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新書・文庫

アイテム一覧
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ハゲタカ(下) (講談社文庫) 急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1) 重力ピエロ (新潮文庫) 真伝勇伝・革命編  堕ちた黒い勇者の伝説4 (富士見ファンタジア文庫) 思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本 (講談社現代新書) 新・特捜司法官S-A 8 (ウィングス文庫) 白川静 漢字の世界観 (平凡社新書) THE RULES〈2〉さらに愛されるための33の法則 (ワニ文庫) 日本人の英語 (岩波新書) 生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)
ハゲタカ(下) (講談社文庫) 急に売れ始めるにはワケがある .. 重力ピエロ (新潮文庫) 真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い.. 思考停止社会~「遵守」に蝕まれ.. 新・特捜司法官S-A 8 (ウ.. 白川静 漢字の世界観 (平凡社.. THE RULES〈2〉さらに.. 日本人の英語 (岩波新書) 生物と無生物のあいだ (講談社..

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ハゲタカ(下) (講談社文庫)

[ 文庫 ]
ハゲタカ(下) (講談社文庫)

・真山 仁
【講談社】
発売日: 2006-03-15
参考価格: 770 円(税込)
販売価格: 770 円(税込)
( 通常3〜5日以内に発送 )
中古価格: 428円〜
ハゲタカ(下) (講談社文庫)
真山 仁
カスタマー平均評価:  4.5
ドラマと違って鷲津に感情移入できませんでした
先日テレビドラマの再放送を見た後、本作を読みましたが、 あまりにも設定が違いすぎるので、衝撃を受けました。 ドラマでは以前、三葉銀行に勤めていたときに 「 事件 」 が起きたという 鷲津の過去があるため、彼に感情移入できましたが、 本作の鷲津には、特に感じるものがありませんでした。 また、貴子という女性の父親が娘が退陣しろと言っても承服しないのに、 彼が敬服している元首相の前だと舞い上がってしまうというのは、 このような親子関係など、読んでいて鬱になるものでした。 この世界に生きている人たちの仕事に対する思いというのが私には全く理解できないので、 作品世界に入っていきにくかったです。 元々、本作のような世界にあまり関心がないという理由もありますが ( 実在の人物が出てくる 「 小説 東急王国 」 や 「 小説 小林一三 」 は大変面白かったのですが ) 、 個人的には、それほどの引きは感じませんでした。 企業再生という題材は 「 お勉強 」 にはなりますが、 あまりにもドラマチックな作りだったドラマと比べると、 「 普通 」 の作品という認識しか持てませんでしたね。
続編を前提にして書いているのではないか
企業再生ファンドを基にした経済小説 解りやすい文書で一気に引きずり込まれるように読みました. 下巻は,上巻よりも金融の知識が少なくなり経済小説を楽しむというよりも 経済を基にしたミステリーという色合いが濃くなっています.  評価が5でないのは経済の色合いが薄れたためであり,感情などの 小説的な内容を楽しむ人にはとても楽しい本ではないかと考えます.  元々が新聞記者であった作者の性格か,丹念に調査し 調査からのイメージを基に作品を作っているところが随所に 感じられ,とてもすばらしいと思います. 脇を固める登場人物も丹念に書かれている本作品を映像に するのは中々難しい,それほど良い作品だと思います.
上下一気によめます。
メガバンクの不良債権問題も複雑に絡まってる問題で、 これまで現実では分かりにくい事も多かったが、 実は単なるお金の戦いだけでなく、人対人である部分も多く、 またどこと手を組むかで結果が大きく変わる。 大半が現実社会で起きていることだけに恐ろしい感じもした。
「ファンド」は、何を目指し、どういう役割を果たしているのか
 実際に日本で起こっている企業の「再生」「合併」「買収」など、きれい事ではすまないドライな経済競争・経済戦争が、自分のような素人にもピリピリしたせめぎ合いを実感できるほどに、丁寧に描かれています。  特に、現実社会でも「ハゲタカ」として忌み嫌われている感のある「ファンド」が、何を目指し、どういう役割を果たしているのかが分かります。  それを象徴する鷲津という存在が、下巻の途中以降、さまざまな思いや背景が明らかになる中で、浮き彫りになってくる課程が、読者の「ファンド」に対する理解と重なるのは当然でしょう。
下巻も当然ドラマと別物!
下巻もドラマと全く別物の展開で、またびっくり。NHKさん…これだけテンポの良い 原作をあんなに重苦しいドラマに変えてしまうなんて…。フジテレビor日本テレビ あたりで改めて原作重視のドラマを作って欲しいくらいです。 下巻も上巻同様に面白い。この巻は東ハトをモデルにしたとおぼしき太陽製菓買収の 話と上巻の続きでミカドホテルの話…そして上巻の冒頭に大蔵省で切腹した人物と 鷲津の意外な関係までが描かれている。 テンポ良く話が進んでいく上に、最後の大どんでん返しに息を呑む。もちろん下巻も 上巻同様の臨場感が「ハゲタカ」の身上。そして続いていくバイアウト(ハゲタカ2) にも大いに期待です。

