っていたシリーズ最終巻。期待を裏切らず収まるところに収まって、読んで幸せになれる一冊。 薄幸の美青年がいて、粗野だけれど優しいシェフがいて、心をこめて作った料理が凍った心を溶かす。高遠さんはエピソードを重ねて重ねて、読者の心まで溶かしてしまう。荒れ果てた庭に花が咲くように、理人が世界を取り戻す。叶は距離を保ったままの方が良かったかもしれない。彼にも幸せが訪れますように。 小公女やマッチ売りの少女や秘密の花園やあしながおじさんを読んだときの気持ちを思い出した。ハイジやヘレンケラーもちょっと。わがままな大男も。
いとおしい
1巻2巻を読んで高まった期待を裏切らない、感嘆と満足の一冊でした。 どの頁どのフレーズも美しくて、すべてのエピソードに意味があって、すべての登場人物がどうしようもなく魅力的。ヤガミ再編のくだりや久我の回想にしても、それによってレストランへのかれらの思いがぐっと際立ってきたと思うし、料理に関わるシーンについては…見事としか言いようがない。フレンチがフレンチとしてきちんと描写されていたのは勿論のこと、料理という愛を噛み締める理人の気持ち、愛する人に美味いものを食べさせたい(笑顔になってほしい)久我の祈りが、泣きそうになるくらい胸に迫ってきた。 何度も涙がにじんできて困ってしまった。時おりはさまれるコミカルなやり取りも、なにもかもいとおしい。叶の切ない愛情も、イチの静寂も、みんな好き。読んで良かったです。
ぶち壊して、引きずりだして、そして。
自分を捨てた父へのかすかな期待も、陰ながら支えてくれた「足ながおじさん」への信頼も、シビアな現実を突き付けられ失った理人。同時に久我からは無理矢理カラダを奪われ……。こんなとこで「続く」ですか!?だったシリーズ、最終巻です。欲望に負けて理人にひどいまねをしちゃった久我、俺様な態度はどこへやら……好きな人にはとことん弱いらしい。いいなぁ、こーゆー攻めは。しかし、『本社へ人事異動』という名目で理人を恋敵・本部長にさらわれます。ようやく軌道に乗ってきたレストランはどうなる?理人の人生目標であり復讐でもあったゴルド買収は?本社のごたごたは?そして何より、固い殻に閉じこもり『幸せ』を拒否してきた理人の心は?すべてにキレイなオチがつき、理人のかたくなな心は、俺様シェフが乱暴にぶち壊した責任をきっちりつけてくれました。泣きながら久我の料理を食べる理人、感動。未読の方、ぜひ三冊まとめてどうぞ!

MW(ムウ) (1) (小学館文庫)

[ 文庫 ]
MW(ムウ) (1) (小学館文庫)

