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文芸作品

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空中ブランコ (文春文庫) 鷺と雪 魔王 (講談社文庫) きみの友だち (新潮文庫) あの日にドライブ (光文社文庫) 天使と悪魔(下) イノセント・ゲリラの祝祭 きよしこ (新潮文庫) 聖女の救済 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)
空中ブランコ (文春文庫) 鷺と雪 魔王 (講談社文庫) きみの友だち (新潮文庫) あの日にドライブ (光文社文庫.. 天使と悪魔(下) イノセント・ゲリラの祝祭 きよしこ (新潮文庫) 聖女の救済 世界の終りとハードボイルド・ワ..

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空中ブランコ (文春文庫)

[ 文庫 ]
空中ブランコ (文春文庫)

・奥田 英朗
【文藝春秋】
発売日: 2008-01-10
参考価格: 500 円(税込)
販売価格: 500 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
空中ブランコ (文春文庫)
奥田 英朗
カスタマー平均評価:  4.5
異常な精神科医
楽しい。 ちょっと、面白い伊良部先生が、いい味出しています。 患者も、なかなかの曲者ぞろい。 こんな、先生にかかったら、確かに良くなる気がします。 内容は、軽めだし、時間が空いたときに読むのに最適です。 シリーズものだし、楽しみは続きます。
第2作、ますます快調!
伊良部は相変わらず変。 マユミは無愛想。 二人に助けを求める患者は我々読者の代表だ。 伊良部シリーズ第2作は、 人の心の奥底にある悩みを笑い飛ばし、 行き詰まった人間の行く末を救済する、 大変面白く、ありがたい1冊であると思う。 特に心が洗われるのは、表題作「空中ブランコ」。 これは自分のことだと感じた。 人は心を開くことが難しいし、 その許しを施す作品だと思いました。 伊良部は偉大だ。(そしてマユミちゃんも)
伊良部先生、診療のお時間です
子供のような無邪気さを持った大人といえば聞こえはいいが、それが体重100キロを優に超える 巨漢の持ち主で、しかも思いついたことは何から何までやってみなけりゃ気が済まないという 性格で、さらにさらにその職業が人の病を治す精神科医だったとしたら・・・。そんな白衣を着た 悪魔、ハチャメチャなキャラクターの精神科医、伊良部一郎が紙面上で暴れまくるシリーズ第二弾。 今の時代、精神科医は薬を処方するのが一般的だが、この狂った医師(本人にすればしごく真っ 当な思考なのかもしれない)が患者に処方するのは、いわば「大騒動」という名の行動療法だ。 そんな彼に振り回される五人の患者たちはみな、心になんらかの抑圧を抱え込み、それが症状 に転化して苦しんでいるのだけど、不思議なことに、伊良部の荒療治によって彼らは、彼の意図 したとおりなのか単なる偶然なのか定かではないが、治癒されていく。 軽快でアニメ・マンガ的な想像力と文体は、ライトノベル的にも思える直木賞受賞作(僕が思 うに、娯楽小説とラノベの境界線は、限りなく意味をなさなくなりつつある)。 これは余談だが、治そうとしているか、悪化させようとしているのか、というか何を考えている のかすらわからない謎に包まれた彼のあり方は、「患者の何もかもを知っていると想定される主体」 という実際の精神分析家のあり方に奇妙にも相通ずるところがある。 彼の注射への執着も気になるところだ。訪れた患者に執拗に彼が打つぶっとい注射。僕が思う にこの行動には、彼自身の強迫的な何かが隠されていように見えるのだが、それについてはまだ 明かされていない。
主人公に魅力を感じるかどうかがすべて
僕は感じません。奥田先生の作品は好きな物も多いですが、このシリーズはあまり面白くありません。おそらく笑いのツボが違うのだと思います。もちろん読ませる力はあるし、暇つぶしに読む分には十分に役目を果たしてくれますが、再読はしないでしょう。
シリーズ2弾目もおもしろい!
伊良部神経科第2弾ですが、実におもしろかった。 第1弾を読んでとてもおもしろかったので手にとったが、 前にもましてぐいぐい先を読み進めたくなり、 一挙に読み終えてしまいました。 第1弾よりはやや「こわさ」はなくなったかなと。 だいたいパターンが同じなのと、 職業が第1弾と違ってやや特殊な人が多かったせいか、 自分に置き換えて「やばいかも」という恐怖感は薄れたかと。 その分、逆に気楽な気持ちで読めた。 短編で読みやすく、はずさない本なので、 失敗したくない時はおすすめです。

鷺と雪

[ 単行本 ]
鷺と雪

・北村 薫
【文藝春秋】
発売日: 2009-04
参考価格: 1,470 円(税込)
販売価格: 1,470 円(税込)
 Amazonポイント: 14 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 900円〜
鷺と雪
北村 薫
カスタマー平均評価:  5
ほのかな恋心と時代の足音
現代ではありえない浮世離れした、とよく評される北村薫さんの描く女性達。 芯が強くて、やや引っ込み思案で、「自尊心」があって、・・・とこれは私の感想。 英子嬢は、昭和初期の背景にはしっくりとくる。 学習院に通うお嬢様なのだから、やや浮世離れしているのが似つかわしい。 「鷺と雪」は、英子嬢とベッキーさんシリーズの三作目。 ほのかな恋心を頂いていた青年将校と、思わぬ遭遇。 時代という竜巻の気配。漠とした不安。 久々に、読書を堪能いたしました。

