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経済・社会小説

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オレたち花のバブル組 アクチュアリー・桑山啓介の転職 非情人事 (文春文庫) 雲を掴め―富士通・IBM秘密交渉 コンサル日記 加筆完全版 宣戦布告〈上〉 (講談社文庫) 日本国債〈上〉 (講談社文庫) 混沌 新・金融腐蝕列島<上> (講談社文庫) 混沌 新・金融腐蝕列島<下> (講談社文庫) 巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)
オレたち花のバブル組 アクチュアリー・桑山啓介の転職 非情人事 (文春文庫) 雲を掴め―富士通・IBM秘密交.. コンサル日記 加筆完全版 宣戦布告〈上〉 (.. 日本国債〈上〉 (講談社文庫) 混沌 新・金融腐蝕列島<上> .. 混沌 新・金融腐蝕列島<下> .. 巨大投資銀行 (上) (ルビ:..

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オレたち花のバブル組

[ 単行本 ]
オレたち花のバブル組

・池井戸 潤
【文藝春秋】
発売日: 2008-06-13
参考価格: 1,750 円(税込)
販売価格: 1,750 円(税込)
 Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 881円〜
オレたち花のバブル組 ※一部大型商品を除く
池井戸 潤
カスタマー平均評価:  5
銀行内の現実味あふれた真剣勝負で十二分に読み応えあり。
池井戸潤氏の名前は知っていたが読んだことはなかった。初めて手にした本書は非常に面白く満足できた。題名から横田濱夫氏的銀行小説かとたかをくくっていたら全く違う。江上剛氏が描く銀行トップの抗争や反社とは違う。高任和夫氏の描く50歳前後の窓際族行員の悲哀と喜びとも違う。現実に銀行内にある話が緊迫感もって展開され、内容は正しいし、中堅行員となった入行同期の連携、活躍が素晴らしい。本書はバブルで空前の大量採用時代の行員同期の話で、出世コースに乗った者、脱落してしまった者、勧善懲悪の頼るになる同期がいる、持ち場持ち場で支援する同期がいる、そのバブル入行組の活躍が清々しくもあり、行内での力関係や人間関係がおどろおどろする。「東京中央銀行」は旧産業中央銀行と旧東京第一銀行が合併し、ご他聞にもれず「Tだ、Sだ」と摩擦は大きい。主役の営業第二部の半沢次長、法人部の時枝調査役、半沢への協力者の渡真利、システム部から取引先企業へ外部出向第一号の近藤等々の同期が、行内の不審な動きの解明に或いは金融庁検査対応に、結束強く協働して当たる。 所管部移管がなされた「伊勢島ホテル」の巨額投資損失事件と、近藤が出向先の「タミヤ電機」の浮き貸し事件や粉飾決算をめぐり、そこに金融庁検査、特に銀行いじめの悪名高い検査官が加わり、各担当部、関連部が非常に難しい対応を迫られる。しかも読者と等身大の日常の銀行内また取引先とのせめぎあいだ。特に早々と外部出向となった近藤は、行員受け皿として銀行に恩を売り利用したい社長であり、よくありがちな出向・転籍劇であり、軋轢が生じ居心地は悪くなり、銀行に戻るケースが実際に多い中、近藤は不透明な財務経理の解明に社内で孤軍奮闘頑張る。半沢と金融庁黒崎、近藤とタミヤ電機社長、これらのバトルも読みどころである。昭和40年以前の入行者、昭和44年から48年位の入行の団塊世代、そしてバブル入行組、それぞれの社会経済背景や組織の中での巡り合わせで、悲喜こもごもの行員人生である。ただ時代の順番に給与、退職金、企業年金基金等の経済的なメリットが少なくなってきたことは確かであろう。
バブル世代の銀行員が銀行や企業の不正に真正面から立ち向かっていくストーリー
バブルという好景気と不良債権・リストラという不景気の両方を経験しているバブル世代が、銀行や企業の不正に真正面から立ち向かっていくストーリーで一気に読んだ。エリートコースを渡り歩いてきた半沢と、忙しさから病気になって出世コースから外れてしまった近藤、立場が正反対の二人が同期同士でお互いを励ましながら自分が信じる道を貫く様子は読み応えがあった。金融庁の黒崎と半沢の対決はお互い論理的な主張を展開していて読み応えがあったし、銀行内部の不正告発も根回しの様子がリアルに描かれていて最後まで目が離せなかった。特に近藤が銀行員としてのプライド、今まで支えてくれた同期への友情、家族への苦労を天秤にかける場面は緊迫感があってよかった。
働く、ということ
融資実務の著作もある元銀行員で銀行や金融の現場を舞台にした優れたエンターテイメントを 送り続けてくれる作家による、最新刊が、ようやくでました! 『オレたちバブル入行組』の続編にあたり、かつて悪質な融資先から融資金を取り戻すために 活躍した面々が、こんどはお役所相手のバトルと巨額損失を計上しかねない融資先を救うため 八面六臂の大活躍です。 池井戸潤氏の作品は、どれも面白いですが、一方で、いろいろ考えさせられます。 ほとんどの物語の舞台が銀行なので、基本は数字をベースに動くことになります。 でも、お金の流れに「還元」して世の中の動きを描写するだけではなく、そこには、お金の 流れに「還元」するからこそ、お金の流れだけでは描写しきれない何かが浮かび上がってい ます。それは、「働くということ」の意味だったり、「仕事」ということの持つ、世の中へ の「責任」だったり、「仕事」を介して世の中に「参加」するっていうことだったりします。 非正規労働やワーキングプアの問題を含め、社会福祉政策の貧困が問題視されています。 この問題は、行政の予算問題や、大きな背景としての世界経済の動向に関連付けられて論じ られることが多く、結果として「財務」の話に落とし込まれてしまって、むしろ問題の一方 のテーマである「労働」と「社会参加」の要素がないがしろにされているという局面がある ようにも思えます。 「経済=財務=お金の流れ」と、「労働=社会参加」を別けて論じることはできないのか? とか思いますね(もちろん財務は、とってもとっても大事ですけど)。 もしかして、もしかすると、アルチュセールや廣松渉は早すぎたのかも。 今こそ、マルクスが読み返されなきゃいけないのかも、とか。 【追記】むしろサルトルか、とか(いずれにしろ忘却の彼方ですが)。 そんなことまで考えさせられ、期待に違わぬ面白さでした。

