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[ 単行本 ]
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奇跡の脳
・ジル・ボルト テイラー
【新潮社】
発売日: 2009-02
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 1,785 円(税込)
Amazonポイント: 17 pt
( 通常2〜5週間以内に発送 )
中古価格: 1,780円〜
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・ジル・ボルト テイラー ・Jill Bolte Taylor
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カスタマー平均評価: 4.5
言葉で便利になった世の中は、人間らしさを奪ってるのではないか? 脳卒中で左脳が機能しなくなった脳解剖学者の復活ドキュメンタリー
右脳を使うようになって多幸感が得られ、涅槃も感じられるという
言葉で便利になった世の中は、人間らしさを奪ってるのではないか? 奇跡の本! とにかく驚くべき内容!
脳と人間の可能性や謎について感動!
難しいところもありますが、読んで損はありません!! 発症前に一読を 蠅のように軽薄な脳学者の書いた本を思わせる書名ではあるが、内容は参考になる事例が豊富で、高齢化社会の住民達にとっては近未来の自らの事象として一読を勧める。症状の軽重を論ずるよりは左右脳の機能分担の妙、そのバランスガ崩れた時の感覚など、流石脳専門医の貴重な体験を尊重すべきである。
原題のThe_Stroke_of_Insightを生かした題名にして欲しかった。クオリア理論を振り回している妙な脳学者?の雑文と同一視されてしまう。
医学生時代に類似の病状に見舞われ、高機能障害と戦った四国の女医の良書もある。併せて読むと良い。 脳卒中になって、気がついたこと NHKハイビジョンでも特集を組まれた、話題の書。
ある脳科学者(著者)が、ある日突然、脳卒中になり、
それをきっかけに、気がついたことを書いた本。
内容を簡単に分類すると、だいたい、
・脳卒中になる前に、どんな考え方で、どんなことをやっていたか
・脳卒中当日(左脳が壊れると、こんな状態になってしまう!)
・回復に至るまで(周りの人はどんなことに気を付けるべきか)
・脳卒中になって気がついたこと(右脳マインドのススメ)
という感じ。
まず、身近に脳卒中の人がいる場合には、その人が、
どのような気持ちなのか(何ができて、何ができないのか)
などを知る上で、必読だと思う。
(巻末にある、回復のためのオススメも、すごく参考になると思う)
個人的には、後半の脳卒中になって気がついたことが
非常におもしろかった。
左脳と右脳って、いろいろ語られてはいるけれど、
実際に、左脳が働かなくなってしまった人の話は、
(もちろん、本人はものすごく大変だったと思いますが)
とてもリアルで、刺激的でした。
認識世界について 脳科学者自らが経験した、脳卒中から再生までの体験記です。
脳卒中で左脳の機能に障害を受けたが意識は失っていなかったそうです。
生物学的には人は感じる生き物だけれど考えもする、という順序らしいです。
痴ほうや認知障害で社会生活に支障をきたした方々と(又、広い意味で動物等の生命に対しても)接する機会は私を含め一般の方も多いかと思いまが、どう接するべきか、について役に立つかと思います。
著者は左脳の障害で、右脳の深い心の平和(涅槃)状態を体験されたと書かれています。でも逆の体験談もあるということですので、損傷部位で個人差があるのでしょうか。右脳にはまだ解明されていない複数の扉があるのかもしれませんね。
個人的には認識の働きの記述の部分、至福状態や、認知機能の肉体の境目感や時間感がなくなったり等が、心のはたらきを勉強するのに読んだブッダの実践心理学等を振り返りながらおもしろかったです。
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[ 単行本 ]
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奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家・木村秋則の記録
・NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班 ・石川 拓治
【幻冬舎】
発売日: 2008-07
参考価格: 1,365 円(税込)
販売価格: 1,365 円(税込)
Amazonポイント: 13 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 888円〜
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・NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」制作班 ・石川 拓治
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カスタマー平均評価: 5
ノンフィクションで久しぶりに泣ける本 リンゴを無農薬で育てることに挑戦した木村さんの物語です。
無農薬で栽培ってそんなに難しくないんじゃ・・・と思って読みましたが
素人にもわかりやすい解説でリンゴの無農薬栽培の難しさがわかります。
文章はテンポよく、さくさくと読めます。
導入部を読めばその後が読みたくなるのは作者の上手さによるものでしょうか。
ページ数もそれほど多くないのでさくっと読めます。
「大きなものに出会った時は、なぜすがすがしい気持ちになるのだろう。」
茂木健一郎さんの解説の文です。読後感を見事に表現してくれています。
全編通して描かれる木村さんの一途な姿に感動し、読みながら涙しました。
ノンフィクションで感動したのは久しぶりです。
おすすめです。読んで損はないです。 奇跡です。 評価★の方は他にも苦労している方は沢山いるといいますが、他人の苦労は誰も評価できるものではありませんよ。