魔王 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
魔王 (講談社文庫)

・伊坂 幸太郎
【講談社】
発売日: 2008-09-12
参考価格: 650 円(税込)
販売価格: 650 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 40円〜
魔王 (講談社文庫)
伊坂 幸太郎
カスタマー平均評価:  3.5
青臭いといわれようが
青臭いとしても、陳腐だとしても、この作品に流れている姿勢がすごく好きだ。 「集団に流されるな、自分で考えろ。」 ムッソリーニの恋人のスカートが直せる人間・・は無理でも、直してあげたいなと思うくらいの人間に私もなりたいと思う。 個人的には、本屋大賞・このミス一位をとった「ゴールデンスランバー」より、この作品を評価したい。
なんとなく怖くなる
私の読んだ伊坂作品の中で、最も彼の個人的な主張が盛り込まれているのでは、 と思った作品。彼の政治観念、というか国への意識というべきか、 とにかくそれらの統率に関しての、考えと不満がぶちまけてあるように感じたのだ。 ただ、それが不快であった訳ではなく、逆に私はその主張とそのための彼の作り上げた 『魔王』の中の社会に引きずり込まれた形となった。 ファシズムへの観念と恐れ、それと戦う主人公。 これは実に奇妙な世界だが、どこかで妙なリアルを感じさせるものがあった。 非科学が混ざりあった作品にも関わらず、この作品内のような社会の実現は あり得ないことではないのではないか、と私は一瞬思ってしまったのだ。 登場人物達それぞれの政治意識等、含めて見ても。 かなり偏った視点の作品なのだろうが、 その主張の作品内に凝縮された質量、それをもってのストーリーの形成の仕方は 個人的には好みだった。まとまっているか云々よりも、場面場面の描写等なんかは特に! 私にとっては、伊坂幸太郎の表現の力を魅せられた、思い入れ深い作品となった。
何も残らない話
前半は兄が主人公で、後半は弟の奥さんが主人公という設定の話で、珍しい話の展開だと思う。しかし、犬養という人間の存在が某元首相のようで、話し全体が薄っぺらく感じてしまう。そして読み終えたときに「え!、終わったの?」、起承転結でいうと「結」が何なのかと疑問に思うほど、何も残らない話でした。
新鮮味のないキャラ、月並みな思想にガッカリ。
文庫本になった伊坂作品は欠かさず読むようにしているが、『ラッシュライフ』、『オーデリュポンの祈り』、『グラス・ホッパー』などの旧作品に比べ、明らかに完成度がレベル・ダウン。 主人公は、ふとしたことで『他人に自分の考えていることを話させる能力』を持っていることに気づき、どのような状況でその能力が発揮できるか思考錯誤する。そのストーリーの展開がまさに『デス・ノート』の2番煎じで白けてしまう。 作者はあとがきにて、『ファシズムや憲法、国民投票はテーマではなく・・・全部、著者の乏しい知識と想像力で作られたものです』と断り書きしているが、本編全体を通して、しつこい位に月並みなファシズムや憲法9条の議論が繰り返されるので鼻白んでしまう。 主人公は、最後に正義を貫くために、その特殊能力を用い大物政治家を失脚させようとするが、ファシズムに対抗して『肉体言語』を行使しようとする。果たして、それが正義なのか?『罪と罰』のラスコーリニコフのように単に正義を履き違えているのではないか?小説世界が閉じていないというか、一貫した論理がないというか、最後の結末への盛り上がりに欠けるというか、ガッカリである。 ファンにとっては必読なのだろうが、伊坂作品が初めてというような読者には最後に読むことをお奨めする。
魔王とは?
シューベルトの歌曲「魔王」も紹介されているが、表題の「魔王」は読者自身が感じ取るものではないかと思う。 両親を事故で亡くした兄弟と弟の恋人の三人のバランスがとれた共同生活に変化が訪れるのは、兄が突然人の言葉を操る事ができるという能力に気づいた時だった。 兄は昨今話題になっている政治家に近づこうとするが・・・ 作者は独自のストーリー運びで読者を彼の世界観に引き込むが読者自身にテーマを見つけさせるという手法をとっている。 それゆえこの作品の感想や解釈は種種であるとは思うが、三人他喫茶店のマスター、兄の同僚、そして心理がまったく描かれない政治家他の人物の描き方、そして語り方がうまい。 読み返すたびに違った感想が出てくる作品。

きみの友だち (新潮文庫)

[ 文庫 ]
きみの友だち (新潮文庫)

