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アルジャーノンに花束を (ダニ.. ライ麦畑でつかまえて (白水U.. 風に舞いあがるビニールシート .. ノルウェイの森 上 (講談社文.. グレート・ギャツビー (村上春.. ノルウェイの森 下 (講談社文.. ロング・グッドバイ (Raym.. 星を継ぐもの (創元SF文庫) 英雄の書 下 英雄の書 上

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アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)

[ 新書 ]
アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)

・ダニエル キイス
【早川書房】
発売日: 1999-10
参考価格: 861 円(税込)
販売価格: 861 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
アルジャーノンに花束を (ダニエル・キイス文庫)
ダニエル キイス
Daniel Keyes
カスタマー平均評価:  4.5
脳科学の未来を考える。
天才に憧れ、天才を夢みる人、頭が良くなりたいとの思いが強い人には、一読の価値があります。 知的障害者だった主人公チャーリイが、科学の最先端の手術によって、急激に能力が向上する魔法のような物語です。 そこには、知識の吸収力、情緒の発達、対人関係の悩みについて、人が成長すると観えてくる問題を、この小説を楽しむ以上に学ぶことができます。 25年ほど前、宮崎駅前のビジネスホテルの一室で観た映画「まごころを君に」(アメリカ1968年)の原作が、『アルジャーノンに花束を』であることを知ったのは、数年後のことでした。 チャーリイの幼稚な文章の日記から、一気に、高等数学が理解できるような日記まで成長する姿に、胸をわくわくしながら読みました。 「人為的に誘発された知能は、その増大量に比例する速度で低下する。」 この文章を読んだ時、作者ダニエル・キイスの「脳科学の未来への警鐘」のようにも思えます。 脳の可能性を追求する現代科学と、「自分とは何か」を探る貴重な1冊です。
「人間らしさ」の一つの答え
ただ聞いたことがあるなぁ?という理由でこの本を買って読みましたが……自分の考え方を変えるような、衝撃的な感動を受けました。たった8ヶ月で「精神遅滞者」から「天才」まで登り詰め、儚くももとに戻ってしまう。その中にある心の情景は考えさせられるものばかりでした。 さて、文章についてですが、最初から最後まで主人公の状態、発達が目に見えて分かるようになっています。誤字脱字が目立っている時期、哲学や精神論を語る時期、退行が始まる時期が、読めばすぐに分かります。そして、最後の2行は、読み手に大きな感動を与えるでしょう。つたない文章でしたが、読む価値ありです。暇があればぜひどうぞ!
人間としてあるべき姿とは?
SF小説と銘打たれている本作だが、 決してそれだけには留まらない深い人間愛や、 「人としてあること」の根本的な理由が描かれている。 チャーリィの純粋さと周囲の冷ややかな反応に、 同じ人として生まれてきたのに、この違いは何だと考えさせられる。 ラストに訪れる衝撃があまりに静かで、悲しい。 原作を読まれることもぜひお勧めしたい。
矛盾と不安を抱え、真摯に生きる
  「知は、人を幸福にするのか、不幸にするのか?」という問いの   答えは、言うまでもなく、「幸福にもするし、不幸にもする」でしょう。   科学文明の発展が、百パーセント、人類に益のみをもたらすものでないことは、   いちいち例を挙げるまでもなく、周知の事実です。   かといって我々が、今さら現在の生活を捨て、古代に回帰することは不可能であり、   矛盾と不安を抱えながらも、目の前のことに取り組むしかありません。      知ることは、喜びであると同時に、哀しみでもある――。   本作は、そうした当たり前のことを再認識させてくれます。   また、主人公チャーリイは知能が高くなっていく過程で、周囲の人間が自分に向けていた   侮蔑や悪意を知ってしまったり、地位ある人の無能さや俗悪さに気づいていきます。   しかしそれも、単にイノセンスを礼讃するためのエピソードではないでしょう。   なぜなら、我々が思春期を迎えた際に感じる世の中への失望や苛立ちと   極めてパラレルなものだからです。   そして、そうした不条理や理不尽を知った上でどう生きていくか――、   ということが、チャーリイ同様、我々にも投げかけられているのです。      
ルビ付きを読みました
邦訳版はまだ読んでいませんし映画も見てません。ですから、今回は英語で読んでみての色眼鏡にとらわれない感想を伝えたいと思います。そして、これから英語に挑戦したいという人たちに向けて使用感をレビューします。まず、これを機会に英語を楽しく学びたいと考えている方もいるとは思うんですが、ルビ付きとはいえ最低限の英語知識が必要になります。辞書をひく手間を少しだけ減らしてくれるんだ程度に考えておいて下さい。ルビ付きシリーズやバイリンガルシリーズのマンガなど、手段はそれなりに用意されているので、三ページくらい読んでみて読めそうな本から手をつけた方が良いと思います。この本はそれなりに分厚いので。私は児童書からがオススメです。実際、どれくらいの知識が必要なのかと言われれば、一般的には高卒程度と言う人が多いものでも「私は高校卒業したから大丈夫」などという簡単なものではありません。「高校卒業レベル」ではなく「大学受験レベル」と考えて下さい。英語が得意な大学生が楽しんで読むくらいのレベルです。

ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

[ 新書 ]
ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)

・J.D.サリンジャー
【白水社】
発売日: 1984-05
参考価格: 924 円(税込)
販売価格: 924 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)
J.D.サリンジャー
カスタマー平均評価:  4
ノイズのない音楽
読み終わっての率直な感想。読みやすかったです。 僕には原文で読んで理解できるほど、英語力はありません。だから野崎訳と村上訳、どちらが良いのかは正確には分かりません。購入するにあたり一番のポイントになったのが、読みやすいかどうかでした。僕には野崎訳は合わないみたいです。文章の表現というか、リズムというか読んでいてノイズのある音楽みたいで、素直に頭に入ってきませんでした。「グレート・ギャツビー」を買う際もそうでした。当初、価格の安い野崎訳を購入しようとしましたが、どうも読みづらくて、その後村上訳を読んでみたらノイズがなく自然に頭に入り、心に染み込んできました。 どちらの訳が優れているのか。それは前述したように原文で理解できない僕にはわかりませんが、僕にとっては村上訳がベストでした。結局はどちらの訳が自分に合っているかで判断すれば良いのではないかと思いました。もしどちらの訳を購入するか、迷っている方がいるなら20ページほど読んで、比べてみたら如何でしょうか。どちらが自分にとってノイズのない音楽なのかを知る為に。 結局、読書は自分ひとりで行う行為です。だったら少しでも心地良く読める文章を選択した方が楽しいです。まわりの声ではなく自分の声。自分が読みたいと叫ぶ訳書を選択すれば良いと思います。ただタイトルは「キャッチャー・イン・ザ・ライ」より「ライ麦畑でつかまて」の方が良いですね。名訳だと思います。 作品について。読み終わった今の感動はとても小さいです。世間の評価ほどの感動が今の僕には訪れていません。だかから現時点では、星は四つです。だけど、この小説はこれから僕の人生において何度でも読むことになる。そんな予感がします。そしてそのたびに感動が増していく予感がします。僕はこういう小説を探していました。今よりも5年後、5年後よりも10年後。読むたびに感動が強くなっていく小説。これこそが僕の求めていた小説です。
ライ麦畑でつかまえてみな
ホールデン君の独り言を初めて読んだのは高校生の頃。 面白く読んだ覚えがある。 すんごい自意識過剰で、強がりで、そのくせ傷つき易く、独り善がりで神経症気味なホールデン君は。 ライ麦畑で遊ぶ子供たちを、崖に落ちる危険から救う受け止め役になりたいっていう変わった夢を持ってた。 ふと思ったのは。 果たしてホールデン君は逆の立場だったとしたら、果たしてホールデン君のような受け止め役に受け止められたがるだろうか。ということで。 なーんかホールデン君はそんな人が受け止めようとするのをサッとよけてしまいそうな感じがした。 で、崖から落ちて後悔すると同時に『誰がつかまるかよ』と思うのかなと。 『Catch me if you can』のディカプリオ演じる主人公がけっこうホールデン君と感じとしては似ているような。 でもまぁホールデン君の方が救いはない気がするけれども。 『ライ麦畑でつかまえて』は『ライ麦畑でつかまえてみな』 なんではないのかと。 ふと思いました。
アンダーグラウンド
この作品を読み人で高校時代や大学時代の青春を字の如く謳歌した人は はっきりいってなんとも思わないでしょう しかしそういう華やかなアメリカでいうなら「プラム」日本で言うなら「文化祭」を 楽しめなかった者にとって それは正にアンダーグラウンドな思想の悶々とした妄想でしか自分を保管できなかった若者にとって この作品は映画「タクシー・ドライバー」と同じくらい特別な意味を持って胸に訴えかけてくるものがある ホールデンは全ての柵を捨てて出て行こうと決心する それは愛した妹でさえ捨てて 「目も耳も聞かず、そして同じような奥さんをもらってライ麦畑のキャッチャーになろう」と決めて それは規則にまみれた社会への いくら足掻いても結局は大人にならなくてならない憤りへの ホールデンなりの反抗のだったのだ しかし結局何も出来ずに戻ってきてしまう それはたった一夜だけスターになった「トラヴィス」と同じやるせなさがある かつのニュー・シネマの主人公達がそうだったように 本来の若者たちは胸の中の闇を抱え悶々と生きるべきなのに 今の若者は若いうちから達観しすぎている ホールデンがいきなり切れる理由も 何もかも判ってくれない社会や他人に対する 「もーどーでもいいっス!」的あきらめを上手くあらわしている 他人は口だけだですよ本当に それは「幸運を祈るよ!」などと軽く口ずさむくらいに 今の社会には「元気出せよ!頑張れよ」的な軽い言葉が溢れ返ってます 若いうちとはいわないからせめて 自殺するまえに読め!
人を2種類に分ける方法
「やさしい人」と「やさしくない人」 こんな風に人を2種類に分けたりする。 「ライ麦畑でつかまえて」に 「共感できる人」と「共感できない人」 人を2種類に分ける方法として 優秀な方法だと思う。
正直あまりインパクトは受けなかった
僕はまだ高校生で、文学について詳しくないし、この本は僕の好きな爆発問題(太田さん)も大好きな有名な本と言う認識だけで読んでみました。おそらく、僕が中1の頃から好きだったあの太田さんが大好きだと言った作品を読んで、きっと僕は何かしら人生に影響を及ぼす程の威力を味わうに違いないと思っていました。でも読んでみて正直なところそこまで何か感じ取れませんでした。僕の感覚がおかしいのかわかりませんが、むしろこれは文学的に素晴らしいとかを難しい語彙やら何やらでさも本質を見抜いたかのように表現して言ってる人のほうが胡散臭い、「気が滅入る」やつな気さえするんですが、強いて印象に残ったと言えば、主人公がベンチに座りながら妹がメリーゴーランドに乗っている姿を土砂降りの中見ているこの時、主人公が幸福を味わう所でした。そして主人公は僕が言いたかったのはこれだけだ。って最後言っていました。僕はこの本は、単に大人の世界と子供の世界の境界線にいる人間を描いてるだけじゃなくてどういうことが幸福なのか?ってことを言葉じゃなくって描写的に描きたかったんじゃないかなと思いました。僕の言うことの一部が既に評論家が近い事を言ってる言ってないとかはどうでもよくって僕はそう思いました