アクチュアリー・桑山啓介の転職

[ 単行本 ]
アクチュアリー・桑山啓介の転職

・鷹巣 怜
【牧歌舎】
発売日: 2008-09
参考価格: 1,260 円(税込)
販売価格: 1,260 円(税込)
 Amazonポイント: 12 pt
( 在庫あり。 )
アクチュアリー・桑山啓介の転職
鷹巣 怜
カスタマー平均評価:   0

非情人事 (文春文庫)

[ 文庫 ]
非情人事 (文春文庫)

・江上 剛
【文藝春秋】
発売日: 2008-05-09
参考価格: 580 円(税込)
販売価格: 580 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
非情人事 (文春文庫)
江上 剛
カスタマー平均評価:  5
これはいつもの江上氏らしくない面白い傑作短編集だ。
本書は「五分の魂」「引き際」「非情人事」「悪い奴ら」「追い落とし」の5篇からなる短編集で、2005年12月から2007年12月のオール読物に初出誌の作品である。新鮮に感ずるのは、実在名を少しひねった得意の銀行物語が最後の1篇のみであり、その他は様々な業界の会社人事をうまく書いている点である。「五分の魂」は、電電公社が民営化してJTTとなり、その子会社JTTモバイルの次期社長第一候補の話。「引き際」は、珍しい信金の話だ。大東信金を中心に東南信金、東京西信金が統合したコスモス信金が舞台で、出身庫が違う理事長に側用人として仕える難しい立場の業務部長の話。「非情人事」は、居酒屋チェーン店を展開する赤坂フーズにみずなみ銀行から転籍した人事部長が、同じ銀行出身の専務からリストラを厳命され実行、そして自分は・・・。その腹いせに株式市場で復讐しようとする話。「悪い奴ら」は、本当に悪いヤミ金業で、ある老夫婦を徹底して追い込まざるを得ない主人公、自身も追い込まれる話。「追い落とし」は、いつもの十八番の日本興産銀行、扶桑銀行、第三銀行が統合したミズナミFG、傘下の投資銀行、商業銀行の頭取と副頭取の追い落とし画策とどんでん返しの話。いずれも興味深く早い展開でとても面白い作品ばかりだ。やや食傷美味のメガバンク、合併闘争、不良資産、銀行検査、反社会的勢力等々の話から、他業種の多方面の経営者や社員の悩みを掘り下げた企業小説に進んだ方が目新しく新鮮に映りいいかもしれない。
人事にifはない!
人事に翻弄される人々を描いた短編集。 会社に生きる人間であれば、いつ自分の身にふりかかるかわからない問題です。 突然目の前に現れる分岐点にどう立ち向かうのか?どう受け止めるのか? 通信業界やヤミ金などなど、あらゆる業界の話が出てきますが、 モデルとなっている人物や事件を通し、すんなり感情移入できて楽しめます。 読み終わったあと、これまでの自分の選択を振り返り、 見ることのできない「パラレルワールド」に思いを巡らすことでしょう。