急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1)

[ 文庫 ]
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1)

・マルコム・グラッドウェル
【ソフトバンククリエイティブ】
発売日: 2007-06-23
参考価格: 819 円(税込)
販売価格: 819 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 698円〜
急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則 (SB文庫 ク 2-1)
マルコム・グラッドウェル
カスタマー平均評価:  4.5
人間社会における「臨界質量」「しきい値」を発生させるメカニズム
小さな変化がなんらかのかたちで大きな結果をもたらす。 これを、伝染病の伝播にみたてて、感染がいかに起こり、臨界点に 達し爆破的な事象を生み出すか、を、タマネギの皮をむいていく がごとくに、メカニズムを分析していくさまは、ワクワクする。 その3原則を、伝染病の蔓延過程を事例とすることで、 (1)少数者の法則、(2)粘りの法則、(3)背景の力、とする。 そして、伝播過程におけるさまざまな役割を抽出し、感染をスタートさせる 類型を、「媒介者」「通人」「セールスマン」などに分類し、それぞれの 通過点に果たす役割を、豊富な事例を用いて、解明していきます。 本文庫文では、感性マーケティングで著名な小阪祐司氏の解説が 巻末についていて、この解説を先に読むことで、本文の概略をつかむこと ができる。 さらに、自分でティッピング・ポイント(「傾く」しきい値)をつくり あげることができるというメッセージがあり、小さなことが、結果として 大きなブームを作り上げる。 さらに、そのブームの先のブームが去る メカニズムにも考察が及んでいて、セサミストリートやハッシュパピー、 さらには、梅毒など本物の伝染病や犯罪率低下など、これでもかというほど 事例を引用し、かつ、追跡し分析し、ティッピングポイントを生み出す フレームワークを類型化している、との執念に敬服します。
感情は模倣され 伝染する
モノが売れる、伝わる法則。売れ始めるメカニズムの解明。 伝染病のような速さで広まる流行や情報、 その発信源と仕組みを探る。 誰も履いていなかった時代遅れの靴、荒廃した街の安全、 ニュースキャスターの表情から読み取る大統領選の行方、 クチコミから始まったアメリカ革命。 上記の例を分析した結果、 人は気付かぬうちに自分の役割を担っているという、 メイヴン、セールスマン、コネクター等々、 あなたの特性はどれに該当する? タバコや酒の話題も展開される。 些末な憧れからタバコに手を出し、 今でも格好をつけている(と思っている)人は哀れだが、 一度、自分の鬱を疑ってみるのもよいだろう。 「忙しい人のための楽習塾」 利益を上げる読書術とは? http://johnjohn.jp/blog/jb/mkt/
情報が拡散する構造
モノが売れにくくなっている現在で、題名が気になり、今の情勢の中でも役に立つのかどうかも見てみたくなり購入しました。 商品が急に売れる、情報が一気に拡散することをマーケティングに生かそうという機運は高く一般には「口コミ(WOM)」といったり、インフルエンサーマーケティングと言われています。それらの場合、多くは事例が語られることが多く、感心はするのですが、マーケティング手法としての再現性に乏しいというのが私の実感でした。 この本はそれらの構造を明確にしているので、非常に判りやすく、また優れた点だと思われます。例えば、情報が拡散する際には「少数者の法則」に則り、そこで媒介者(コネクター)、通人(メイヴン)、セールスマンと呼ばれる役割を負った人々が活躍しているという構造は、具体的であるので情報拡散がイメージしやすい。 これは、まだ一つの仮説だと思われますが、マーケティングの手法として実践しPDCAに基ずいて精度が高まる期待が持てます。 この手のマーケティングに興味のある方に、お薦めできる一冊です。
《マーケティング》の聖典。
いわゆる《流行現象》と、その背後に隠れた《法則性》を、科学的な切り口で分析した、画期的なマーケティング理論です。流行現象の裏側にある複雑な原因を、実に、分かりやすく明快に描いています。後は、この理論を、どう応用するかです。こういうビジネス系の本は、最終的には、読者の応用力が問われます。基本原則を理解したら、最後は、自分の頭で考えるしかないのですね。大変、勉強になりました。
話の筋が通っていると思います。マインドマップに落とすことがおすすめかも、です。
爆発的なヒットに必要なもの ものが魅力的であるのは最低条件ですが、 ・ちょっとした記憶に残る工夫 ・勝手に良さを教えてくれる人 ・勝手に広めてくれる人 ・勝手に売り込んでくれる人 ・大勢の人に広まる背景 、、、などなど ほとんど無駄なく 筋道立てて解説されているように思えます。 何かを世の中に広めたい、と思っているなら これを読んで損はないと思いますが、いかかでしょうか?