風に舞いあがるビニールシート (文春文庫)

[ 文庫 ]
風に舞いあがるビニールシート (文春文庫)

・森 絵都
【文藝春秋】
発売日: 2009-04-10
参考価格: 570 円(税込)
販売価格: 570 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 258円〜
風に舞いあがるビニールシート (文春文庫)
森 絵都
カスタマー平均評価:  4.5
良質な短篇集だけど
直木賞受賞作品。彼女の作品をはじめて読みましたが、読後のイメージは「うまいな」ということ。決して否定の意味ではありません。6篇の物語が収められていますが、どれも「うまい」作品ばかり。ベストは「犬の散歩」裏ベストは「守護神」「ジェネレーションX」ですかね。すこし注文をつけると「うまい」だけでは読者の心は動かないのです。揺り動かされないのです。振りが見えてオチが判ってしまう場面もあったりすると尚更です。実世界はそんな筋書きはないのですから。
非常に良質の短編集
全部で6作収められています。 どれもが良質、すぐれた作品です。 描写が良いし、主人公はどの作品でも、独自の価値観を持ち、流行に流されない人たちです。 個人的には、気まぐれで自己中心的なオーナーパティシエに振り回されている ように見えて、実はその手綱をしっかり握っている女性秘書が主人公の 「器を探して」がいちばん気に入れましたが、この点は読む人によって違う だろうと思います。

ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)