・手塚 治虫
【小学館】
発売日: 1995-02
参考価格: 610 円(税込)
販売価格: 610 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 398円〜
MW(ムウ) (1) (小学館文庫)
手塚 治虫
カスタマー平均評価:  4.5
人間の存在悪を曝け出した非凡なる漫画という形のアート
現在開催中の江戸東京博物館の手塚治虫展で、その内容紹介に惹かれて購入しました。1928年生まれの手塚さんは第2次世界大戦を経験していますが、手塚治虫展の本に収められたインタビュー記事で宮崎駿さんは「空襲や戦争を経験した者は、存在の奥に黒い穴みたいなものが開いているんです。自分ではどうしようもないもの。手塚さんも持っていたはず」と語っており、その「黒い穴」が手塚さんにこの漫画を書かせたのだと思います。 優れた小説、クラシック音楽、絵画にここ数年触れてきましたが、医学部を卒業し、小説や音楽にも造詣が深かった手塚さんのこの作品は、戦争という悪から離れて生きられない人間の存在悪を、かつては無垢なる存在だった主人公の結城の悪行をもって、これでもかこれでもかと曝け出し、結城と身も心も深い関係にある神父の視点を通して我々読者がこの根源的な問題に悩む仕掛けが施されています。優れた文学作品にも劣らない、人間の根源的な問題に肉薄した非凡なるアート(芸術)だと思います。
思ってたよりも
読後の私見。 手塚治虫の最大の問題作なんてことを伝え聞いたので早速読んでみた。 主人公は幼少の頃微量の毒ガスの影響を受ける。 自己中心的・嘘つき・冷淡・無責任・攻撃的、 退屈しやすくいつも刺激を求める・衝動的で抑制ができない、 いわゆるサイコパスである。 その主人公の暴走を止めようとする神父。 内容は思っていたより平凡で退屈だ。 発表当時は問題作だったかもしれないが、 今の時代刺激的なニュースや事件などのリアル、 映画や小説・漫画・アニメなどのバーチャル、 その双方になれている現代人にとってはそれほど問題作とは感じなかった。 むしろ手塚さんらしさを感じた。 ラストシーンもやっぱりなってかんじでした。
「迷いがない」という狂気
 主人公の結城は、毒ガスによって良心のない人間へと、悪魔へと変貌しました。  では、良心がないとは、一体どういうことなのか――その答えは、「迷いがないこと」です。  結城はなんの迷いも、ためらいもなく、男に抱かれ、女を抱き、人を騙し、殺めることを繰り返しました。そしてその結果、世界の存亡を左右する兵器まで手にします。それは、一体何を表しているのでしょうか?それを考えたとき、これが決して、ただのお話でないことに気付かされます。  物語の最後は、決して終わらせることのできない、戦争というもの、良心を捨てた人々のしたたかさを、象徴しているようにも思えます。  救いのない話ですが、だからこその重みを感じました。
メフィストフェレス的な「悪」の雰囲気に、妙に惹かれる作品
 読んでいる間の居心地の悪さ、読み終えた後味の悪さと、手塚治虫の問題作と言ってもいい作品。心がほっこりする、あたたかくなる、揺さぶられる、といった感情とは正反対の思いを抱かされる漫画ですが、一方で、主人公・結城美知夫の徹底した悪の魅力に引きつけられる側面もありますね。メフィストフェレス的な「悪」の魔力、「悪」の微笑みのようなもの。そこに、妙に惹かれる雰囲気を感じる作品でもあります。  結城と賀来(がらい)神父とのホモセクシャルな関係、結城の「悪」に翻弄される賀来の葛藤と懊悩がまた、この作品を構成している太い柱のひとつとして、強く印象に残りましたね。  複雑・微妙な味のするエンディングの1コマにも、残り香のように後を引く余韻があります。  タイトルの「MW(ムウ)」とは、某大国が化学兵器として開発した猛毒ガスのこと。と同時に、MAN(男)とWOMAN(女)の呪縛を超えて、「悪」の化身として生まれ変わった結城美知夫のことを暗示しているのでしょう。その「悪」の存在を一方的に否定できないどころか、「悪」の誘惑、吸引力にある種の美しさを感じて引きつけられてしまう人間の不思議な側面。  手塚治虫のブラック・マジック、黒い魔法に魅せられたような、そんな妙味を感じた漫画です。
「漫画」の神が示した反抗
手塚治虫先生が、日本漫画界に於いて、唯一絶対の神だと言うことは誰しもが認めるところであるし、その要因を数え上げればキリがないでしょう。

しかし、手塚治虫が戦後漫画に及ぼした最大の影響ーそれは、本来タブーとされていた「性」を、二次元世界であるコミックの領域に持ち込んだ事・・・それに尽きるのではないでしょうか。それによって現代日本が世界に誇る「MANGA」文化は、より深く、より身近に現代人の苦悩までも救い上げる存在となり得たのだと思われます。

この作品においては、登場人物たちが哀しいまでに自らの「性」に振り回され、破滅していきます。主人公の結城美知夫は、「悪」の象徴化であると同時に、人類が持って生まれた原罪の象徴でもあります。だからこそ、彼に関る人間達は、彼を憎悪しつつも離れることが出来ない。むしろ、どうしようもなく惹かれていってしまいます。
読んで頂ければお分かりになるでしょうが、もはや彼は一人の人間としての存在を超越しています。これは単なるピカレスクロマンを超えて、時代を超えた「悪の寓話」なのだと思います。

(実際、「整合性」という点に置いては、首を傾げたくなるような場面も多々見られます)

「鉄腕アトム」等で「正義とは何か」を追求し続けた手塚先生は、同時に「悪とは何か」という疑問も追及せずにはいられなかったのでしょう。
ここでは、結城美知夫個人としての悪だけではなく、社会悪としての戦争がもたらす悲劇、も描かれていて、その点に於いても読み応えを感じます。

巨匠の名声に甘んじることなく、常に未開の地平を開拓し続けた手塚先生の野心作。「手塚漫画は健全すぎてちょっとね・・・」という方に、是非お勧めしたい作品です。


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 更新日 2009年5月10日(日)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク

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