重力ピエロ (新潮文庫)

[ 文庫 ]
重力ピエロ (新潮文庫)

・伊坂 幸太郎
【新潮社】
発売日: 2006-06
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 449円〜
重力ピエロ (新潮文庫)
伊坂 幸太郎
カスタマー平均評価:  4
良くて悪い、計画と結末
重力ピエロは伊坂幸太郎の初期の作品ですが 私の中ではまだこれを超えるものは出てない。 ミステリー的な謎解きや伏線に、それほど驚きはないし 一気に読ませるようなストーリー構成のうまさでは最近の作品のが完成されていると思うし どんどん面白く進化しているとは思うのだけれど…でもこれが伊坂幸太郎の原点だ!と勝手に思っています。 兄である主人公と、弟の春。 春は、母親がレイプされた結果身ごもった、半分だけ血のつながった弟だ。 ある日主人公の会社が、最近起きていた連続放火の被害をうけ、 放火現場の近くに必ず残されている落書きに気づいた春は、兄とともに調査を始める。 たまたま身近で起きただけのはずの連続放火とグラフィックアートの関係の謎と 許せない犯罪がなければ自分の存在がなかったという、矛盾を抱えた春の存在が 次第に深く絡み合って…。 犯罪を憎む気持ちと、それがなければ存在しなかったという矛盾を抱えた家族。 物語はすごく重いテーマをはらんでいるのだけれど その文章は、軽く、明るく、うつむくところがない。 それはまさに物語の中で春がいう台詞通り。 「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」 これが伊坂幸太郎の文章の根っこの成分なんだろうな、と思います。 彼らの母親の選択も、父親の揺るがない信念も 主人公がやろうとしたことも、 物語の結末の、春の行為も 正しくなかったことも、あるかもしれない。 いや、はっきりと、してはいけないこともある。 けれど、読み終わったあと、嫌な気持ちにはならない。 それは多分、彼らの決断が、自分の正しさを信じる一種の狂気のようなものではなく 勧善懲悪のような、わかりやすい気持ちよさでもなく ただ空中ブランコのピエロが、一瞬だけ重力を忘れさせてくれるように すべてを越えてふわりと飛んでいくような、軽やかなすがすがしさを感じさせてくれるから。 まさにこれが伊坂作品の真骨頂、と思うのです。
考えさせられる
友人の勧めで購入。 はまると一気に伊坂ワールドに引き込まれて、読み終わるのは早かったです。 一気に読み切った感想は「スゴイ!!」の一言。 後からジワジワ考えさせられる「興味深い」本です。 この作者の別の本も読んでみたい気にさせる一冊。
今あるものが「答え」なのか?
この本はいまの世の中にある決まり事に対する挑戦である。確かに弟は罪を犯し続ける。放火、そして殺人。しかし法の網がかからないところで悪さをしている人間がごまんと存在する。法を犯す人間は、法を犯さずとも人を不幸にする人間よりも「絶対的に悪」なのだろうか。そして家族。血のつながった者=家族。それが全てなのか?レイプと言う悍ましい現実の結果生まれた子供は、一生社会からの蔑視に甘んじなければいけないのか。如何様にも解釈出来る「血縁」こそが、生まれた子供への愛を持つことよりも大事なことなのだろうか。法を犯せ、と言っているわけではない。私刑を許すことは有り得ない。「オーデュポン?」に登場する「桜」が示すように、社会が信じるルールや善悪の判断では計れない「価値観」が存在するのではないだろうか。人は目に見えるものや生まれながらにあるものに安心し、守られている。また時に、それらに対し無力感を以て仕方がないと涙する。しかしルールとは「自分」にとって「答え」なのかは神ならぬ我のみぞ知る。作者は「自分の感情を信じろ」と我々に問い掛けているのではないか。自分を信じること。この道はひたすら難しいものなのか、否、安らかなるものなのか、それこそ神のみぞ知る。
伊坂小説の中では
伊坂幸太郎の作品の中で この重力ピエロだけは、先の展開が読めてしまった。 文章の中に堂々と答えが転がっているミステリなので、 これは何か裏があるのだろうかと思い読みましたが、 特に何もなく、普通の答えあわせが行われがっかりしました。 放火の動機もそんなことのためにやったの?って思ってしまい、 とても嫌な気分になりました。関係ない人巻き込まれているし…。 そもそもこんな回りくどい事をする必要性が理解できない。 終わり方も何だか釈然としたものではありませんでした。 オーデュボンの祈りの伊藤とラッシュライフの黒澤が出てきたのは 伊坂ファンとして面白かった。
なんか・・・
重い。発想的には良いのですが、ちょっと内容がクドイ感じがしました。

真伝勇伝・革命編  堕ちた黒い勇者の伝説4 (富士見ファンタジア文庫)

[ 文庫 ]
真伝勇伝・革命編 堕ちた黒い勇者の伝説4 (富士見ファンタジア文庫)