それにこの本は苦労したという事を伝えているのではなく、
無農薬栽培を試みて、成功へ辿り着くまでの『奇跡』の実話です。
自然力、生命力を見直すきっかけになる本だと思います。
農家の人はこの本をみて影響を受ける人もいますが、
実際無農薬栽培に転換する農家は少ないのが現状です。
無農薬栽培を何年か実践してもまた元の栽培方法に戻る人も少なくありません。
農業経営している方はその意味がわかると思います。
りんご農家だけではなく全ての農業に通じる本だと思います。 自然と共に歩むことが奇跡 不可能と言われたリンゴの無農薬栽培に挑戦し、死を決断するところまで追い込まれて辿り着いたのは、生物本来の力を引き出すために育てる環境を自然に返すことだった―。
結論を聞けば、「そう言われれば、そうかも」、と言ってしまうような、コロンブスの卵的な発想だが、自然から掛け離れた方法で行っている農業が常識である現代では、その結論に辿り着いたこと自体を”奇跡”と呼ぶにふさわしい。
土壌を自然の生態系に近付けながら、リンゴが育つ環境へ誘導していくその技術は、著者がノアになぞらえたように、神に選ばれし者の技にも見えるが、文明社会で忘れられた生物本来の生きる姿なのかもしれない。
木村さんの手法は、リンゴ栽培に留まらず、他の作物の無農薬栽培にも適用できる。
それは生物本来の強さを引き出すからであり、人間も例外ではない。
農薬が作物を外乱に弱くしたのと同じように、人間も便利さと引き換えに強さを無くしてしまった―。
この人が導いた”奇跡”に触れることで、このことに強い危機感を覚えずにはいられない。
本書は不可能に挑戦した一人の農家の物語だが、読み終えたあとには哲学書を読み終えた時のような多くの気付きと示唆を与えてくれる、そんな本です。 やっぱり感動 木村さんという方が奇跡のリンゴを作ったという話は
「涙の数だけ大きくなれる」という本にも書かれていたので自分として触れるのは2回目。
当然この本の方が深く書かれているので内容はわかるのですが、
客観的に書かれてい過ぎて誰から見た木村さんの姿なのかという視点がいまいち伝わりづらい感じがしました。
若干の違和感というか読みづらさというか。。。
著者の取材量はわかるのですが、著者自身がその取材の内容を噛み砕いて理解できていない感じがしました。(自分だけかも知れませんが^^;)
とはいえクライマックスのリンゴの花が咲いたシーンからはやっぱり感動です。
本の書き方がどうであれ、素晴らしい内容のものは感動します。 日本人なら読めと言いたい良書 無農薬でリンゴを作る、文字で書いたらそれだけの事なのに、それがこんなにも辛く、長い行程が必要なモノだなんて、本書を読むまでイメージすら出来ませんでした。
8年間も無収入になって、それでも未だあきらめずにやり遂げた木村さんの意志の力と、それに見事に応えてくれたリンゴの木に感謝です。
とにかく感動したければ、本書を読む事をお奨めします。
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[ 単行本 ]
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あの戦争から遠く離れて―私につながる歴史をたどる旅
・城戸久枝
【情報センター出版局】
発売日: 2007-08-20
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 1,680 円(税込)
Amazonポイント: 16 pt
( 通常2〜5週間以内に発送 )
中古価格: 2,599円〜
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・城戸久枝
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カスタマー平均評価: 5
稀有な立ち場が可能にした新鮮な感覚 普通の日本の若者の視線と、残留孤児二世の視線という、
ちょっと特異な著者の立ち位置が、この本の魅力を
大きく支えていると思います。
普通ならかなり重厚なテーマになりそうなのですが、
日本生まれというところが、歴史への一定の距離感を
与えています。かつ、大方の読者と地続きな感覚なの
でとても分かりやすいです。
フレームは普通の日本の若者でありながら、父親の経験
から必然的に孤児について(それを巡る歴史や国につい
ても)身近に考えざるをえなかった著者。
特に著者自身の渡航体験から描かれた第二部は、等身大
の若者の感覚があふれ爽快感すらあります。
現代的な美しい日本語で書かれていて読みやすい 中国残留孤児という言葉が出来る前に、文化大革命の真っ只中、日本に何とかして帰国した、青年、その青年が帰国後結婚して、生まれた娘が、父の育った故郷まで行ったり、資料を元に
その父親の半世紀を追う。なんだか難解な日本語で書かれていて読みにくいかなあという危惧がありましたが、そても読みやすく、一気に読んでしまいました。
きっと多分、残留孤児の皆さんは中国に苦しく苦い思い出があって、帰りたくないだろう、思い出したくもないだろうと勝手に想像していたのですが
作者が接した、父の中国時代の友人や村の人など、みんな暖かい、一緒に苦しんできたからなのだろうか、また、この父親が中国人になりきって頑張ってきたからなのだろうか
また、彼と養父母の絆が凄い。
悲惨な時代の話なのに、とても心温まる話に仕上がっている。
30歳の日本に生まれた日本人の娘を通して語られる
中国からの帰国運動が盛んだった時、テレビに映り、戦争被害者だと訴える中国残留孤児を
少しでも非難する気持ちがなかったか、自分を振り返ってしまった。
読み応えアリ 中国残留孤児である父の数奇な人生をたどる著者渾身のノンフィクション。中国と日本、三世代に渡る親子の物語。はじめは残留孤児二世であることに抵抗を感じていたものの運命の糸にたぐり寄せられる様に中国に留学する著者。そこで著者は父の壮絶な前半生、養母と父の実の親子以上の関係、現地の複雑な対日感情に触れる。
ガツンと重みのある内容で読み応えあります。 同世代の方々にぜひ 読み進めるごとに胸が熱くなりました.