・村上 春樹
【講談社】
発売日: 2004-09-15
参考価格: 540 円(税込)
販売価格: 540 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 131円〜
ノルウェイの森 上 (講談社文庫)
村上 春樹
カスタマー平均評価:  4
【禁忌】情緒不安定な人は読まないで!
村上春樹の他の著書は読んだことはありませんが、 作品としては優れていると思います。 が、精神的に病んでいる、または不安定な方は 絶対に読まないほうがいいと思います。 そのくらい作品の引力が強いのです。 それゆえに優れていると評価したのですが・・・ 私自身がうつ病(その後、双極性障害になりましたが)を発症する直前に、 吸い込まれるようにしてこの本を手に取ってしまい、 自殺衝動に駆られるような非常に苦しい思いをしました。 私にとっては、いわば”魔の書”です。 「喪失と再生」とありますが、私には「再生」を感じられませんでした。
商業作家。ノーベル賞なんかやった日には権威が失墜
駄作とか名作とか言う前に、村上の作品には何かメッセージ性があるのだろうか。単なる商業作品ではないか。性交表現など露骨で、下品極まりない。ノルウェイの森に関して、なにも触発されることがなかったが、彼の作品のうすっぺらさの原因について他の彼の作品「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を読んで氷解した。ここには村上の心を支配している心象風景が描写されている。それは「箱庭」なのだ。外に出ることのない完結したちっぽけなゲシュタルト世界。それが村上だ。これでは到底、社会というものと文学というものの関連について積極的に追求したトルストイなどの大作家と同列に論ずる事はできない。売れる、と踏んだら何でもやる商業主義は、次のノーベル文学賞は村上か、とキャンペーンを張っているようだが、そんな事をしたら同賞の自殺行為である事は火を見るより明らかである。
魔の山
最近、世界に飛び出す政治的な動きで話題を呼んでいる、村上春樹の超ベストセラーである。 こんなベストセラーはもう二度と出版界に出ないのではと思えるくらいだろう。 いろいろな理解のしかたがこの作品においては可能だろうが、私が強調したいのは、主人公が「魔の山」を読みふけっている背景である。これが不治の病の治療をする病院での直子の生活とだぶっている。「ノルウェーの森」を読んで、この形而上学的入れ子構造が理解できたら、さらに複雑な応用編として、手前味噌だが、この本、「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著を読むことをお薦めしたい。フェルメール論についてのもので、村上春樹と一見すると全く無関係に思われるかもしれないが、そうでもない。なぜこの小説の冒頭で飛行機はドイツに降り立つのか。永沢さんはなぜ後年、ドイツに行くのか?その答えがこの本にある。ドイツの騎士道と言えばわかるだろう。永沢さんは悪魔的発想の持ち主なのだ。そういえば「魔の山」もドイツのトーマス・マンの作品である。読むのに多少、努力を必要とするかもしれないが、さらに進化かつ複雑化した形而上学的思考が楽しめるはずである。その上で村上春樹との共通項が徐々に見えてくる。この感覚は最後まで読まなければわからない。
駄作
エロいだけ。それでも絶賛されまくりの本なので最後は素晴らしいのかと思い頑張って読みましたが、エロいだけ。 人、死にすぎ。 キャラクタを自殺させることでカッコ良くさせている。 緑、性格悪すぎる、ただのワガママ女。 冷静、沈着、カッコ良く映しているワタナベ、結局誰とでもやる。軽い。 最後、イラつきだけ残りました。 私は好きじゃない。
人生最高の恋愛、青春小説
映画化されるということで20年ぶりに読み返してみた。 20代の頃の私が、この小説を読み、どう感じたかは記憶にないが、面白かったと言う記憶は鮮烈にある。 何事も薄っぺらで、精神性の希薄だったバブルの時代に学生活動の活発だったこの頃を舞台にした青春小説と言うのは、必然だったのかお知れない。 少し理屈っぽい主人公(しかしノンポリで中庸)の彼が、なぜか極端な登場人物と出会い、現実離れした経験を経て、現実世界に根を下ろしてゆく。 若年期特有の恋愛に対する理想と恐れを恋人との擬似恋愛を通して経験し、社会に対する恐怖や、人間関係に対する考慮や、思いやりや人生を年長の登場人物から学んでゆく姿は、哲学書の赴きもある。 性描写もファンタジックで現実味をかけ離れており、少しも不快感を与えるものではない。 最後に、少し風変わりであるが、地面にしっかり足のついた女性と現実世界に根を下ろすことになる主人公は、少年期を過ぎ、社会で生きてゆく決意をしたようにうつる。 登場人物の台詞には、多くの金言が含まれており、絶大な説得力を持っている。 久々に、読み終わることが残念で仕方のない作品であった。 この後の主人公の人生を垣間見て見たい。 万人にお勧めできるとは思わないが、個人的に夢中になった作品である