・鏡 貴也
【富士見書房】
発売日: 2009-04-20
参考価格: 609 円(税込)
販売価格: 609 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 480円〜
真伝勇伝・革命編  堕ちた黒い勇者の伝説4 (富士見ファンタジア文庫)
鏡 貴也
カスタマー平均評価:   0

思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本 (講談社現代新書)

[ 新書 ]
思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本 (講談社現代新書)

・郷原 信郎
【講談社】
発売日: 2009-02-19
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 777 円(税込)
( 通常2〜5週間以内に発送 )
中古価格: 690円〜
思考停止社会~「遵守」に蝕まれる日本 (講談社現代新書)
郷原 信郎
カスタマー平均評価:  4.5
丸山真男、加藤周一を継ぐ定点観測者による警世の書
筆者がこの書物を通じて読者に最も問い掛けたかったこと。それはこの国とこの国の国民のあり方、だと思う。  先進国と呼ばれる国々の中で日本だけが例外的であることの1つは“市民革命”を経験していないことであり、ヨーロッパでの市民革命の経験は“政治における主体としての個人”が現実の形となったことの歴史的証明である。  ではなぜ日本ではそうした歴史的な経験がなされなかったのか。それは本書の著者が“印籠”と喩えていることは、この国に深く根付いている“お上”の意識であり、政治学者の丸山真男が指摘してきた“無責任の構造”と読み替えても同様である。そこには自らが考えることなく相手に下駄を預けてしまう。つまり答えを出すことを全てアナタ任せにして、自らの社会的責任を何ら果たしていない無責任さすらも感じていない“主体性の欠落”がむき出しの形で表れていることを意味している。  タイトルの『思考停止社会』とは自らが考え、主体的に行動するという民主主義にとってのごくごく基本的な事柄をもう一度、一人一人が正面から捉えて少しでもマシな社会を創っていく足掛かりにしよう、とのメッセージを刺激的な表現に変えたモノである。  そして何も法令遵守を軽視するのではなく、皮相的な意味でのコンプライアンスがもたらす危険性を指摘している。  その意味で本書は丸山真男や加藤周一の志を受け継ぐ作品であると思う。  環境保全としてのISO14000シリーズが一種のブームとなり、“これさえあれば企業としての社会貢献を果たしている”と、その取得を金看板のように勘違いしている経営者が多い中にあって、ISOを離脱してそれらよりもより厳しい基準を自ら策定しそれに則って事業を運営している立派な企業もある。勘違いしている経営者はまさに思考停止を体現している人物に他ならない。
そんなところに「答え」はないんだ!
耐震強度偽装、不二家と伊藤ハムの食品、社会保険庁のデータ改ざん など、ニュースで取り上げられた『不祥事』について、本質的な問題は何なのか?を示してあります。マスコミ報道自身がかなり極端に流されるので、それに惑わされず本質を見抜くことの重要性がわかります。逆にその難しさも。。 「法令」の扱いがアメリカと日本とでは歴史的に大きな違いがあり、法令遵守」だけでは社会の要請に応えきれず、逆に自らの首を絞める結果にもなっている。激しく同意です。
思考を奪われ、思考停止に安住する日本社会への警告
 コンプライス問題の第一人者として登場した郷原信郎氏による、マスメディアの事実確認なき情緒に訴えるヒステリック報道に踊り、思考停止する日本社会に対する警世の書といった趣の一冊です。  郷原信郎氏は、不二家事件の解明のための「第三者委員会」の委員として同問題にかかわり、解明が進めば進むほどマスコミの理不尽振舞いと不二家の摩擦を避けマスコミとの対立を回避する姿に義憤を感じ、その経験が本書の論考に繋がる。現代の日本社会の病理としての「法令遵守」の一人歩き、あたかも水戸黄門の印籠と同様な思考停止装置の様な取り扱いに異議を唱える。  本書の冒頭では、不十分な調査、更に言えば「やらせ報道」と責任逃れによって、不二家を実質的に経営破たんに追い込んだ、TBSのみのもんた氏(同氏が親族から経営を引き継いだ企業は独占禁止法関連の報道では常連企業であるが)の番組等を素材に、マスコミ現場の病理と、批判精神無く報道を鵜呑みに情緒に流され踊る国民の姿を描く。  更に、ここ数年のメディア報道が事実確認を怠り社会を如何に歪めて来たのかを、年金記録「改ざん」問題、耐震「偽装」問題、裁判員制度の伝えられない問題点を説得力をもって解き明かす。  法令の趣旨・目的から懸け離れた、文言の「国語的勝手理解」が引き起こす混乱。あたかも記者が司法の運用を司るかのような言動をし、更には他のマスコミがメディアスクラムによって煽りを加え、事実確認無き報道が増幅し、魔女狩りへと突き進み、世論と言う名のマスコミに押された経済司法行う劇場型終局。  最近の経済事件を素材にすることにより、読者の理解が容易となり、著者の「思考停止社会」との日本社会分析が説得力を持ち、著者のの処方箋の説得力が増している。  是非お勧めしたい一冊です。
法や権力、マスコミに諂うな!
著書はマスコミに扇動されず、弱者や被告の立場を尊重している点が評価できる。 法は縛られるために遵守するものではなく、社会をよくするために活用するものである。 近年の特策捜査による冤罪事件などでも、支配者や国家権力の横行を鵜呑みにして加担し、断定した口調や見出しで垂れ流すマスコミの責任は大きい。 大手新聞で活字になったり、ニュース報道で断片的に伝えられるだけで、突然善良な民が悪人のレッテルを貼られ、社会から抹殺されることもある。 もちろん報道を鵜呑みにして「弱いものいじめ」する国民にも責任はある。 テレビ番組のキャスターや司会者などは、国民受けする正義面をして自分が情報操作をしている意識がなく、後で誇張や誤報に気づいても謝罪しないことが多い。 支配者に洗脳された情報の流し手や受け手は、「思考停止」状態になっていることに気づいていない。 警察や検察・官僚などの権力者の横行やマスコミの偏重報道に対しては、断固「おかしい」と言える勇気が国民には必要である。また洗脳や情報操作を仕掛けた張本人は、悪意がなかったとしても名乗り出て償うべきである。 巨悪を暴くには、国民ひとりひとりが著者のように権力やマスコミに加担しない冷静・中立な判断ができるかにかかっている。
盲目的な規則「遵守」をせまる社会とそこからうみだされる問題の指摘
「思考停止」をタイトルにふくむ本が 6 冊はあるが,その意味はさまざまである.この本では法令をはじめとするさまざまな規則をその本来の目的などかんがえずに盲目的に「遵守」しようとすることをさしている.最初にとりあげられている食の「偽装」,「隠蔽」の問題においては,実質的には問題がないにもかかわらず規則を「遵守」していなかった食品企業をマスコミがバッシングし,そのために食品企業のほうもむだをだしても厳格に規則を「遵守」せざるをえなくなっている.著者はさらに,同様の問題が他の業界についても,また司法や行政についても指摘している. 著者はこうした問題の解決策もしめそうとしているが,それは抽象的だったり,すぐに実現できないものだったりしている.問題がおおきいだけに,容易に解決策がしめせるものではないということだろう.それは読者にあたえられた課題である.