著者と同世代の私たちは、父、母、家族の人生についてどれだけ知っているでしょうか.
著者は長い年月をかけて、父親が体験してきた未曾有の人生を丁寧に掘り起こし、
文章に表してきたということが、この本を読んでひしひしと伝わりました、
著者が私たちと同世代ということで、尊敬の意味を込めてこの本をお薦めします. 中国と日本の歴史を今一度考え直したいと思った本 日本と中国にはこんなにも悲しい歴史があった事を
他人事のように思っていた自分がいた。
本はみんなのレビューが物語っているように、自分の歴史観
ルーツ、政治的なもの、色んなものを考えさせてくれた。
中国残留孤児の人々のご苦労が本当に
涙なしでは読めませんでした。
大地の子ももう一度読み比べてみようと思いました。
知り合いには是非読んでと勧める1冊になりました。
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[ 単行本 ]
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俺は、中小企業のおやじ
・鈴木 修
【日本経済新聞出版社】
発売日: 2009-02-24
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 1,785 円(税込)
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( 在庫あり。 )
中古価格: 1,098円〜
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・鈴木 修
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カスタマー平均評価: 4.5
やる気が出る 「人の能力の差は、気力・体力・努力次第で簡単に逆転する。要は『やる気』しだいだ。やる気を出せばなんでもできる」
このやる気を持続できる人が経営者となり、そして決してあきらめない人が名経営者となるのでしょう。
そして、「ビジネスは深く静かにやるのが理想。華々しいのは桜と一緒で、パッと咲いてパッと散る」と言い切りながらも、世界的自動車メーカーに対して感謝の気持ちを文章に残すところなど、気が利いている。
これこそが、弱小メーカーの生きる術なのかもしれません。
感動しました! ワンマン社長の武勇伝で綴るスズキのサクセスストーリー 現地の新聞記事を頼りに申し込もうとしたときにはすでに期限切れ。 交渉して決まったと思ったら補欠。 調査団の来日は、自らが渡米するタイミングとバッティング。 ”日本で一番になれないなら海外で。”と意気込むインド進出は幕開けからつまずきの連続。 インドにスズキ車があふれるようになるまでの展開は相当にドラマチックだが、 それに限らず、同社を牽引してきたトップ自らの行動力が数々の痛快なエピソードからわかる。 危くEUの規制違反にさせられるところを、提携先のハンガリーに乗り込んで、政府関係者を仰天させる行動で窮地を脱したくだりなどは読んでいて気持ちいい。 アルトやワゴンRのヒットだけでなく、よく知らなかった海外での成功など、同社発展の系譜を物語として味わうことができて面白い。 しかし、長期、高齢(再登板)政権でこれまでワンマンの印象を持っていた同社に対して、本書で親近感をもてただけに、一層「著者後」の疑問符が大きくなった。 身に沁みますよ 製造業の基本中の基本を改めて感じました。
社長の行動が何も難しい事とか特別な事をした訳では無いと思うのですが・・・
なかなか行動に移す事が出来ないと思います。
印象に残ったのは、冒頭で「この時代にコスト削減を協力会社に求める事はしてはいかん」
という言葉に感動しました、皆さん身の回りで同じ経験されていませんか?
そんな場面でこの本を相手に読んでもらうとスムーズに仕事が進むかも??