・重松 清
【新潮社】
発売日: 2008-06-30
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 91円〜
きみの友だち (新潮文庫)
重松 清
カスタマー平均評価:  4.5
失ったものの後に
「きみの友だち」というタイトルに惹かれて読みました。 「きみが」でも「きみは」でもなく。 姉弟をとりまく人間模様がオムニバスで描かれている。 人は何かを失ったときに、はじめて惨めな「たった一人の自分」に向き合ったときに、本当に大切なものはなにかを見つけられるのだろうか。 普段の人間関係が滞りなく円滑であり、苦しいことが一つもない、浅い友情は楽ではあるが、深くはない。「いなくなっても一生忘れない友だちが、一人、いればいい」そういいきって、それを貫いた恵美にはダイヤモンドを研ぎ澄ましたなににも代えがたい友情が育まれている。 「友だち」っていいなあ。 いろんな思いがあって、いいんだよ。当たり前なんだよ。 重松さんの温かい目線に包まれて読後感がさわやかな作品だ。
自分や友達を大切にしようと感じさせる本
この本は図書室で借りて読んだのですが、買っていつでも読めるようにしたくなるくらい良い本でした。 この本にでてくる少年少女たちは、沢山悩みながらも、自分の中にあるよくわからない感情と向き合いながら、成長していきます。そんな登場人物の姿を見てると、全然違うタイプの人であっても親近感が湧いて、一緒に悩みを解決していく気持ちになり、自分の悩みもマイナスからプラスな考え方に変わってきました。 あたりまえにいる友達の大切さにも気づかされ、これからはもっと感謝の気持ちを持って接しようと、気持ちをあらたにさせられました。
「語り手」の視点の存在
いい作品だとは思います。「友情なんて、美しくてすてきなものだけではない」ということがよく書けていると思います。ただ、作中で「きみ」と呼びかける語り手の存在に、非常に違和感を覚えました。作者本人の「あとがき」で、本書のこのような構成には、ある事実に基づく必然性があったようですが、それにしてもある種幼稚なふるまいをする登場人物の子ども達を、いわゆる「上から目線」で全てを見透かしたかのように「きみ」と呼びかけ、誰にも見られているはずのないエピソードを克明に話す「語り手」が私には傲慢な存在に感じられました。
久しぶりに出逢った良質の作品
 きみの友だちを一人一人紹介していくこの物語を読んでいくと、子供の世界では、きっとリアルタイムでこんな事が起きているようで、とても作り物の小説とは思えない現実感があります。 こんな子いるよね・・と思いながら読む短編は、一つ一つ納得するような形で終わらせているので、若い世代にも読んでもらいたいような、そんな気持ちにさえなります。 というよりも、若い人こそ読んでみると、友人関係で悩んでいる人は、少しは解決に導かれるかも。 「きみ」と呼びかけるとてもやさしい語り口調なので、読んでいるだけで癒されてくるのです。 人と関わる事がどんどん難しくなって、上辺だけの付き合いをしてしまいがちだけれど、本当の意味での友だちって??と考えさせられました。 それにしても、どうして作者はこんなにも子供の世界をまるで見てきたかのようにわかるのだろう?? 不思議・・・。 由香ちゃんの部分では、久しぶりに泣いちゃいましたね。
ほんとうのともだち
クラスの中に必ずいる、「強い子のいいなりになってる子」「一人でそっぽ向いてる子」「病気で学校に来られない子」などなど、いわゆる「地味」な子達にスポットライトを当てて、学校社会の矛盾に迫った作品といえるだろう。でも底に流れるテーマは「友情」。内容は、ほんわかしていて、ほろりと泣けるようなものばかり。 「ほんとうの友達って?」とことばがあらゆる場面で問いかけられる。だれかと一緒にいないと、どこかのグループに属していないと、そんな不安に駆られてグループを作って、派閥を作って、そのメンバーを友達と呼ぶ人は多い。 でも、ほんとうの友達は、お互いが求め合っている。一人でも全然いい。そこから広がっていく輪の中にいる人たちは一生の友達になる。そんなメッセージだった。 中学生くらいのときに読みたかったなあ。

あの日にドライブ (光文社文庫)

[ 文庫 ]
あの日にドライブ (光文社文庫)