新・特捜司法官S-A 8 (ウィングス文庫)

[ 文庫 ]
新・特捜司法官S-A 8 (ウィングス文庫)

・麻城 ゆう
【新書館】
発売日: 2009-04-30
参考価格: 630 円(税込)
販売価格: 630 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 500円〜
新・特捜司法官S-A 8 (ウィングス文庫)
麻城 ゆう
道原 かつみ
カスタマー平均評価:   0

白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)

[ 新書 ]
白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)

・松岡 正剛
【平凡社】
発売日: 2008-11-15
参考価格: 819 円(税込)
販売価格: 819 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 617円〜
白川静 漢字の世界観 (平凡社新書)
松岡 正剛
カスタマー平均評価:  4.5
初めて知った白川静先生の学問のスケールの大きさ
これまで宮城谷正光氏の著作で断片的にかじり知ってきたにすぎなかった、白川静先生の学問の雄大な世界の格好の入門書。「漢字マザー」とそれを組み合わせた種々の漢字の成り立ち、漢字に込められた古代中国の世界観、詩経と万葉集を比較することによって新たな解釈に至る東洋全体を視野に入れた手法はもちろん、白川静先生の生涯も概観できる。先生の学問、研究に捧げた生涯を語る著者の博覧強記ぶりにもびっくり。先生への敬意に満ちた紹介には好感が持てる。しかしながら、本書をもってしても白川静先生の学問世界案内の「立て札」の位置がやっとわかったという程度にすぎないのだろう。余りにも豊穣な先生の学問世界に目が眩む思いがする市井の素人にとっては、次に何を読めば先生の研究成果をさらに掘り下げることができるか、より具体的な道案内が欲しいと思った。字書3作を読みこなす自信も時間もないし。でもこれは先生の学問を、時間をかけずに理解しようとするずぼら者の感想なのかもしれない。
漢字って面白い
【白川静 漢字の世界観】漢字って面白い 漢字がこんなに面白いものだとは思わなかった。 漢字の勉強といえば、「正しく書けるか」「正しく読めるか」ということしか経験したことがない。漢字の成り立ちについても、象形文字から発生したのだろうというイメージはあったが、それ以上、深く考えたことがなかった。 漢字について新しい見方を教えられ、目からウロコが落ちた。 本書は、白川静の「漢字」に関する研究のポイントを分かりやすく解説している。 「漢字は世界を運ぶ箱舟である」 これが、白川氏の漢字に対する考え方である。 例えば、 「人」は、人間が立っている姿。 「比」は、「人」が2人並んでいる姿。 「北」は「人」が背中を合わせている姿。 「背」は「北」を背負ったかたちの漢字だが、これは、古代中国では、王や皇帝は南を向いて座るため、王が背を向ける方位が「北」になっている。さらに「敗北」は王が北に背を向けて逃走することから発生しているという。 白川氏は、古代社会の祈りや、欲望、期待を解明することと、漢字の文字の形や音を解明することを一体として位置づけている。 漢字の1文字を追究していくと、その文字が持っている世界観が見えてくる。 身近に使っていた文字の背景に、実はこれまで気がつかなかった世界が隠れていたことを知ると、文字に対する気持ちは大きく変わる。 漢字の読み書きの知識を学ぶことが悪いとはいわないが、面白いと思えると、学ぶのは楽しい。
壮大な世界へのパスポート。
物凄く中身が濃いため少し普通の本よりも重いのではないかと思ってしまいました。白川静さんの「仕事」を網羅されているのですが、とにかくその領域があまりにも広くて、普通では新書版には入りきらない量を零れ落ちるほど精一杯詰め込んだように感じます。読み進めるのに正直苦労しましたが、それは決して嫌々ではなく、とてつもない宝物を見つけて、それを何度も愛でるような感覚です。十分に内容が理解できたかといえば、頭がぼうっとして理解は出来ませんでしたが、何か神々しいものが味わえたことは確かです。私達が使っている漢字という文字はタイムマシンと言えるでしょうし、この漢字を使って日本語をこしらえた日本人と言う民族のユニークさ。漢字の神話世界に繋がる生い立ちをしれば、一つ一つの言葉が金色に輝き始めます。この本を読むことで、白川静さんの壮大な世界に入ってゆくパスポートを手にしたような思いがいたします。凄い本です。というか、白川さんがなさったお仕事の凄さを教えていただける貴重な入門書です。