俺は中小企業のおやじを読んで 自分自身スズキ自動車という会社に非常に興味があり、この本が出たことはタイムリーでした。読んでみると鈴木修社長の気取らない人となりと経営哲学楽しくまなべました。 読んで感動しました テレビなどで、よくみかける、スズキ会長の今までの仕事に対する考え方や行動が良く
分かります、色々なことが経営者だけでなく、すべてのビジネスマンに参考になると思います、自分の生き方の指針にしたい 一冊です。
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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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徹底抗戦
・堀江 貴文
【集英社】
発売日: 2009-03-05
参考価格: 1,000 円(税込)
販売価格: 1,000 円(税込)
Amazonポイント: 10 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 380円〜
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・堀江 貴文
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カスタマー平均評価: 4
面白いが痒いところに手が届かない いわゆるライブドア事件で犯行を主導したとされる堀江貴文氏が、言われっぱなしは我慢できないと、自ら主張を明らかにした著書。
逮捕、拘留、保釈、そして被告人として法廷に立つ様子まで、当事者の目からドキュメント風に楽しむもよし。拘置所の生活の実体験を「刑務所の中」のように楽しむもよし。スパッ、スパッとテンポよく読みやすい文体でまとめてられている。面白い。うん。面白いです。
でも、タイトルが「徹底抗戦」という割には、検察側の主張に対する堀江氏の反論にあまりページ数を割かれていなかったのが残念。数ページといったところか。裁判記録を読んでくれよと言われればそれまでだが、なぜ「違法行為をしている認識がない」と言いきれるのか、なぜ「私は認識できなかった」のか、本人の口から、もっと詳しい説明が聞きたかった。 予定調和 井坂幸太郎のゴールデンスランバと一緒にGWに読んだ。
どうも逮捕前に出版された数多い書籍は出版社のインタビューなどをまとめたものが多いらしい。一方で本書は実際に堀江氏が執筆したとのことで手にとってみた。
本書の内容・主張を読まずしてある程度把握したいのであれば、ニコニコ動画のひろゆきとの対談動画を見ればいいだろう。実際、私もこの動画から入った。ライブドアと検察との関係や事件のポイント(あくまで堀江氏の主張するところ)は動画での方が遥かにわかりやすい様に思えるのでお勧め。
それでですね、実際に読んでいくと司法の予定調和の背景には、人間の欲求・傲慢さや、妬み、など人間臭い部分が先進国日本ですらここまで残っているのかと、私の様な社会を経験していない学生には正直ショックだった。
>「裁判官が今の堀江君を無罪か執行猶予にして、得することは何もないからね」
といったのは司法関係の人間。
>昨今の経済事件の重罰化の流れは検察OBに対して企業のコンプライアンス(法令遵守)特需をもたらし、多くの企業は多額の報酬を払って検察OBを受け入れるようになった(顧問などで)。
>一種の天下りのようなものだ。
なるほどと。そういう見方もあるのかもしれない。全てではないだろうが。
僕はシステムが世界をまわしている気になっていた。だから、一部の優秀な人が作り上げるシステムこそが重要だとも信じていた。
だが、現実問題として目の前にある社会はそのシステムではなく人間が世の中をまわしているんだ。
ここで検察?検察庁って?と思う。少し調べてみたいと思う動機になった。
>通常、捜査のメスが入る企業というのは、架空取引などで大量の隠れ負債を抱えていて、それが表面化したような企業であったり、破綻したような会社である。
>つまり、捜査以前に社会に悪影響を与え、血税が投入されたり、株主が損害を蒙ったことに対して制裁を与えるために、捜査が行われているというのが普通である。
でだ、ライブドアはこのような側面がなく、現預金で1000憶以上を保持している優良(?)企業なのに攻撃された。これはどうなのか?のが主張だ。
そして、最後に人を「人を信じるということ」という一つの言葉がある。
ゴールデンスランバーでは「人間の最大の武器は、信頼なんだ」とある。
この様な事件では人を信じるということが鍵になる、ひとつ心にとめておこう。 検察の正当性が確認できて安心した はっきり言って、ホリエモンの言っていることやものの見方はかなりおもしろいので、
個人的には、読み物としてのエンターテイメント性の高い本だと思う。
しかし、理解に苦しむ点が3つあった。
1.前作だったとおもうが、「雑誌だけは読んでいる」や「ネットの時代」だからと、読書を否定するような見解の述べていたのにこうして本を執筆している点。
また、この本では、世間の常識にとらわれず、自分の脚や深い読書で説得力のある見解を
いくつか述べていて、「調査力」という意味では、非常に参考になる。
しかし、これだけ調査している元ネタの多くは「本」なんじゃないのか?