雲を掴め―富士通・IBM秘密交渉

[ 単行本 ]
雲を掴め―富士通・IBM秘密交渉

・伊集院 丈
【日本経済新聞出版社】
発売日: 2007-11
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 1,785 円(税込)
 Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 94円〜
雲を掴め―富士通・IBM秘密交渉 ※一部大型商品を除く
伊集院 丈
カスタマー平均評価:  4
交渉術の本と読むと良いが知的財産の本としては
富士通がIBMのソースコードを盗んだことを訴えられた事を元にした小説 この小説は1980年代に実際に起こった紛争とその交渉を題材に その富士通側の当事者だった著者がまとめたものです。 小説はほとんど、著者の視点から展開されており、また時系列で 書かれているので、特に伏線などもなく、報告書とも言うべき内容に なっている。しかし事実を元に書いているので目次は充分にインパクトが あります。  結果的にはその時代の背景などをうまく利用した富士通が 交渉を有利に展開したという交渉術としては成功した事例だと考えます。 また著者も交渉の経緯を書きたいという意図どおりの内容になっています。 しかし残念ながら、ビジネス的には海外展開の道を塞がれ、 20年経った今、富士通のITビジネスに対する評価が無いこの交渉記述は 古き良き富士通の伝説を伝える小説ではないかと考えます。 交渉の焦点が知的財産であり、日本で起こった珍しい事例なので、 それを期待して読みましたが、ほとんど記述がありません。また 事実を元にしているとは言え、20年前で且つ小説とのことで 真実かどうか検証する手段が無い点で厳しい評価になっています。
当時の状況を知るにはよい
当時何があったのか、唯一交渉に成功した富士通が何をしたのかを知るにはよい本だと思います。 小説としてみた場合どうでしょう。話が表面的でまだまだという感じでしょうか。 筆者の交渉術などは参考になりますが、小説として本書を書いているのであればこういうのも不要ですね。
小説の一歩手前?
帯に、中山信弘教授の推薦文が載っていたので、思わず購入してしまったが、まだまだ小説にはなっていない。他の人も書いていましたが、せいぜい報告書ですよね。 登場人物の性格の簡単な「説明」はあるのだが、いかにもその人物らしいと思わせるような行動や発言が乏しく、「性格描写」にはなっていない。主人公の人物像も、ちっとも立ち上がらない。 また、たとえば、交渉がいかに大変だったかを描写するのに、このような交渉が何時まで続いた、何日間続いた、では‥‥。 確かに、当事者本人であれば、相手に、「今まで続けてきた交渉を決裂させる!」とふっかけるのは、大変勇気の要る劇的な出来事だっただろうが、読んでいる側としては、「え? これで終わり? ヤマは?」という感じである。
50代以上の富士通関係者向けに送った経緯報告書
→出版社は小説と主張しているものの  その実態は  著者が50代以上の富士通関係者向けに送った  「あの時の」経緯報告書です   →現役関係者に迷惑がかからないよう  登場人物は仮名となっています  その仮名は、本当の名前に関連した別名のため  わかる人にはわかるだろうという姿勢です   →第6章までは、登場人物の説明が断片的に  出てきますが、その説明が第7章以降の  本編である「秘密交渉」場面における  効果的な説明になっていません  ..これは著者の、現役関係者に対する  形を変えた「謝辞」なのでしょうか.. →第7章以降の「秘密交渉」は、  確かにその場にいた人でしか書けない  「生々しさ」があり、物語に引き込まれます    しかし、この物語の途中に挿まれた  「閑話休題」と題した  「著者が思う交渉のポイント」はいけません  報告書の匂いがプンプンしたこのコラムが  読んでいる人を物語の世界から  追い出してしまいます →50代以上の富士通関係者以外に  得るものがあるとすれば1つだけ  それは富士通の社員が  自分たちの体質を表したこの言葉です  「富士通の体質はガンガンやる。   組織というより群れなんです。   秩序というものがない。」(P134) →京都大学法学部を卒業したとされる  「白上太郎」に会ってみたいものです  上司の顔色を窺うようなことは一切せず  頑迷そのものでありながら  著者が当時一番信頼していた法務部課長に    彼は今 どこで 何をしているのでしょうか..
狭隘な利害を超えた、迫力満点の“交渉術”実践編
白状すると、私は本書の主役企業の一方に草鞋を脱いでいる。さすがにこの事件を身内として実体感してはいないが、どこかが何かちょっと変わっただけで、いち企業の方向性のみならず、現在の業界地図や技術動向、果ては国家戦略までもが全く様相を変えたに違いないエポックメイキングとして、顛末や詳細を知りたいと渇望していた。 だから、実力派ライターが総力取材して、といった構図はそれなりに想像していた。だが、まさかいち当事者によってここまで赤裸々に明かされるとは、守秘義務の壁もあり、全く予想だにしていなかった。 著者は“交渉”にすべての焦点を絞り、力点を置く。いかに自己の主張を認めさせるか、相手にどこまで譲歩するか、至難の業だ。同僚や上司相手でもひと苦労なのに、企業、それも外国の、「巨象」とまで形容された相手だ。彼我の価値観や文化の相違という難題もある。どれだけの知略戦略が巡らされたことだろう。 当事者しか知り得ない虚虚実実の駆け引きは、歴史的事実であるがゆえに、ヘタな企業小説の虚構を凌駕している。 味方に優位をもたらそうと奮闘し、ついには体調を崩す。なぜそこまでやるか。個人の利益など超越した意識。狭隘狭窄な愛社精神でもない。国家存亡にまで関わりかねない大事。 自分自身にこんな仕事は絶対ムリ。だが、男として企業人として、冥利に尽きる充実した仕事であろう。 コラムの形で“交渉”のコツやテクニック、心構えも記されている。参考にしたい。