白川静さんの世界への入門書
 この白川静さんの世界観では、漢字は古代中国で行われた神への呪能、祈りのために甲羅や骨へ刻まれた、模様から表意文字文化として形成、派生したとする独特の解釈と体系方法によって、清の始皇帝によって行われた古代文字文化の一掃により途切れてしまった、古代中国からの漢字の生い立ちと派生を、新たにまとめなおしています。  既に日本にある漢字は音訓を伴うことで、中国からのそのままの借り物ではなく、日本の国字として考えられること。また、漢字の表意を汲み取らずに形式的に行われている画数によっての、分類と体系が損なっている漢字本来の意味と、第二次世界大戦後の指導により作られた変異の漢字を教える、現代教育の問題についても読む事ができます。  読み易く、一気に白川静さんの世界へ入門ができ、読むとファンになりますよ。
白川さんはすごいし、白川さんのすごさを知る著者もすごい、と・・・
白川静さんの「すごさ」についてはいまさらいうまでもないこと、ということで、誰も語ろうとしていなかった感がある。 本書はそれにあえて、真正面から立ち向かった本。 漢字解釈については既知のものが多かったためか、本書の「漢字マザー」という表現はかえってわかりにくかったが、白川さんの人物像がわかるエピソードや、その思想の体系付けはかなり面白かった。 やはり、こういった人にしてこの偉大な業績ありなのだなぁと、つくづく実感した。 ただ、ちょっとうがった見方かもしれないが、本書からは白川さんのすごさを真摯に説く姿勢とともに、 「そんな白川さんのすごさを理解している自分もすごいだろう」 という著者の主張が行間から感じ取られるような気がして、どうもひっかかったというのが正直なところ。 もっとも、著者が松岡さんである以上、無色透明な解説本になるはずがないとも言えるのですが・・・。

THE RULES〈2〉さらに愛されるための33の法則 (ワニ文庫)

[ 文庫 ]
THE RULES〈2〉さらに愛されるための33の法則 (ワニ文庫)

・エレン ファイン ・シェリー シュナイダー
【ベストセラーズ】
発売日: 2000-10
参考価格: 680 円(税込)
販売価格: 680 円(税込)
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THE RULES〈2〉さらに愛されるための33の法則 (ワニ文庫)
エレン ファイン
シェリー シュナイダー
Ellen Fein
Sherrie Schneider
カスタマー平均評価:  3.5
第2弾です。
前作の補完的な内容です。 前作を読んでみて、 「よし、忠実に実践しよう」 と決意した人であれば、 読んで参考になる部分もあると思います。 それ以外の人は読む必要のない本だと思います。 基本的には前作を読めば十分です。 評価は星3つということで。
実践していいかどうか
実践できる内容と、実践するには勇気の要る内容とがあると思います。不倫から結婚できる方法を書いてくれる人がいればいいなあ、と思っています。
Rulesファン!
一冊目のほうが面白かったですが、セレブケース以外は実践できそうな例を書いてくれてるので、1を頭で理解しても果たしてその後はどうすれば良いかという事を教えてくれてます。
二人でいるのにいつも独りを感じた方に。
一巻の目のTHE RULESを既に読み、それを実行し始めたら次にこれを読んで下さい。ルールの例外やいろんな状況ではどうすればが分かりやすく書いてあります。恋に溺れがちな女性ではなく自立した魅力的な女性になりたいって気持ちになります。単なる恋愛のHOW TO物ではなく自分を知る、見つめ直すきっかけになるそんな本です。
美味しすぎる商売
この本に従って恋愛が成功した場合は「やっぱりルールズはスゴイ!」となり、恋愛が失敗した場合は「彼はミスターライトではなかったのです。あなたにはふさわしくなかったのです。次!」となり、結果がどうなっても著者達が正しいと説得させられる。この一連のルールズの著者二人にメールで恋愛相談すると150ドルかかるそうです。直接会うわけでもないのに。この人達ってプロの心理学者とかカウンセラーの資格を持った人達なんですか?ただ恋愛のハウツー本を書いてそれが世界中でベストセラーになったというだけでこのような商売をしていいんですか?