2.自社株の売却益を売り上げに計上するのは、会計原則3の「資本・損益区別の原則」に反する。
マネーの裏付けのない架空の売り上げ計上などに比べて悪質でないのは確かだが、
資本取引のよる資本の増加は、「自己株式処分差益」などの科目で直接、純資産の部に計上するのが会計処理の原則だ。
そうでなければ、財務諸表を見た投資家が企業の収益力を判断する際、誤解を招いてしまうだろう。
仮に彼の主張が正しいとしても、売上高から売上原価と販管費を引いた金額が、営業利益になるのだから、自社株式の売却益が売上げ→営業利益になる会社というのは、
要するに実態のない会社であることの証左に他ならない。
3.「検察は、もっと悪質な粉飾決算をしている企業関係者を逮捕しないで、
わたしを逮捕するのは、おかしい!」旨の主張を展開している点に違和感を覚えた。
なぜなら、たとえば、ホリエモンはライブドア社の株式分割など法律では禁止されていなから良いだろうということで、法律すれすれのことをやってきた。
株式分割して、テレビに出まくって、株価を上げておいて、
M&Aを繰り返すみたいなパターンで増殖する企業がフジテレビという大企業を買収する
間際までいった。
もう、うんざりするくらいずる賢いやり方で、さんざん社会を混乱させた。
だったら、検察が(ホリエモン曰く)軽微にしか法律を犯していない人を逮捕しても、文句はいえないはずだろう。
この本では、スピード違反の例をあげていたが、5kmオーバーのスピード違反で捕まって、拘置されたら、さすがに同情するよ。
検察もそんな揚げ足をとるようなことはないだろう。
「徹底抗戦」など無駄なことはしないでほしいと思った。 暇つぶしには、もってこいの本。 まあ相変わらず、「お金大好き」の著者らしく、とても単純で、我田引水的な内容ですが、字も大きいので、気楽に読むには良いんじゃないですか?まあ、週刊誌レベルの内容ですね。著者の思考は、昔も今もとても単純で、「金を稼ぐ奴が偉い。」、「金を稼がない奴は、無能で怠惰で退屈な奴だ。」、「法の抜け道を突いて、金を稼いで、どこが悪い!」というものです。まともなビジネスマンではないですね。気楽に読みましょう! しゃべりには、負けちゃうな ニコニコ動画でしゃべっているのをたまたま見て、堀江節に引き込まれてしまった私は、堀江氏の動画を見まくった。
本屋で見かけたときは、取り立てて買う気にならなかった本だった。
けれど、目にした動画に、心を動かされた。
しゃべっているうちに思わず込み上げてきた堀江氏の思いを、見た気がしたからだった。
人前で話すとき、思わず出てしまう本音だとか、表情だとかといったところに
堀江氏の魅力の本質があるのだと、本を読んで再認識した。
動画を見れば、堀江氏がこの本の出版を通じてしたかったことは理解できるし
また、不意打ちを打たれた瞬間のなんともいえない表情に
この本では語られなかった堀江氏らしさを見ることができるだろう。
残念ながら、この本には、動画以上のものはなかった。
この本にはホストが不在だ。
よって、引き出されていないのだ。
堀江氏の人間臭さをもっと引き出すような編集も、出来たはずだろうにと
残念でならない。
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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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20代、お金と仕事について今こそ真剣に考えないとヤバイですよ!
・野瀬 大樹 ・野瀬 裕子
【クロスメディア・パブリッシング(インプレス)】
発売日: 2009-04-14
参考価格: 1,365 円(税込)
販売価格: 1,365 円(税込)
Amazonポイント: 13 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,177円〜
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・野瀬 大樹 ・野瀬 裕子
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カスタマー平均評価: 4
確かにヤバイかもしれない お金のことは気になるものの、本書がいうように、「真剣」に「考えた」ことはなかったかもしれない。かなり、な細かい話がでてくるが、作者が伝えたかったことは、お金に対する見方を変えてみようということと、計画や目標を立てることの大切さの方なのだろう。全体の構成も、よく考えられている。
「1年で貯金を100倍にした私の方法」はどこに? 読者対象の20代ではないことはわかっている。
20代向けに、お金の基本的なことを、レベルを下げて書かれていることも
想像がつく。
だが、中盤の「結婚にまつわるお金のこと」「マイホーム計画」の件は
書かれてあることが陳腐で、何をいまさら、という気がする。
何より残念なのは、帯にある「1年で貯金を100倍にした私の方法」に関する
記述が乏しいこと。そこが、知りたかったのに。
金融リテラシーについて自己啓発書としてはいいかもしれないが、
実践本としてはもっと踏み込んでほしかった。 もう少し実践して欲しかった 会計士夫婦なのでお金のことが常日頃から会話にのぼるのでしょうけど、
読んでいてちょっぴり寂しい気持ちになりました。
何でもお金に置き換えて比較すれば、確かにとても便利だし公平に価値を
計れるとは思うのですが、どちらかというと数字の奴隷のような若夫婦像
が目に浮かんでしまいました。
(分かり易いのは事実なのですが、なんだかもったいない・・・)
また、不動産投資は一応実践されているようなのですが、まだ子育てを経験して
いないのに子ども=負債の観点で数字だけのシミュレーションを載せてしまう
点や、新婚旅行に関しても「行ってみたけど無駄でした」ではなく、
「行っていないけど、無駄になります」という視点なので、どうしても
数値化・金額化されていない説得力の足り無さが気になりました。
著者のお二人が、もう少しいろいろな人生経験を積まれてから、同じような
コンセプトのお金の本を執筆されれば、もっと共感できる作品になる気がします。
見せびらかし支出してませんか?! 私たちは、お金を合理的、効果的に使ってるようで実際には他人の目を気にして
見せびらかすために無意識に使っていませんか?
私もこの本を読むまでは意識してなかったんですけど、、無意識に見せびらかし支出
を行っていました。
見せびらかしには、見返りなんてほとんどないんですよね。はっきり言って無駄ですよね。
このように何が必要で何が無駄なのか?
知ってるようで知らないお金の事を一度考え直さないといけないと思います。
どのようにお金を使ったり、稼いだり、貯めたりすれば良いか?