・荻原 浩
【光文社】
発売日: 2009-04-09
参考価格: 650 円(税込)
販売価格: 650 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 300円〜
あの日にドライブ (光文社文庫)
荻原 浩
カスタマー平均評価:  4
ちょっと返りかえる、おやじになったこの頃
主人公は43才の、銀行をリストラされたタクシードライバー。私と1才違い。この辺でもストライクなのだが、男(女もかもしんないが)四十代で人生をやっぱ振り返えますよね。20、30才代だったら振り返るより前を凡庸とみているんでしょうけど、最近、若いといか今まででの人生を振り返って目の前の女房と結婚してなかっかたら、とか中学校の頃心ときめかせて交換日記していたあの娘と一緒になっていたら、とかありもしない妄想を私も時々もっていたので、猛烈に感情移入して読んでしまいました。でもまあ、ひとの人生は縁(偶然)が作り上げる、それなりの帰結を含んだ目の前のささやかな幸せなんだな、それが大事なんだな、と改めて思って頁をとじられました。通勤の地下鉄電車の席で。
誰もの頭に一度はよぎる“人生のやり直し”
荻原浩は抽斗(ひきだし)の多い作家だ。たっぷり笑えてしみじみ泣けるユーモア小説や人情ものを書いたかと思えば、シリアスなミステリーや哀愁と感動の人間ドラマを書いたりする。 本書はあえて言えば、渡辺謙主演で映画化された『明日の記憶』の系譜に連なる人間ドラマということになるだろう。「直木賞」のノミネート作品でもある。 牧村伸郎は43才。優秀で着実な営業実績とキャリアを持つ銀行員だったが、おととし、上司へのたった一言の諫言がもとでリストラ同然の出向を命じられて、自ら退職する。公認会計士を目指して自宅浪人を始めたが、試験を受けるまでの腰掛のつもりで、3ヶ月前タクシードライバーになった。会社では営業ノルマに追いかけられ、家では特殊な勤務時間のため、妻や娘、息子ともまともに会話ができない。毎日に疲れきり、ストレスから円形脱毛症になってしまった。 彼は、今までの人生の岐路すべてで誤った選択をしたと思いはじめる。「もう一度、人生をやり直すことができたら」、「もう一度、チャンスが欲しい」、「できるなら、時計の針を戻したい」いつしか彼は、自分が選ばなかった道を見てやろうと決心し、やり直しの人生をバーチャルに想像するようになる。あの時違う選択をしていたら・・・、自分の人生はこんな風にはならなかっただろう。---悪い想像はひとつも浮かんでこない。 そして、夢のような過去を辿りなおし、“あの日にドライブ”をして、文字通り夢想した彼が見たものとは・・・。 著者は、ユーモアとペーソスあふれる独特の荻原テイストを醸し出しながら、誰もの頭に一度はよぎるであろう“人生のやり直し”というテーマに真正面から挑んでいる。どうなることかと思って読んでゆくのだが、最後には前向きでさわやかなエンディングに胸をなでおろしている自分がいた。

天使と悪魔(下)

[ 単行本 ]
天使と悪魔(下)

・ダン ブラウン ・越前 敏弥
【角川書店】
発売日: 2003-10-31
参考価格: 1,890 円(税込)
販売価格: 1,890 円(税込)
 Amazonポイント: 18 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 1,198円〜
天使と悪魔(下) ※一部大型商品を除く
ダン ブラウン
越前 敏弥
カスタマー平均評価:  4.5
イラスト付きの方が断然面白い
 反物質なるものが出て来るが、これはフィクションだろう。ただ、一般にはよく分からないバチカンの法王選挙「コンクラーベ」の様子がわかり興味深い。サスペンスはダ・ヴィンチ・コードに劣らないが、とても残忍なシーンが数カ所あり、クライマックスの場面も残酷で、後味が悪い。読後感はダ・ヴィンチ・コードより遙かに劣る。Special Illustrated Editionの方を読んだが、写真が豊富で、ローマを訪れたことのある読者には、Illustrated Editionの方が断然お勧め。 (呑気泡亭)
読み進め易くなかなかおもしろいが・・・
宗教象徴学者ラングドン・シリーズの第一作目。「ダヴィンチコード」の前編にあたります。 シリーズ2作目のダヴィンチコードがベストセラーになって、こちらも注目を浴びるようになりました。映画ももうすぐ公開されますが、はてさてダヴィンチコードほど注目を集めるかどうか? ダヴィンチコード同様、難解そうなテーマですが、歴史ミステリーとか好きな人ならさくさく読み勧められます。 なかなかおもしろかったんですが、内容に疑問も残ります。 スイス警護隊隊長からセルンのコーラーに連絡がいった経緯が不明。 その時点では反物質だと分かってないはずなのに、なぜセルンに連絡したのか? 反物質の容器にセルンのロゴでも記されていたのか? そのうち説明されるだろうと思ってたら最後まで謎のまま。 さてはそれがセルンから盗まれたものだと知ってる=黒幕か?と思ったが・・・ ラングドンもそこに言及しないし・・・ これ明らかに筆者のミスでは? 後、映画ではキリスト教団体への配慮からどうなるか分からないけど、勧善懲悪好きな自分としてはラストに不満が残る。悪事は悪事として公にして裁きにかけるべきだと思う。 2作目のダヴィンチコードのほうが読み物として完成されてる。
親の話は最後まで・・・
「ダヴィンチコード」のあとに読みましたが、先に書かれたのはこちらのほうです。両書の構成はまったく同じといってもいいのですが、それが邪魔にならずに一気読みできます。「ヤヌス」と名のる犯人探しはその名前から、あまりにも簡単に推理できますが、それでも面白さはそがれません。ハリウッド映画にするにはうってつけのというか、いかにもアメリカ人好みの作品です。  それにしても両作とも、育ての親の話を最後まで聞かずにとんでもない勘違いをする重要人物が出てきます。親の話しは最後まで聞いたほうがよいようです。
これはPocket Booksペーパーバック版のレビューです
 スイスの欧州原子核研究機構で研究者が惨殺される。彼の胸にはある文様が焼印されていた。研究機構の所長はアメリカからsymbologistのロバート・ラングレンを強引に呼び出し、事件の背後にはキリスト教によって迫害された歴史を持つ科学者の秘密結社Illuminatiが存在すると語る。そして結社は研究機構が開発した反物質を用いてテロ活動を行おうとしている。事件解決を目指してラングレンが向かったバチカンではおりしも新しい教皇を選ぶためのコンクラーベが開かれていた…。  以前読んだ同じDan Brown著の「Deception Point」とこの「Angels & Demons」には共通する要素があります。巨大な力をもった組織をめぐる壮大なミステリー、虚実ないまぜの細部と薀蓄にこだわった疑似科学、ほぼ24時間というわずかな時間に凝縮されたスピーディな物語展開、どんでん返しにつぐどんでん返し、そしてこれだけ小難しげに見える物語を問題なく理解させる平易な英語。569頁という大部の著作でありながら、一気呵成に読ませる筆力はさすがとしか言いようがありません。  荒唐無稽なエンターテインメント小説なのですが、それでもこの本がテーマとしている宗教と科学の長年に渡る相克については、考えさせられるものがあります。  このペーパーバックの378?383頁で、科学によって人類が見失ってしまった畏怖や畏敬の念といったものについて登場人物のひとりcamerlengoが独白していますが、熱心な宗教信者ではない私であっても、この彼の言葉には大きく胸ゆすぶられる思いをしました。  本書を興味深く読んだ人には渡辺正雄「科学者とキリスト教」(講談社ブルーバックス/1987年)がお勧めです。  ガリレオなど科学者がこの世界や宇宙の中に神の存在を感じ取る意図を持って研究を進めていたことがよく分かる書です。
“A hundred thousand miracles are happening every day” (Flower Drum Song)
Robert Langdon a Harvard symbologist is woken in the middle of the night by a phone call that is going to change his life. This phone call may also change our lives. Dan Brown weaves many story threads in to a tapestry of intrigue. The story takes place over a 24-hour period. A positive thing about this tale is that it is told in a linear fashion with very few flashbacks except when it is necessary for a back story. In this story he treats Robert Langdon’s character like Langdon is not aware of many, well known technical items and theories; this may be true of Robert Langdon, but Dan Brown also irritatingly treats us like we don't know these things! On the surface, we are treated to a “who did it” and “will we get there in time” story. However, we are also confronted with science versus religion. Is science and religion like oil and water or is science and religion just two of the facets of God?