コンサル日記

[ 単行本 ]
コンサル日記

・斎藤 広達
【飛鳥新社】
発売日: 2008-07-01
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 1,680 円(税込)
 Amazonポイント: 16 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 222円〜
コンサル日記 ※一部大型商品を除く
斎藤 広達
カスタマー平均評価:  4
正直ガッカリ
コンサルタントをどのように描写しているか興味があり読んでみましたが、 正直がっかり。萎えました。 主人公に人間的魅力がなく、コンサルタントとしても実力不足。 結局彼がコンサルタントとしての価値を発揮したシーンって全く無かったような。 でもって次々出てくる女性関係のエピソードが安っぽさに拍車をかける・・・ コンサルものとしてもエンターテイメント小説としてもイマイチ。 あんまりオススメしません。
入門編にぴったり
もともと業績が傾いているとはいえ、厳しい現実を見せられたら会社だって反発する。 その度に、プライドと懐事情がグラグラ揺れて、とても人間くさい経営コンサル物語です。 コンサルの結果を受け入れてもらうことの難しさを実感できるし、軽くて読みやすいので「フリーのコンサルって何?」という人にはお勧めの入門編だと思います。 残念なのは、主人公の分析が常に正しいこと。 たまには、間違っちゃうこともあると思います。そんな続編も読みたいです。
なかなかおもしろい
コンサル日記というタイトルから想像されるように、結構あっさりした内容。つまりどんどん展開が深まっていって最後には大団円が待っている……みたいな感じではないのだが、それでいて、こまかな事件がテンポよく起きて、一気に読まされる。いい意味でマンガ的というか。コンサルの仕事のことも、面倒な説明などは一切なく、それでいてコンサルというのがどういう仕事なのかということは見えてくる。また、オセロやらサッカーの話やら、一見どうでもよさそうなエピソードがきれいにテーマに噛んでいたりして、なかなか痛快。仕事で出てくるさまざまな成功や挫折・失敗などから導き出される人生観や仕事観などのシンプルなメッセージも感じがいい。装丁やタイトルのこのさらっとした感じの見かけで興味を持った人なら、十分その程度の興味は満たせる(というか、結構おもしろいなこれ、と思うのでは)と思うのでオススメ。
良書だけど、中途半端
フリーでコンサルをやっている人の様子(仕事ぶり、生活、思い)が生々しくわかる良書。 著者の他の本も読みたくなった。 しかし、大きな不満も残った。 才色兼備の女性が次々に現れて、なぜだかことごとく主人公に惹かれていく展開は島耕作レベル。著者の白昼夢を見せられているようで不快になる。せめて1人1人の人物をもっと掘り下げるか、あるいはカットしてほしい。 一方、主人公が依頼されたコンサルティングをこなす場面はリアリティがあり、緊迫感もあって非常におもしろかった。残念なのは、あまりにも断片的で、早足で終わってしまうこと。コンサルの案件を少なくして、そのかわり一つひとつの案件をもっと詳細に描いてほしかった。
とても面白く読ませていただきました
昨今注目を浴びているコンサルティングという仕事を理解することができます。 コンサルを生業にしている主人公を中心に、今まで感じることのなかった視線がとても新鮮でかつユニークです。登場人物もアシスタントの女性や企業経営者と多彩でそれぞれが生き生きと描かれています。 物語の内容は会社経営者やそうでない方々にも近い企業内の出来事が中心ですが、その周囲を取り巻くキャラクターも極めてリアリティにあふれています。ところどころにユーモアも含まれていて、楽しく読める新しい感覚の小説だと思います。良書です。