今日からでも実践できる事が非常に分かり易く記載されています。
お金の事で悩まれてる方お勧めです。 入門編 100倍??と思って読んでみたが、正直100倍の具体的な方法が分りづらかった。
もちろん、いろんな面で、お金を振り返るいい経験になったので、いくつか実践したいと思う。
具体的に物件名は出せなくても、いくら投資していくらリターンしてるのかという
詳細な情報も教えて欲しかった。
なるほど?とお金について、考えさせられる部分がある反面、内容に矛盾があったり、
また、結婚を一種のシナジー効果だと書く点には、反論したい部分があった。
世の中お金も必要だと思うけど、お金だけじゃないってことが書いてあらず、
正直お金お金と考えている姿勢が寂しく感じた。豊かな人生とはそういうものではないのでは
ないんでしょうか?
実践していない人が文句を書くのはナンセンスだと思いますので、いくつか実践しますが、
ただ1点、新婚旅行、行ってないのに、新婚旅行を無駄と言い切るのはどうかと・・・
行ってみてムダと判断すべきですね?。
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[ 文庫 ]
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道をひらく
・松下 幸之助
【PHP研究所】
発売日: 1968-05
参考価格: 914 円(税込)
販売価格: 914 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 199円〜
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・松下 幸之助
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カスタマー平均評価: 5
すばらしきかな幸之助! 友人に薦められ読んでみました。が、目からウロコとはまさにこのこと!
松下ismがこんな小さな本の中にぎっしり詰まっています。
書かれている内容はどれも当たり前のことばかり。
私のような20代の若手ビジネスマンから、業種にかかわらず会社の社長さんまで・・・
すべての人々に読んでいただきたい、そんな1冊です! 謙虚な文章 松下幸之助の短文集。
なんと謙虚な文章か。
「?したいものである。」という終わり方。他の名言集とは印象がずいぶん違う。
この手の名言集にありがちな傲慢さを微塵も感じさせない。
謙虚さがにじみ出てくるかのようだ。
そのせいか受け入れやすい。心に染みいるようだ。
聖書のような外見からずっと敬遠していたが、これは読んでよかった。
ずっと本棚に、手元に、置いておきたい一冊。 原点 今や、様々で、色々なビジネス書の類が
数多く出版されていますが、
松下さんの『道をひらく』は
その原点にあるのではないかと思いました。
何十年も前の書物なのに決して古くさくなく、
現状打破のヒント満載とは…
松下さん凄過ぎます! 誇りを持って働くために 部下を物のように使い捨てて、出世していく上司。
陰でお互いの悪口を言い合う同僚。
そして、そんな職場で誇りの持てない仕事をただ右から左に流すだけの自分。。
そんな風に働く意味を見失った時、この本を読むと、働くことの素晴らしさを
いつも再発見できる。
他人がどうであれ、生命をかけて、自分がなすべきことに真剣に取り組むこと。
どんな劣悪な環境でも諦めず、未来のために、より良い仕事をしようと思わせて
くれる稀有な本だ。 人生の困難に出会った時に、辞書のように気軽に紐解ける名著 人生の困難に出会った時に、本書を開いてください、年齢や状況は異なっていても、読むたびに新しいエネルギーを与えてくれるはずです。
本書は、デール・カーネギーの「道は開ける」と同様、時を越えた名著として位置付ける価値のある書物だと思います。
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[ 単行本 ]
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アシュリー ~All About Ashley~
・アシュリー・ヘギ
【扶桑社】
発売日: 2006-02-14
参考価格: 1,365 円(税込)
販売価格: 1,365 円(税込)
Amazonポイント: 13 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 267円〜
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・アシュリー・ヘギ
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カスタマー平均評価: 4.5
現実にあった事を忘れていけない事 彼女は強い女の子ですね もっと生きて 成長した明るい彼女が 見れず残念です きっかけで現実にあった事を 忘れません! ありがとう! 前向きに生きようと思える本 アシュリーのとても前向きな、やさしい言葉が大好きです。本が出てたのを最近知り購入しました。とても読みやすく、イラストも可愛いです。毎日読みたい本になりました。 アシュリーはイラストが上手い! どこかの絵本作家かプロが描いたのかと思うほど
イラストが上手い。絵だけに見入ってしまった。
彼女の書く真っ直ぐな文章は彼女の生き方そのもの。
特に印象に残ったのは、彼女がけっして他人に怒り
を見せないことを信条にしていること。健常者の
私たちでは普段気がつかないことでした。素晴らし
い心根の持ち主です。
アシュリーよ、永遠に! 小さいながらも 何時も、TVを観て居るけれど、観る度に考えさせられる。自身の病気を受け入れ、前向きに生き、現代の母親像を見て居ると、嘆きたく成る。粗末に子供を扱い過ぎる! すっごい! 「アシュリー あなたは いくつなの?」って聞きたくなるぐらい
心が 大人な少女が書いた本です。
めちゃくちゃ前向きで、何を言われても めげない、逆に言い返しちゃう
それがぜんぜん嫌みっぽくなく 最後には友達になってしまう。
彼女のパワーを感じる一冊。読むとそのパワーで自分も元気になれる一冊です。
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[ 単行本 ]
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ひゃん・Life
・ひゃん
【産業編集センター】
発売日: 2009-04
参考価格: 1,365 円(税込)
販売価格: 1,365 円(税込)
Amazonポイント: 13 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,200円〜
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・ひゃん
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カスタマー平均評価: 1.5
趣旨は? 友人の家にあったので読んでみたら、
ファッションエッセイともよべず・・・・
波乱万丈の人生を描いているわけでもなく・・・
第三者への不満等もあり、それはよくあることで。。。
途中で読むのをやめてしまいました。
芸能人でもないし、有名ないちブロガーの本としては良い出来だと思います。
彼女みたいになりたい子が彼女に近づくため読むにはいいのでは?