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

[ 単行本 ]
グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

・スコット フィッツジェラルド ・村上春樹
【中央公論新社】
発売日: 2006-11
参考価格: 861 円(税込)
販売価格: 861 円(税込)
 Amazonポイント: 8 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 80円〜
グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)
スコット フィッツジェラルド
村上春樹
Francis Scott Fitzgerald
カスタマー平均評価:  4.5
社交界の群像から悲劇の展開へ
ニック・キャラウェイが隣人、ジェイ・ギャツビーらさまざまな人たちとのひと夏の物語を回想する。 前半で主に舞台となるのは、パーティーの席上だ。 それは、ギャツビーの豪邸で、トムの愛人のアパートで、酒と白粉の混じったような匂いを読者に喚起させる。 1920年代のアメリカの上流階級(現代も、どこの国でも、上流階級のパーティーは存在するのであろうが)の生態がかいま見られる。 虚無的で華やかな始まりであるが、後半、物語は暗転してゆく。 結局、3人の死者を出して物語は終焉するのであるが、見事なストーリー展開と描写に圧倒された。 ギャツビーの、デイジーへの叶わぬ恋への情熱は、男性読者には、痛々しく感じられるであろう。しかし、恋、そしてそれが成就しない時に心が受ける衝撃、の隅々を、ここまで見事な文章に落としている著者フィッツジェラルドの文章力はさすがである。 訳者は人気作家の村上春樹氏である。 作家「村上春樹」の黎明期、「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」などの作品を読んだが、それらに比べると、本作品は非常に重層的で、密度が濃い。 村上氏が、読者として夢中になり、小説家として目標の一つにしてきた、というのはまったく頷ける。
フィッツジェラルドの最高傑作
20世紀最高の小説ランキングで「ユリシーズ」に次いで2位にランクされたのがこの「グレート・ギャッツビー」で、スコット・フィッツジェラルドの最高傑作とも言われている。 第一次世界大戦後のアメリカを舞台にして、男と女と金と愛を凝縮して描いてあり、(好き嫌いはあれ)誰が読んでもそれなりの読み応えはあると思う。 特にギャッツビーの姿は、熱烈な恋の夢を現実に叶えようとするグレートな男そのものであり、デイジー(相手の女)の姿もシュールに描かれている。 だがそれだけではなく、フィッツジェラルドの作品に共通して言える素晴らしい共通点は、自分が経験を積んで歳をとると「さらに新しい発見を見出せる」ことだと思う。 訳者の村上春樹は「ノルウェイの森」の中でも「グレート・ギャッツビー」とフィッツジェラルドを引用しているほどで、他の訳者を寄せ付けないくらいに最高の翻訳をしていると思う。 それは日本を代表する(今や世界的)小説家が翻訳したからこそ出来上がったのだろう。 ちなみにフィッツジェラルドの作品で、「夜はやさし」は「グレート・ギャッツビー」をしのぐ傑作とも言われているが、ギャッツビーの方が「派手な作品」なのでこちらから読んだ方がフィッツジェラルドの世界に入りやすいと思う。また、村上春樹一押しの「バビロンに帰る」という短編(同じタイトルで短編集がある)もあるのでそちらも読んでみてはいかがでしょうか?
ギャッツビー、村上訳で現代によみがえる
素晴らしい訳だと思います。現代との時代背景の違いがまったく気になりません。しかもこれほど原文を気にさせない翻訳というのはこれまであまり読んだことがありません。英語文学からの翻訳を読んでいると、ああ、この箇所には英語のこういう表現が使われているんだろうなぁ、これはきっとあの表現の日本語訳なんだろうなぁ、と、常に原文である英語が頭によぎり、それが邪魔で、結局、面倒くさいのにわざわざ原本を買いなおして、何倍もの時間をかけて読んでしまうということがこれまでよくありました。この村上訳グレート・ギャツビーに限っては、言語を超えて物語が直接語りかけてきました。お見事、の一言。ただ、比喩表現が村上氏特有の「まるで?みたいに。」と続けて何箇所も訳されているところがあり、それが少し耳障りでした。これは氏の小説を読んでいる時も気に障る部分なので、単なる私の好みに合わないというだけですが。 村上氏もあとがきの中で述べられていますが、この小説は冒頭と結末の部分が圧巻ですね。小説として、ここまで明確に簡潔に主題が述べられているというのも珍しいですし、そしてその主題を巡ってこれほどドラマティックな、全ての出来事が最後のその一点に辿り着くように緻密に筆が進められていることは、まさに職人芸。喧騒さというか色のトーンというのか、行間から湧き上がってくる香というのかが、前半と後半では見事に180度正反対で、話の筋とは別の次元でいつも読む度に酔っ払ったような気分にさせられます。フィッツジェラルドはこれらを計算しつくして書いたのでしょうか。結果としてそうなったのでしょうか。いずれにしても天才だ。
「はかなさ」の幻影
ギャツビーが『白痴』のムイシュキンのように、はかなく、ゆらぎ、蜃気楼のようにたゆといます。 色鮮やかに颯爽と過ぎ去っていくお話、感覚は、他にはない「感触」を私たちの心に残していきます。ちょうど同じ頃に、フォークナーの『8月の光』を読んだので、その対照的な読後感にそれぞれ深く感じ入りました。 ギャツビー自身を作品全体が、隠喩しているような、そんな作品でした。
その頃の実話のような雰囲気
衝撃的でドラマティックな展開があるわけではないが、とてもリアルな展開とキャラクターの人間臭ささがあるため、読後数ヶ月経った今も妙に生々しく記憶に残っている。あらゆる面で空虚に満ち、心情によって変化する情景は文学的。 ギャツビーが纏ったあの要素は誰しも投影できるモノだが、彼はとてもスマートで本物以上に魅力を放ちセクシーだった。 それにしても村上氏の翻訳は素晴らしく、ウッカリすると翻訳本ということを忘れてしまう程、紡いだ作品を丁寧に織り直している。

ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
ノルウェイの森 下 (講談社文庫)

・村上 春樹
【講談社】
発売日: 2004-09-15
参考価格: 540 円(税込)
販売価格: 540 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
ノルウェイの森 下 (講談社文庫)
村上 春樹
カスタマー平均評価:  4
忘れていた感性
今まで村上春樹の作品を読んだことがなかったのですが、今回、カナダ人の友人に勧められ読んでみました。ビートルズの曲と物語の回想シーンとが見事に状況をとらえ、何回も読みたくなる本です。ストレートな文章から、忘れていたとてもデリケートな感性が呼び起されるような気がしました。
恋愛ファンタジー
村上春樹さんの作品で、はじめて読んだのがこのノルウェイの森です。悲しい話なのですが、どこかファンタジーな感じもします。この作品が相当面白かったので、しばらく村上春樹さんの作品を読みあさりました。その結果、ノルウェイの森が、一番面白かったです。
生と性、そして死の観察者たる「僕」
「幽霊」のように「存在感」がなく、この世を たゆたく「僕」を通して、1970年代の学生のライフスタイルを 舞台装置に、生と性、死を描いた下巻です。 読み手によって、千差万別な解釈と評価がでることは必死な作品ですが、 この作品が、私の村上春樹氏デビューとなりました。 存在感のない「僕」、生きる目的も死ぬ意味もみいだせず、性に執着すること もない「僕」の目の前を通り過ぎていくさまざまな人々。 とても、生き生きと生きているとは言いがたい「僕」と、彼らの、 思念を流れるままに、オートグラフしたかのような形式が、とめどない言葉の ストリーミングとなって読者の前を通り過ぎます。 斬新な手法と、一見恋愛を描いたようなストーリーですが、深読みすれば するほど、カフカ的な小説に見えなくもない。 「僕」ワタナベの過去の抜け殻を記憶に残すための、直子とキヅキ。 それに対して、今の「僕」の記憶をとどめるために存在する「緑」と「永沢」先輩。 過去と今をつなぐ「レイコ」さん。 自分の肉体と精神では、満足に生を生きられない、かわいそうな「僕」を 通して、過去の中の「過去と現在、そして未来」を回顧する、斬新な手法の本作品 は、言葉の嵐にどっぷりとつかって、現代の小説の洗礼をたっぷりと受けるに ふさわしい、おもしろくも虚無的な作品でした。
心が動きました
心が動きました。 純愛の物語と言うよりも、喪失の物語と言えると思います。  物語を通じて緑の存在が救いです。 緑の生命力が、主人公・僕の生きる力になっていると思います。 本当に大きな喪失は、時間と共に解決していくしかない。 どんなに心にポッカリと穴が開いても、記憶はいつか遠ざかっていきます。 記憶が遠ざかっていく事実におののきながらも、人は生きていける。 ポッカリと開いた穴に飲み込まれないように支えてくれる存在がいてくれること。 こんなに素敵なことはないと思います。
80年代からの不良文学
80年代発売当時「ハードカバー」にて購入したが、 捨て本と化した。程度の低い本である。若年層の精神レベルを 馬鹿にしたような不遜な本である。

ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)

[ 新書 ]
ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)

・レイモンド・チャンドラー
【早川書房】
発売日: 2009-03-06
参考価格: 1,470 円(税込)
販売価格: 1,470 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,220円〜
ロング・グッドバイ (Raymond Chandler Collection)
レイモンド・チャンドラー
カスタマー平均評価:  4
村上作品を理解する助けになった。
初めてレイモンド・チャンドラーを読んだ。ハード・ボイルドの私立探偵物としては、筋立て謎かけに妙味なく単調で読むのがシンドイ。チャンドラー好きの人は、恐らく主人公マーロウの魅力にゾッコンなのだろう。アメリカ人の憧れの男性像の一つかもしれない。 一匹オオカミで、自分の価値観で行動し、どんなことがあっても自分のスタイルを守る。徹底的な反権力で服従を嫌う。人生に充足しているというよりは、喪失感からかげりが漂う。村上作品の『羊をめぐる冒険』、『ダンス・ダンス・ダンス』の情景が次々にマーロウに重なっていく。チャンドラーなくして村上作品の主人公は存在しないのかもしれない。 ただ、マーロウの「タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない」、「さよならをいうのは、少し死ぬことだ」といった決めゼリフは、ジェネレーションが若すぎてシビレルことができない。時代は、ハンフリー・ボガードが格好良かったあたりだろうか?
フォア!
本書を読まずして、小説は語れぬ。 ブラッドベリイに影響を与えたと言う作家の最高傑作。 ジョージ・A・ロメロの「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」に通ずる、至極の逸品であります。 これぞ、まさしくゾンビ小説であるのであります。

星を継ぐもの (創元SF文庫)

[ 文庫 ]
星を継ぐもの (創元SF文庫)