イノセント・ゲリラの祝祭

[ 単行本 ]
イノセント・ゲリラの祝祭

・海堂 尊
【宝島社】
発売日: 2008-11-07
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 1,575 円(税込)
 Amazonポイント: 15 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 820円〜
イノセント・ゲリラの祝祭 ※一部大型商品を除く
海堂 尊
カスタマー平均評価:  3.5
ゲリラ万歳!
チームバチスタから、ナイチンゲール、螺鈿迷宮、ジェネラルルージュと読み続けてきましたが、 常にどこかで話や登場人物が繋がっていて、ついつい続けて買ってしまっています。 本題のストーリについては、主に霞ヶ関周辺で話が進んでいて、あまり医療現場での展開はない 本作品ですが、相変わらずの白鳥と田口のやり取りは健在で安心しました。 一方で、ミステリー作品ではなくいろいろな思惑を持った人々の論理展開の攻防をもっと期待して いたのですが、最後は・・・。 毎回、個性的な新キャラが出てくるので、そのあたりは楽しみです。 今後も海堂さんの作品にも期待しています。
何だこりゃ
今までの作品とはかけ離れている。全然ミステリーっぽくない。「ジェネラル・ルージュ」がよかったから、ちょっと残念。新刊買うことないですよ。
これはなにかの前哨戦
こんなに不吉な予感がいっぱいで終わられると、どうにも居心地が悪くなる。 田口が厚生労働省の会議の委員に引っ張り出されるまでの前半は、テンポのよい会話に笑わせられながら、するすると読み進んだ。 後半は厚生労働省の会議の連続。官僚主義に対する批判は舌鋒鋭く、かつ、皮肉たっぷりだ。 これは小説じゃないと書けない。創作だから許される。うかつに書くと後が怖そう。 そんな風に感じてしまう私の感性は、それだけ官僚主義社会を信頼していないということである。 そんな風に感じてしまう文章を書き上げた作者が、イノセントなゲリラを企図しているのだと思う。 今のままで医療ユーザーが無関心を保つとどういうことになるか。作者はミステリーを書きたいのではない。警告を放つ訴状を書きたいのだと感じる。 この物語はここで終わらない。ハッピーな展開は期待せずに、次を待ちたいと思う。
議論ばかり・・・
今回のシリーズはミステリーっぽくない。医療事故死の死因究明のあり方を、 さまざまな人間が議論する展開になっている。役人、医療従事者、法律学者、 遺族代表などなど。誰もが自分の立場から言いたいことを言いたいだけいうので 収拾がつかない。おなじみの登場人物田口や白鳥も、今回は影が薄い存在に なってしまっている。壮絶な議論はそれなりに面白いのだが、述べられている 内容がくどすぎる。今の医療の問題点を滔々と述べるのはいいのだが、度が 過ぎるとうんざりしてくる。作者の思惑は、読み手を楽しませることではなく、 この作品で自分の考えを主張することなのか?と勘ぐりたくなる。明らかに 今までのシリーズとは趣が異なる。ラストもかっこよく決めようとしているの だが、なんだかすっきりしない。田口や白鳥に、もう少し活躍してほしかった・・・。
これはサーガの第1章
今までの諸作品は全て、ミステリーの形をとった「登場人物紹介」に過ぎなかった!と、今作品を読んで感じました。「ひかりの剣」でチラリと姿を見せた人物が、影の主役として登場し、これで役者は揃った感があります。「ジーン・ワルツ」で言及されていた重要な事件も、この作品の中で初めて起きます。裏にあるものをほのめかせつつ。 海堂さんは日本の医療行政に異議を申し立て世に警鐘を鳴らす手段として、このフィクションを用いているのかな、と感じます。 この架空世界の医療行政は、どう進んで行くのか? 「医学のたまご」において、かつて一度崩壊したと語られていた、未来の桜宮の医療は。第2章を待つのが怖いような楽しみなような…。