加筆完全版 宣戦布告〈上〉 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
加筆完全版 宣戦布告〈上〉 (講談社文庫)

・麻生 幾
【講談社】
発売日: 2001-03
参考価格: 680 円(税込)
販売価格: 680 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
加筆完全版 宣戦布告〈上〉 (講談社文庫)
麻生 幾
カスタマー平均評価:  4.5
現実味があり恐怖を感じる。
特殊な訓練を受けた北朝鮮の精鋭11名が日本に上陸した!しかも彼らは、 対戦車ロケット砲や機関銃、そして手榴弾を持っている。厳重な警戒態勢が 敷かれるが、その内容はお世辞にも万全とは言い難かった。命令系統の煩雑さが、 末端への指揮に混乱を生じさせる。最新鋭の装備で臨んでいるはずなのに、 政府も警察も自衛隊も、たった11名の人間に右往左往させられている。 「向こうが撃つまで撃つな。」 「撃ってもいいが威嚇射撃にしろ。」 本物の戦争に突入するかどうかの瀬戸際なのに、上の人間のやることはマニュアル どおり。臨機応変な対応がまるでできない。たった一つの命令を下すのに何時間も かかるというお粗末さ。この信じられない状況が、犠牲者の数を増やしていく。 それでもなお、政治家は目先の利益しか考えていない・・・。 もしこのようなことが実際に起こったら、日本政府は国民をちゃんと守って くれるのだろうか?この作品に描かれている、危機管理体制の甘さから最悪の 状況へと追い込まれていく日本の姿・・・。それが、明日にも現実のものと なるかもしれないという不安が、どうしても拭えない。とても恐怖を感じる 作品だった。
ところでゲリラは何しに来たの?
原子力発電所が並ぶ敦賀半島沖に北朝鮮の潜水艦が漂着。情報が錯綜する中、ついに民間人が殺害され、 SATがRPGランチャーの餌食に!?戦争フィクション小説の金字塔です。 責任転嫁に右往左往する政府と、法律遵守の名の下に殺害される自衛官達。そしてダダ漏れの情報。 ハードカバーは1998年出版で、ストーリーの設定も当時のものすが、現在の状況と基本的に変わらないよう に思える。むしろ悪化してる?軍事モノに抵抗がある人でも読んで欲しいです。 ただ私の読み飛ばしかもしれませんが、最後の最後まで敵の目的が不明なのがちょっと・・・・? 後の麻生作品でも『過程』に力を入れまくるのに敵側の『目的』がパッとしないものが多いが、 作者の癖なのか、何かを意図した狙いなのか・・・・
是非読むべき一書(上下巻を読んで)
本書は2001年当時の日本において、有事が発生した場合に起こるであろう 状況をリアルに示した。。そこには想定外の事態に全く対応できない政治 ・警察・自衛隊の姿が克明に描かれていた。その事実を知らなかった自分に 驚愕し、恐怖した。その後、現在に至るまで関連法制は整備され、状況は 変わっているらしい。だが、当時と今では何が変わって何が問題として残さ れているのか、いまも知らない自分に更に慄然とした。 この問題は、単に当時法整備がなされていなかったということではなく、 何事も曖昧なままその時々のコンセンサス=解釈で物事に当たる国民性と、 武力問題を議論することへのアレルギー反応が根本的な問題であることを 示唆している。また、後半で描かれる、不信と恐怖がもたらす過剰な軍事力 投入の連鎖を見るとき、極限での判断を可能な限り排除する厳格な対応マニュ アルの必要性とシビリアンコントロールの重要性は言を待たない。 戦争放棄の精神と、国民の生命と財産を守るということ。警備・防衛とは何 なのか。こうした点について、我々は単にタブー視して眼を背けるのではなく、 十分に議論する必要があるのではないか。そんな視点に立たせてくれる一書 であった。
北朝鮮特殊部隊側の視点が全く無いのが物足りません
戦争物ではなく、危機管理を題材にした政治ドラマです。 敦賀半島沖に北朝鮮の潜水艦が漂着し、特殊部隊が上陸。 警察が出動するが手に負えず、自衛隊の出動となる。 ここでは日本の危機管理体制のお粗末さが、嫌と言うほど描かれます。 いつ敵の弾が飛んで来るか判らない現場から、官邸にいる首相まで、 一々伝言ゲームで発砲や武器選択の許可を得る様は、まるで漫画の ようです。本当にこれが現実だとしたら怖いと思いました。 小説としては、北朝鮮特殊部隊側の視点が全く無いのが物足りません。 作者は日本の危機管理体制を描きたかったのだろうけど、北朝鮮 特殊部隊の潜水艦が漂着したのは予定の行動なのか、事故なのか、 何故すぐに原子力発電所を制圧せず、ぐすぐす潜伏していたのか、等が 全く描かれていないのは不満です。 これでは、突然現れた災厄として扱われているだけで、極端な話、 ゴジラでも宇宙人でも良かったのではないでしょうか。 もっとも、それではリアリティーが無くなってしまいますが。
あまりにリアルすぎて怖い
2001年当時、有事法制と国民保護法制はまだ存在しませんでした。 そういう状況で警察力が対応できないテロ集団が紛れ込むと何が起こるのか。この作品は、膨大な資料を通じてそれを明らかにしました。 ここに登場する防衛庁、警察庁、総務庁、郵政省。どの役所もこの問題に的確な答えを出せないまま犠牲者が拡大していきます。外務省に至っては、呼ばれもしないのに官邸に参じ、積極策に悉く反対した挙句、反対勢力への根回しを開始します。 思えば先の大戦も似たようなものでした。世界最強の歩兵と画期的な航空戦力を持ちながら、上層部が分裂・対立を繰り返して有効な戦略を繰り出せず、何万人もの有能な兵士を無駄死にさせてしまったのです。 この国は、末端が最高。トップが最低。その事実をまざまざと見せ付けた作品であるといえます。