日本人の英語 (岩波新書)

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日本人の英語 (岩波新書)

・マーク ピーターセン
【岩波書店】
発売日: 1988-04
参考価格: 735 円(税込)
販売価格: 735 円(税込)
 Amazonポイント: 7 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 175円〜
日本人の英語 (岩波新書)
マーク ピーターセン
Mark Petersen
カスタマー平均評価:  5
後半がなかなか・・・
この本が紹介されるときによくメインコンテンツとして紹介される前半の冠詞に関する部分は割とあっさり読めたのですが、後半割と苦労しました。現在完了/進行形や、関係代名詞制限/非制限用法などの辺りです。この辺りは文法も説明もなかなか複雑です。この辺りを読んで、この本が日本人の英語/英文法の認識を根本からひっくり返す内容のものであるに関わらず、基本的な文法の知識は押さえてから読んだ方がいいように思いました。でないと、扱ってる例文、どういった間違えを指摘しているのかを把握するのに結構苦労し、最後まで読むのに忍耐がいると思います。ところで僕はこういった『ハートで感じる英文法』的な文法概念を根本から学ぶアプローチは最近になって導入されたのか、と思っていましたが、そのプロトタイプがすでに20年も前にあったという事実にびっくりしました。
英語に携わる者の必読書
自分もこの本に登場する過ちを犯していた一人です。中学、高校そして大学の授業において、「日本語を頭から追い払って、英語を英語として考える」思考を身につけるためにも、若い人は読んでみるといいと思います。また、英語の論理を再確認するためには絶好の機会となります。
なるほどと思う英語の本
 冠詞や複数形の使い方などなるほどと感心させられる本です。  実用価値大です。  日本人の日本語的発想では、ここまで到達しないのでしょう。  ただ意味が伝わればいいのだ、などと思っている英語学習者に うってつけの本と言えるでしょう。
絶対お勧めな一冊
目からウロコな一冊でした。これを読んだことを内緒にして、これで得た知識を知人に自慢したくなります(笑)。とても勉強になり何度も何度も読み返して、もうボロボロ。解説も分かりやすく、英語初級者でもなく上級者でもなく、正しい英語力を更に伸ばしたい中級者の方には絶対お勧めです。読み始めていきなり「昨夜、庭先でしたバーベキューでチキンを食べました」の英訳が「Last night,I ate a chicken in the backyard」が何故おかしな英訳なのかが解説されている。この解説を読んで大笑い!そして納得。たかだか735円!書店に並ぶ2千円もする参考書より、よっぽど役立ちますよ。
なかなか難しい本だ
これを手に取ったとき、まず著者が米国人であるとは思わなかった。 もちろん出版にあたるまでに、何度となく校正を受けてきたであろうことは想像できるが、それにしてもまずは非常に日本語が流暢であると言わざるを得ない。 さて内容であるが、日本人が英語に接するにあたってあまり普段重きを置くこともなく気にすることも無い冠詞/定冠詞の正しい用法からこの本の件は始まっている。 「ホウホウ、ためになるなぁ」と思うところもあるが、何しろ理論や理屈が多いので、感覚的に分かるには何度か読み直さないとなかなか理解できない部分も多く、退屈する部分も多かった。 本書は、ネイティブの観点から日本人の英語を述べている点で、日本人が実際に日本語を英訳するときに役に立つtipsが詰まっていると思う。 駆け出しの翻訳者やある程度の経験がある翻訳者にとっても参考になると思う。 まだ読んだ直後であるが、実際英語を記述する上で気をつけて書くようになった。 まだ感覚として使いこなせない部分も多いが、英語を使う人は一度は読んでおいて損は無い一冊である。