きよしこ (新潮文庫)

[ 文庫 ]
きよしこ (新潮文庫)

・重松 清
【新潮社】
発売日: 2005-06
参考価格: 460 円(税込)
販売価格: 460 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 250円〜
きよしこ (新潮文庫)
重松 清
カスタマー平均評価:  5
子供へのメッセージ。
重松ワールド全開の物語なのですが、他の作品群と比べて、人間の感情の奥底をえぐるような著者独特の観察眼が浅い感じは否めません。靴の中に小石が入ったときのような、あの読後感はないです。 ただ、重松氏が子供へのメッセージを込めた作品だろうなということを考えると、その浅さが、絶妙なバランスだと感じます。そして、他の作品よりも“希望”を強く感じさせる作品に仕上げっています。 思いっきり、小学生高学年の夏休みの課題図書的な作品です。 ただ、それでも、社会にもまれて疲れきった勤め人にとっても“癒し”の物語となっていることは、著者の卓越した物書きとしての才能を感じます。 個人的には“ゲルマ”が大好きです。
ただ、そばにいる
前書きからすでに感動。「ただ、そばにいる」素晴らしい言葉です。 本編は吃音のある少年の物語。派手ではないがしんみりと心の奥に伝わる優しい話が端々と伝わってくる。人の『こころ』が分かる優しい作家さんだなあ としみじみ。今回も逸品でした。
生きるための勇気
吃音もそうだが、度重なる転校も、また辛いだろう。 普通なら、ゆるやかに続く小学校中学校時代の記憶が、切れ切れに分断されて、 しかも共有できる友人はいない。 その辛さと寂しさ、悲しさは、本書を読んで推して知るべしだろう。 様々な負荷を背負って、私たちは生きてゆく。 負荷に負けそうになった時、本書の主人公・白石きよしを思い出そう。 彼を支えた、家族の絆やきよしこの言葉、出会った人々の冷たさや温かさ。 それが、みんな勇気になるのだ。 個人的に「北風ぴゅう太」と「交差点」が好き。 特に「交差点」の大野君は、その後どうなったか気になるところ。
ほんとうに伝えたいこと
「ほんとうに伝えたいことだったら、伝わるよ、きっと」 きよしこのメッセージです。全編にわたるテーマになっていると思います。伝えたい思い、伝わらないもどかしさ・・これは、吃音のきよしでなくてもあるのです。吃音であるゆえに、一言発した言葉を捕らえて先読みされてしまう。けれど、それを否定するにはコンプレックスが邪魔をする。この本を読んで心が痛かった。小さなわが子が言いたかったこと、言葉にできなかった思い。それを私はいつでも勝手に先読みしてきた。本当は違ったのに。もしかしたらきっと誰でもきっとそんなほろ苦い経験はあるのでしょう。転校ばかりの少年時代、その中で知り合った人たちの中で、きよしはきよしとして力強く生きていくのです。
これはみんなに読んでほしい
「卒業」を何気なく読んですっかり重松ワールドにはまってしまいましたが、この作品は作者の実体験に基づいた内容となっているようなので、他の作品とは趣が違っている。フィクション仕立てになっており、読者の心に響く作品に仕上がっていると思う。「青い鳥」を先に読んで(こちらは号泣)しまいましたが、きよしこ→青い鳥と読んでいたらまた感動も格別だったような気がする。ぜひ未読の方はこの順番で読んでいただきたい。作者の想いが必ず心に響いてくるから・・・