がっかり 唇の色は悪いしblogで見るより写真のupは綺麗ではありませんでした何を言いたいのかもよくわからずほんとに買って損しました 予想とは違う本でした。 みなさん書いていらっしゃいますが私も梨花さんのブログによく出てくる女性ということで
ひゃんさんのことを知りました。ひゃんさんんのブログはおしゃれでおもしろくファッションの参考にさせてもらっていたので本が出ると聞いた時はとてもうれしかったです。しかし実際に本を読んでみると、想像していたものとは違っていました。私はブログよりさらに詳しくひゃんさんのファッションやスキンケアのことなど知ることができると思っていたのですが、実際は彼女のコラム的なページが多い気がします。今までの人生での辛かったことなどをたくさん書かれていますが、せっかく買って読むならもっとハッピーな本がいいと思います。
歯科医師として働いている時に服装に注意を受けてショックだったと書いていましたが、私も医療関係の仕事をしているので髪の色や服装には規正がかかっていますし、お勤めされている方の中には服装に自由がきかない方は多いと思うので特別なことではないと感じてしまいました。『あたしはこんなに辛いこと経験してきたんだよ』って言われてる気分になってしまうのでコラムページはもう読まずにファッション関係のことだけ参考にします。 ??? ひゃんさんのことは以前、梨花さんのブログによく登場していたのでどういう方なのか気になって購入しました。 でも本の内容は??? 何をいいたいのかがあまりわからないし、誤字脱字も多く、自分のエッセイにしては第3者への批判的な内容もあり、人としてどうなのですか?っていう感じを受け、がっかりしました。 最近、梨花さんのブログにも登場しない理由がわかったような気がします? ひゃんさん☆ ひゃんさんのファッション、お気に入りの物、プライベートのこと… 沢山綴ってあり、読みごたえたっぷり☆ 写真もすごく可愛いいですよ!!
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[ 単行本(ソフトカバー) ]
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絶対貧困
・石井光太
【光文社】
発売日: 2009-03-24
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 1,575 円(税込)
Amazonポイント: 15 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,500円〜
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・石井光太
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カスタマー平均評価: 5
日本にいる我々が絶対読むべき本だ。 アエラの本紹介で、ピンと来たので、頼んだ。
頼んでからこの本の到着するのがひたすら恐怖だった。
・・・悲惨に違いない。読んで辛くなるかもしれない。
しかし、緩やかで丁寧な文体がそれを助ける。
単なるルポルタージュにしようと思えば、エピソードは満載だ。
それを一つ一つ掘り下げれば、即お涙頂戴の話が出来上がるだろう。
だが、敢えてそれをしないで、なぜ貧困がおこるかの過程を説いた著者はすごいと思う。
子供を10人も生んだのに一人を残して全て亡くしてしまったために、その一人を魔女だと思い夜な夜な実の子を殺しにくる女。
目の前で両親の銃殺を目撃したため恐怖から逃れるためにシンナー中毒になった子供(著者が恵んだパンでさえ、シンナーに変わった)
病院に運ばれない産婦を助け、マドンナと慕われる路上産婆。彼女は自分も貧しいのに一切お金をとらない。
医者に見放された老女を死ぬまで面倒を見たインチキ薬屋。
悲喜こもごもが貧困ゆえの巨大なスケールで迫ってくる。
自分が安穏と日本に暮らしていることを自覚する。
日本は彼らに比べれば王侯貴族の生活だ。
生まれてから当たり前に生きてきたが、それを問い直し、まさに日本にいるわれわれが読むべき本なのかもしれない。 貧困スパイラル 乞食はビジネスです。
健常者の大人が乞食をやっても儲かりません。
身体障害者なら少し儲かります。
子供の身体障害者ならもっと儲かります。
足がない子供なら儲かります。
腕がない子供なら儲かります。
やけどで前身ケロイドの子供ならもっと儲かります。
両目が潰れた子供は更に儲かります。
貧困ビジネス界のボスは、誘拐されても文句が言われない(捕まらない)ような場所から物心つく前の幼い子供を誘拐してきて、両手を切り落とします、両足を切り落とします、両目を潰します、熱湯をぶちかけます、そうして哀れな子供乞食を作ります。