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

[ 新書 ]
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

・福岡 伸一
【講談社】
発売日: 2007-05-18
参考価格: 777 円(税込)
販売価格: 777 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 99円〜
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)
福岡 伸一
カスタマー平均評価:  4
生命活動をヒューマンな視点で解説した書
内容については他の方々が十分評価しておられます。自分はある時期生化学を研究していたことがあり大変興味深く読めました。しかしこの本で記憶に残るのは、エピローグにある福岡先生の生命への畏敬の念についてでした。この思いがこの本の根底に流れているように感じます。このような科学者が増えることを祈るばかりです。
タイトルだけに惹かれて買うとのはどうかと・・・
理系でなく文系の私でも、「博士の愛した数学」は楽しめました。同じように、理系に憧れる人が、生物学をかじろうと買ってみると、この本は無駄になると思います。おそらく奥の深い興味深い話なのでしょうが、なにせDNAとたんぱく質ぐらいしか知っている用語がなく、50ページ目ぐらいからは、チンプンカンプンでした。やはり少しは生物学を勉強したことのある人向けの本でしょう。タイトルだけに惹かれて、特に興味もない素人が手を出してはいけない気がします。もちろん、もともとこの分野に興味のある人は別ですが。。野口英世の批判とか、ところどころわかりますが、そういった内容は、特にこの本の面白いところではないと思います。
読んでも読まなくても……
 日本人は死者をいたわることに、美徳を感得する精神性を持っています。その観点からすれば、この本の冒頭にある野口英世という故人への冒涜は遺憾なもの。個人としてどう感じるかは各々の自由であるけれど、公共へと向けた紙面においての公平を欠く論調は相応しいものだとは到底思えません。確かに彼は研究において才気に満ちる人物ではなかったようだけれど、非業の生に押し潰されることのない強靭さは本物であったし――なにより失敗を成功へとすりかえる、サクセサーとしての知覚を体得した人物でもありました。そして、それによるところで波及した影響が、けっして悪し様なものばかりではないことも確かです。貶めることにより、他の価値向上を図るのもほどほどに。まして進行上の事由でなんて以ての外です。  などといろいろと書いたものの、要は本題である。重要なのは記された主張にあるもので、方法論はどうでもよろしい。  この福岡の著書には、「自分のこと」が目一杯に詰め込まれている。なんというか…たった一言二言の主張のために、自分の半生を書き下ろしてしまうあたり、なにが書きたかったのかを自分でも見失いかけていたんじゃないかと思うんだが。とにかくこれは、福岡伸一の『自伝』ともいえるものだろう。その中で語られているのが「生命が生命たりうるには」である。  彼に興味がある人は読んでみればいいだろうし、そうでなければ……まあ、どちらでも。そこかしこに成功者に対する皮肉と僻みが散見されるものの、物事に対する周辺知識から埋めてはあるので、論陣が理解できないということだけはないだろう。
6ページで十分。
過去の回想、国内の学会への不平不満、世界の学会の裏に渦巻く権利と不条理の吐露など、タイトルと関係ない(と思われる)内容がほとんどで、いつになったら結論が聞けるのかと半ばイライラした挙句、その中にちりばめられていたキーワードから予測されたまさかと思ったそのまさか、機知の定義の焼き直しというあっけない幕切れに終わった。 歯切れのいいタイトルとは裏腹に歯切れの悪い結論付けで、結局何が言いたいのかまったくわからない。 帯の著名人のメッセージはすべて無視したほうがよいと思う。
科学的発見の裏にあるプロセス
ベストセラーになったね。文句なくおもしろい。20世紀の(分子)生物学の歴史を淡々としながら緊張感あふれる筆致で描いており、読み物としてよくできている。 野口英世の黄熱病ウィルスの「発見」(実は野口は「発見」していなかった!という興味深い話)の物語から始まり、分子生物学はいかに姿の見えない生体内の構造をつきとめていったかというドラマが語られるのが前半。DNAの二重らせん構造発見のプロセスを語る箇所は圧巻である。ワトソン・クリックに隠れた、ある物理学者の重要業績を指摘するあたりは、フェアな評価に固執する(それは正しい態度だと思う)この著者らしい。 さて、遺伝子の正体としてDNAが発見されたのちは、「生物」とは自己複製機能を持つものである、という考え方が一般的になった。後半ではこの考えを検証する。福岡さんは、ある機能を欠損させたノックアウトマウス(遺伝子のある部分を意図的に改変・欠損させたマウス)の研究を通じて、生物は単純に自己複製だけを行うものではなく、より柔軟なバックアップ機能を備えている存在であることを実証した。果たしてこれが生物と無生物を決定的に分ける機能かというとそれは疑問であるし(バックアップ機能を備えた無生物もある)、この手の実証実験はいくらもあるので、この知見自体は特段新しいものでもない。しかしながら、ここに描かれるバックアップ機能に迫るプロセスは、まさに学問のおもしろさ、つまり試行錯誤を通じて真相に迫っていくプロセスの緊張感、を余すところなく伝えているように思う。新聞などで描かれる科学的発見は常に無味乾燥としているが、その裏には映画とか小説の世界に勝るとも劣らないドラマがあるようである。

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 更新日 2009年5月10日(日)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク

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