聖女の救済

[ 単行本 ]
聖女の救済

・東野 圭吾
【文藝春秋】
発売日: 2008-10-23
参考価格: 1,700 円(税込)
販売価格: 1,700 円(税込)
 Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 677円〜
聖女の救済 ※一部大型商品を除く
東野 圭吾
カスタマー平均評価:  4
犯人の存在感
映像を観たせいで湯川の声が福山雅治さんの声になり、時々内海刑事が柴咲コウになってしまう。この小説は映画にはならないのだろうか。映画になるのなら犯人はどんな俳優さんが演じるのだろう。この本の犯人は怖い。この怖さ、存在感は想像の世界にのみにあるような気がする。東野さんの挑戦だろうかと思った。トリックがもう少し納得させられるものだったらもっと嬉しかった。
タイトルの意味がわかったときゾッとしました
犯人はわかっている。でも、その人物には鉄壁のアリバイが・・・。 どうしてその人物に犯行は可能だったのか・・・・。 緊迫感やスピード感は少ない物のただ一つの答えを追い求めるだけのシンプルさで読者をグングン引っ張ります。 最後の方でタイトルの「救済」の意味がわかったときはゾッとしました。 通常ではありえないようなトリックを可能にさせたのは犯人の凄まじいまでの執念・・・。 綾音さん、宏美さん、潤子さん・・・女心の深みを解き明かすには、やはり内海刑事の女性ならではの発想は不可欠だった。 はじめはいつか映像化するために無理やり登場させたキャラに思えたけど、 内海刑事なしではこの事件の本当の意味での解決は不可能だったかも!? 今作の主人公はあくまで女性たち。 トリックの不可能さに驚くよりも、女の情念の深さを読むべき作品だと思います。
逆転の発想
本作は、ガリレオこと湯川准教授が活躍する長編の第2弾です。 「容疑者Xの献身」「悪意」「眠りの森」等の要素が盛り込まれていると思いました。 すなわち、被疑者の直情、犯行方法と動機の解明が主眼、刑事の心の動揺、 といった要素が本作を構成していると思えるのです。 特に好きなのは、草薙刑事の揺れる想いであり、冷徹に振舞うべき捜査官が、 ほのかに抱いた恋愛感情に苦悩するという心理描写に共感を覚えます。 新キャラ内海刑事の融通が利かないとでもいうべき、冷静沈着ぶりも、 草薙の揺れを浮き彫りにする効果を発揮していると思います。 反面、犯行方法と動機については、 「虚数解」というキーワードに象徴される、 殺そうとするのに…という、逆転の発想に目新しさを感じますが、 どうも非現実的に思えてなりませんでした。 ガリレオ長編としては、「容疑者X?」の方がお薦めではあります。
微妙だなぁ。。
「容疑者x」以降、東野さんちょっとパワーが落ちてるような気がする。 もちろん今作も、読み易さは抜群だし、そこそこ魅力的なキャラクターが出て、 まあトリックも(ありえないながらも)「ほぉ?」と感心するような内容です。 ただ、全てにおいて中途半端な感が否めませんでした。 まず刑事側が、草薙1人体制から草薙&内海の2人体制にシフトした事によって どうしても焦点がぼやけてしまう。特に内海が中途半端。 各種のヒントや内海が綾音を怪しいと思う観点がどうも唐突すぎる。 で、それを「お前は勘が鋭いから」の一言で済ませてしまう。。。 あとは湯川。 今までも協力してもらってるからと言って、あれだけ内部情報をリーク させるのはどうかと思うし、何だか物語を無理矢理収拾させるための 「都合のいいキャラ」に成り下がってるような。。 ガリレオ長編という事で、どうしても容疑者xと比較してしまうんですが、 あの時の湯川と石神の息がつまるような頭脳戦や、クライマックスの衝撃、 それらに比べると、何とも中途半端な感じがします。。 東野さん好きなんですが。。最近どうも、、ね。。
草薙刑事と内海刑事が活躍
ガリレオシリーズの長編。 「おそらく君たちは負ける。僕も勝てない。これは完全犯罪だ。」 帯を読んだ時点で、湯川を苦しめるほどの 難事件なんだろうなぁ…と予測。 読み始めると、先が気になってどんどん読み進められる。 今回は、犯人はわかっているけれど トリックがわからない、という事件。 そして、今回は、草薙刑事と内海刑事が大活躍。 内海刑事はドラマのイメージが先入観としてあったけど 原作の方がしっかりしてる感じ。 常に冷静で、女性ならでは、の勘で、どんどん核心を突いていく。 ま、ちょっと強引すぎる点もあったけど(苦笑) 草薙刑事も、今までの頼りないイメージから ちょっと浮上した感じかな? そのせいか、湯川の存在感がかなり薄め…かも。 あと、今までの作品に比べて ドラマのイメージが定着してしまって 頭の中にドラマのキャラクターが浮かんでくるのは よかったのか悪かったのか(笑) トリック自体は、湯川が語る通り「虚数解」。 「理論的には考えられるが、現実的にはありえない」 う?ん…さすがにかなり強引さは感じられたけれど そこまでに至った綾音の心情を考えれば可能なのか。 義孝の性格は女の敵だと思うけれど それでも、やっぱり東野圭吾に描く女性像は 芯が強く、そして恐ろしい。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