・ジェイムズ・P・ホーガン
【東京創元社】
発売日: 1980-05
参考価格: 693 円(税込)
販売価格: 693 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 385円〜
星を継ぐもの (創元SF文庫)
ジェイムズ・P・ホーガン
カスタマー平均評価:  4.5
背景のスケールが大きいだけに、興奮もひとしお
SFは敬遠していたのですが、たまたま絶賛されてる記述を見て、読んでみました。 ウワサに違わぬ面白さでした。 ひとつの疑問が解かれたかと思うと、新たな疑問が。。そのたび飛躍的な論理展開が繰り広げられ、それでもなおかつ最後にドンデン返しが準備されている。 背景のスケールが大きいだけに、興奮もひとしおであるように思います。
決してハードでない「ハードSF」
 ミステリー仕立てのハードSFという位置付けですが、30年近くSFから離れていた私も、すんなりと入っていけました。  「星を継ぐもの」の「星」が何を指すのかも一つのミステリーです。  読後、高い確率で続編の「ガニメデの優しい巨人」と「巨人たちの星」を読みたくなると思います。  余談ですが、主人公をはじめとして、多くの登場人物が公の場でふつうに喫煙しているのは、やはり一昔前の作品であることを感じさせます。
難しかったけど、余韻を残すラストを味わいました
(ネタバレはしません) 月面で発見された5万年前の死体。 謎が謎を呼び、ラストには月や人類の起源にまでさかのぼる驚愕の展開のストーリーです。 あらすじに書いてある、木星の衛星ガニメデで地球の物ではない宇宙船が発見されるのですが、これは中盤のことです。 ガニメデの宇宙船の中で発見された巨人の宇宙人はガニメアンと名付けられるのですが、物語を読んでいくと戦争といった暴力的なことがあったらしいと匂わせてくるんですが、続編である二作目のタイトルが「ガニメデの優しい巨人」となっていることが、なぜわざわざ優しいと書いてあるのか、もう魅力的ではないですか。 私はSFといえば夏への扉かマイナス・ゼロぐらいしか読んだことが無く、読みたいけれどもろくに小説を読んだことが無いので躊躇してました。しかし退屈した日々を過ごしてたので、凄いのを読みたいと決意して買いました。親もSFが好きですが本書を絶賛してたので。 買った直後はこんなに字が小さくて漢字や言葉も難しく、ルビもあまりふってないのを見て自信がなくなったんですが、もう我慢して読むかという感じでした。 初めの方はみなさんが壮大だという割には何十ページも議論の描写ばかりで期待してたのと違うぞと思い、まぁ5万年ってのは壮大だけどな・・・と謎を少しずつ解明していくんだなとやっと本筋を理解しました。結果的には壮大なストーリーになってましたが。 ただ、ハードSFということもあり、言葉が固いばかりか(慣れましたが)説明も漢字から意味がわかる的な専門用語も多用され、中盤過ぎのところは何が謎で何を解明しようとしてるのか付いていけなくなった部分もあります。小惑星帯というのも、火星と木星の間に実在するものだとは知らずにそれが前提となってた個所もありました。 ですが、ラストではタイトルの意味も明らかになり、読み終えた感があります。私はジュピターVのシーンが印象に残ってます。「人類は大きな夢を描きます・・・・・・」「人類が今日描いた夢は、明日きっと実現するのです」
目標とする人材像
 この本(シリーズ)にはまって20年、もう10回以上読みかえし毎回目頭を熱くしてしまう。人類の始祖コリエルのような最後まで生き抜くことを諦めない勇者になりたい。生物学者ダンチェッカーのような真実の追究者になりたい。でもやはり著者ホーガンの目標とする人材像でもあるのだろう、人類の明るい未来をけっして疑わないハントのような人間に私はなりたい。  この本に出会うまで、私は科学の進展が人類の本当の幸せをもたらすのだろうかと自信がなかった。もちろん今でもそう容易く割り切れているわけではないが、この本の主題の一つにあるように私達人類は他の手段で恐怖や貧困から抜け出す事はできない。  素晴らしい翻訳で名句名言を教えてくれた池氏、この本の存在を教えてくれた先輩にも言葉に尽くせないほどの感謝をもっている。
びっくり
私は20年以上前に読みました。出張先で時間つぶしに立ち寄った本屋さんで買って、ホテルで一気に読んでしまいました。そのご事故で入院した方に貸し出して、、その方が会社に戻った時に同僚に紹介し、、皆さん絶賛!!僕よりも詳しくなってました。ここのレビューで今でも絶賛されており、、びっくり!!、、又読んでみます。スケール、時間軸、リアル感、、どれととっても一級ですね。月の裏側はクレータだらけなんだよね、、今でも。

英雄の書 下

[ 単行本 ]
英雄の書 下

・宮部 みゆき
【毎日新聞社】
発売日: 2009-02-14
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 1,680 円(税込)
 Amazonポイント: 16 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 989円〜
英雄の書 下 ※一部大型商品を除く
宮部 みゆき
カスタマー平均評価:  3
期待していただけに…
主人公・ユーリが小学生というのは、どうにも無理過ぎました。 オルキャストは、子供でなくてはならない。 兄が中学生だから、彼女は小学生にしなくてはならなかったとしても、やっぱり小学生じゃないですよね…。 作品の序章が長すぎて、なかなか物語に入っていけない。 世界観を描くためにページを使い過ぎたのでは…? 新聞の連載だったせいか、全体の配分が悪かったように感じます。 最初にページを割き過ぎた割に、尻つぼみに終わってしまったような…。 ブレイブ・ストーリーでも感じたのですが、物語の山の一つでもある戦闘シーンの描写が宮部さんは、あまりお上手じゃないかも…。 兄を追いやった中学生たちや、先生達に対する憤りは伝わるのですが、結局、犯してしまった罪が重すぎて救いがなかった。 ご自身が紡ぐ人である宮部さん、ファンは期待しております。 期待していただけに、ちょっと中途半端でザンネンでした。
物語としては出来上がりであるが・・・
 物語としては出来上がったようですが、ハッピーエンドではないので、読み終えた今はかなり複雑な気持ちです。展開がすばやく進む部分もあるので、もう少し膨らませて3冊くらいにした方が、個人的には良かったです、ハッピーエンドを含めて。  宮部氏の著作のラストシーンはこんなパターンが多いような気がします。後味の悪い方が印象に残るということなのでしょうか?
宮部みゆきの物語観、世界観に触れる
物語が映像として頭にどんどん描かれていくので、まるて映画を観ているかの様。 作者のゲーム好きが現われているせいなのか、本書を読んでいる最中、 過去に親しんだゲームのBGMが脳内を駆け回ったりもしました。 ストーリーの本流は、少女が行方不明の兄を探すために異世界を旅する、というもの。 ファンタジー小説です。 その旅の最中で仲間と出会い、困難のぶつかり、希望と絶望を体験する。 そうして少女は一つの成長をする。 ファンタジーの要素がこれでもか、というくらいふんだんに盛り込まれています。 少年を主人公にしたブレイブストーリ?と似た路線をたどりながら、 少女を主人公に配したことにより、まったく別のストーリーが成立しています。 小説版ブレイブストーリ?ほど、主人公が絶望的な体験をするわけではないので、 割合と明るい気持ちを保ったまま、一気読みができます。 15歳前後の主人公を描くのが多かった宮部みゆきが、 15歳前後の兄をもった小学生の少女を主人公にしたという意味でも、 新鮮な一冊。 宮部みゆきの世界観、物語感を垣間見ることもできます。
全体的に悪い印象はないのですが…
ここで出てくる冒険の結末としては、単なるファンタジーでなく、「いじめ」「10代の犯罪」という、現実問題も絡ませている小説と考えると、あのような結末で納得がいきますし、全体的に私は悪い印象は持っていません。 ただ上巻に比べ、やや評価を落としているのは、下巻に入り、「灰の男」(アッシュ)の領域(リージョン)に入り込んだあたりで、さまざまな事柄が入り組み過ぎて解釈に非常に手間取りページをめくる手が滞ってしまったことが挙げられます。 また、結末に向かうにあたり、「先が気になってしょうがない」というよりは、「思わせぶりな言動で、結末を先延ばしにしている印象」があったのも事実。 そして最後は確かに続編が出てきそうな終わり方であり、正直、アジュと再会してほしいと思うのもあるのですが、これで続編を書いてしまったら、この話は永遠に終わらないような気もしますので、ここで終わらせておいた方がいいのかもしれませんね。
うまく評価できません。
すべて読み終えてみると、厳しく評価した上巻の方が、 まだ面白かったかも。 ”友里子の冒険”がメインになるあまり、 現実世界で兄が起こした殺傷事件がうやむやになり、 これでいいの?!と思ってしまいました。 最後の最後に関しては、 続編を匂わせているような気がするのですが、 わたしとしては、「英雄の書」はこれで終わらせてほしい。 宮部作品を長いこと読んでいますが、 ここまで疑問ばかりが残った作品もなかったかと。 あとがきの作者の思い入れとは反比例した感想です。