貧困ビジネスに作り上げられた哀れな子供乞食たちは、ボスたちにとって大切な金づるです。だから大切にします。物心つく前に腕を切り落とされるよう残酷なことをされたとしても、子供乞食はそれを覚えていません。物心ついた子供乞食には、ボスは自分を大切にしてくれる存在です。哀れな子供乞食たちは、自分たちを残酷な目に遭わせたボスたちが捕まりそうになったら庇うのです。
これが真の貧困ビジネスです。
こういうことが21世紀の現在でも、当たり前のように起こっているのです。
著者石井光太は、自身の健康障害が発生しても、自身の命が危険にさらされても、こういうレポートを行い続けています。
天晴れなのか無謀なのかわからないくらい、迫真のルポです。
終わりが近づいている日本の政治経済システムに倦んでいる中高生は、ぜひ、ぜひ、この本を読んで下さい。
日本が如何に素晴らしい国家であることがわかるでしょう。
そして、日本が素晴らしい国家であることを実感した上で、世界に向けて何ができるかを考えてください。私は40代。今から世界を変えるには遅すぎる年齢です。自分がこれからどれだけがんばっても限界があります(歳くっているから将来性が薄いとか)。
今の中高生がこの本を読み、世界のリーダーシップを取ろうと考えるに至ること。それを切に望みます。
大袈裟かも知れませんが,本書には、日本人の人生観を買えるだけのパワーがある本だと思います。 すごい本 東南アジアやインド、アフリカなどでスラムの最貧困層の人たちと共に生活したという著者のルポ。写真が多いのが魅力。また、いかにもな「ルポ文体」でなく、ライトなエッセイ風の文体で超悲惨な現実に迫るのが、かえってリアリティがある。ただ、会話などを見てると、ときどき、「そんなに語学力あるの?」という疑問がわくときもあるが……。
ただ、旅行者の中には、なんだかんだ(甘やかしちゃダメとか)理屈をつけて、物乞いにお金をあげない人がいるが、彼らの現実を知らずに何を言ってるんだ……というようなことを書いている部分には共感した。恵まれた人間が何を言ってるのだ、と。マフィアの資金源になっている例なども紹介されているので複雑だが、それでもやはりぐだぐだいわずあげたほうがいいと思った。 貧困層の暮らしを体系化したユニークな一冊 世界の貧困については、国際機関が出している各種統計があるし、ジャーナリスト達による現場のルポルタージュはあっても、世界の貧困者の生活を体系的に捉えた書物は珍しい。
例えば「路上生活者」を分類し、その中の「物乞い」について、そのヒエラルキー、ライフスタイル、ビジネスモデルを明らかにするといった具合に、彼らの生活を一つのシステムとして、とはいえ温かい眼差しを持って報告している。
彼らを「貧困」だけで捉えてはいけない。彼らにも衣食住を中心として生活があり、家族があり、恋もすれば性生活もある。住居、医療、食事、犯罪、ドラッグ、売春、障害、出産、育児、商売、あらゆる方面から貧困層の生活を、ユーモアも交えて描き出すことに成功している。
これは、世界中を歩きその中で暮らしてきた著者にしかできない力業だと言えるし、今までのルポが体系化されることで、「かわいそう」「残酷」という情緒を超えた、貧困にまつわる社会システムを理解する最適な入門書となっている。
読み進めるのは辛いし、読めば読むほど解決の難しさが理解できるのだが、それでも世界の貧困を見つめるには、本書の視点からスタートするしかない。多くの人に読まれることを願う。 絶対貧困の重量感 この本は、ビジュアルに迫っていて、ものすごく怖い。でも、笑える。泣ける。だけど、やっぱり怖い。
ぼくは、大学の時、開発学を勉強していた。
勉強しながらずっと「こんなことをして後進国の人のためになるのか」と疑問だった。その疑問はずっとなくならなかった。たぶん、統計だけ見て何の意味があるのかと思っていたのだ。だから、卒業後、関係のないメーカーに勤めるようになった。
しかし、この本にはそんな統計はほとんどない。いや、あるにはあるのだが、それよりもリアルな物語の方がずっと印象に残る。
「たくさんお金をかせぐために手足を切り取られたり、やけどさせられたりする子供」「ストリートチルドレンたちの同性愛やレイプ」「アフリカのホームレスと、アジアのホームレスの違い」「スラムの家の中」「オカマの物乞い」・・・・
これでもかというぐらい沢山の写真とともに、リアルな物語が紹介されていく。それは、これまで教科書的に学んできた貧困の光景とは全然違うものだ。時には笑い、時には泣きながら、現実というものに圧倒される。これこそが、本当の貧困世界なんだろうと思う。
この本は、笑えもするし、泣けもするが、読後感は重い。
だけど、ぼくは高校生ぐらいの時にこの本と出会いたかった。そしたら、どれだけ人生の選択肢が広がっただろうと思った。
だから、できることなら、若い人にこの本を読んで欲しい。これからの人は、こういう見方で世界のリアルの貧困を知らなければならないと思う。
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