[ 文庫 ]
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

・村上 春樹
【新潮社】
発売日: 1988-10
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 198円〜
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)
村上 春樹
カスタマー平均評価:  4.5
最高傑作(異論は認める
そう言わざるを得ない作品です。数多くの村上作品を読んできましたが、これを越えるものは恐らくないと思います。村上春樹アレルギーじゃない人は絶対読むべき作品個人的なは世界の終りの世界観が大好きです。
未だに、村上文学の最高峰
一般の方にとって、村上春樹といえば「ノルウェイの森」だとか「海辺のカフカ」なのだが、その実、村上春樹ファンの中で最も評価が高いのが、この「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」なのだ。影を奪われ心を失いつつある「僕」が、壁に囚われた街で一角獣の頭骨から夢を読む事を生業とする「世界の終わり」。システムに属する計算士の「私」が、ファクトリーに属する記号士ややみくろと攻防を繰り広げる「ハードボイルド・ワンダーランド」。この全く趣の異なった二つの話が交互に進行してゆく。「世界の終わり」の無味乾燥で退廃的な原風景。「ハードボイルド・ワンダーランド」のニューエイジ的な殺伐とした空気。しかし、設定も時間軸も何もかもが全く異なった二つの世界は、「一角獣」という各世界をジョイントするアイテムによって、徐々にその関連性を増し、一気に物語の核心へと加速してゆく。純文学の体裁ながら、シュールレアリスムやSFまで加味された、重厚かつ精緻な世界観にはひたすら気圧される。意味深長でありながら軽妙なユーモアも織り混ぜた村上春樹特有のタッチで綴られるそれぞれの異世界は、霊妙ですらあり、まさに、彼のイマジネーションの賜物なのだ。これは、戦後の日本文学における極めて重要なアイコンであり、同時に村上春樹の金字塔だといえよう。未読の村上春樹愛読者は言うに及ばず、一般の読書家にも、最早必携の書である。この小説には、読者の人生観を雲散させて再構築してしまう程のパトスがある。そして、読者を決して裏切らない。
ダニー・ボーイ
夢想的な「ハードボイルド・ワンダーランド」。幻想的な「世界の終わり」。 2つの話が交互に展開されるわけですが、 なんだか浅い夢と深い夢を交互に見るような。あるいは夢の中で夢を見るような。 終始不思議な感覚でしたな。 某は退廃的で夢見がちなタイプなので、この作品とはすこぶる波長が合いました。 最近読んだ小説の中では一番のお気に入りです。 それにしても、あそこで「ダニー・ボーイ」を出すのはずるい。 あのノスタルジーな冒頭のメロディーを思い浮かべた瞬間、主人公にリンクした気がして ぶわっと涙が出ましたよ。畜生。
すごい作品 一回みただけではわからない
一回見ただけでは何がなんだか・・・しょうじき筋がつかめません はっきりって構成はでたらめな感じがします。ハルキムラカミの仕事はだいたいにおいてそうですが、一部例外を除けば、最初に大きなだいたいの地図を描くのでなく、地図の細部から描きだして、木の枝、植物の根のようにそれらを広げていきます。この手法では物語に落としどころをつけるのが非常に困難でしょう。しかしハルキムラカミはそれができる人です。だから物語として成立します。凡人はまねしないほうがいいです。痛い目にあいます。 この話ははっきりいいましてカオスです。そうです、ちょうど、私たちが夜に見る夢のようです。めちゃくちゃです。 まだ一回しか読んでないのでこんな感想ですみません。 次読むのは5年後ぐらいになりそうです。
リアルな物語
暗闇は空間を均一化する 明るいところでは自分を中心とした距離もありあそことこことに差があるが、暗闇はそれをすべて奪い去る、つまり、あそこもここも区別が無くなるということだ。  「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」という作品は2つの世界が交互に現れる。ハードボイルド・ワンダーランドでは時間が加速したり減速したりひっきりなしに事件が起きて「私」はひと息つくこともできない。それに対し世界の終わりではゆったりとした時間が流れる、そして「僕」は光を失い「影」と別れる。生命の繰り返しがつづき人は記憶を失う。つまり、世界が「終わる」とは時間・空間の均質化なのである。世界自体は続くのではあるがそれは、「終わる」ということに等しいのだろう。  ところで、私たちは今科学が発達したいわゆる文明社会というものに生きているが、このような均質化が身近なところに潜んではいないだろうか?タレントがはしゃぐだけのテレビ番組、いつ動作しても同じ結果しか出ないコンピューター。ハードボイルド・ワンダーランドで技術の発達が世界の終わりの危機をもたらしたように現代の科学技術も世界を終わらせうるものではないのだろうか?  

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 更新日 2009年5月10日(日)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク

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