英雄の書 上

[ 単行本 ]
英雄の書 上

・宮部 みゆき
【毎日新聞社】
発売日: 2009-02-14
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 1,680 円(税込)
 Amazonポイント: 16 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 950円〜
英雄の書 上 ※一部大型商品を除く
宮部 みゆき
カスタマー平均評価:  3.5
ロードオブザリング?
 宮部みゆきは「私の好きな作家ベスト10」からはずれたことのない作家です。今まで彼女の作品を途中で投げ出したことはなかったのですが、これがその初めての本となりました。  「ロード・オブ・ザ・リング」と「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を足して2で割ってぬるま湯で10倍くらいに薄めた感じです。残念っ!
感情移入しづらい冒険小説
宮部みゆきの新作。著者の作品は必ず読んでいますが、著者の構築する 世界観の緻密さには、いつも感心させられます。 主人公は小5の少女、兄を助ける為に冒険に旅立ちます。ストーリーが どんどん展開し、楽しく読み進んでいけるエンターテイメント小説と なっています。イメージがどんどん広がる細かな記述もあいかわらず。 加えて、本著では、著者が愛する”物語”に対する敬意、愛情が心地 良いです。 但し、主人公にはなんとなく感情移入ができず。自分とは年が離れ過ぎ ているからか(『ICO』や『ブレイブ・ストーリー』は大丈夫だったのに)、 あまりに主人公が理性的だからか。。。 個人差があるとは思いますが、僕としては、ちょっとだけ消化不良な 感触が残るファンタジーです。
まんねり物語
宮部作品の典型的ストーリー、子供が主人公のアドベンチャー作品。主人公ユーリの兄の死体は一体どこに?つじつまの合わない箇所が多すぎ。しかもエンディングは次回作を示唆している。やり過ぎ感が多々ある。これまで、ほとんどの宮部作品は読み尽くしてるが、そろそろ飽きた。宮部さんを知ったばかりの人向け作品。「タンスの扉を開けると・・その先は・・」と」どっかにあったような、ベタな始まりに慣れてる人は、この作品が良いかも。
設定が理解できない
無名の地の設定が甘いような気がする。 何もかも無、名前無きモノなのではないのか? キャラ設定も甘いような気がする。 物語、紡がれたモノが「善悪」を生み出す? 善悪の区別すら物語が決める? う?ん、ついていけない・・・ 物語にこだわるのなら、もっと言葉(言霊)のような 設定が必要なような気がする。 本当はもっと長い物語にするつもりだったのでは?
またひとつの宮部みゆきワールド
難解だった。それは、「模倣犯」のような、一見関係のない登場人物が最後には見事にひとつのつながりとなるようなものでもなく、「ブレイブストーリー」のような冒険物とも違っていた。江戸人情の世界を描いた時代物の世界でももちろん無い。宮部みゆきの創造力とは、いったいどこに源泉があるのだろう。 主人公は、小学生と人間がつむぎだした数々の本。そこに、みゆきワールドが広がる。根気のある人にはお勧めの書だ。

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 更新日 2009年5月10日(日)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク

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