日本国債〈上〉 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
日本国債〈上〉 (講談社文庫)

・幸田 真音
【講談社】
発売日: 2003-11
参考価格: 600 円(税込)
販売価格: 600 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
日本国債〈上〉 (講談社文庫)
幸田 真音
カスタマー平均評価:  3.5
次世代への責任
投資目的ではなく、純粋に、日本国債とは何か?。それが知りたくて購読。 「国の借金」程度の知識しか持っていなかったが、日本国債を発行する側・買う側、 その背後にある金融業界等が広くわかる。 物語の中で、さりげなく、その辺りのことが説明され、理解しやすい。 日本国債とは国の借金。過去の借金が現在へ,その返済にまた、現在の借金を将来へ。 それが平然と繰り返される現実。 それを一人の母親の目線で見ていくうちに疑問が生じる。 借金をすることで人々は国の財政について、同じ時代の人達と同時に、 過去・将来の人々とも責任を分かち合うことになる。 母親は子供,つまり次世代の人々と最も多くの時間を接し、次世代のことを気にかける存在。 その目線から日本国債を見ることで、ことの深刻さが見えてくる。
国債への関心を深めるきっかけになる
昨年初めて日本国債を多少購入しました。だけど、この本を読んでやっとその市場の仕組みや実状に関心が湧いてきた次第です。読後に現時点の国債発行総額をネットで調べてみて総額にびっくりです。 国債は環境問題と同じで、将来の世代に対する負の遺産。やはり絶えず関心を持ち、監視しつづける必要がある対象ですね。 国債発行の応札額未達というパニック状況の発生に伴うディーリングルームの活動が生々しく描かれています。日本国債を扱う主要ディーラーのさまざまな思い・発言を通じて、日本国債という市場のメカニズム、有り様が浮き彫りにされています。 新米ディーラー朝倉多希の国債初入札は「未達」発生の日。その入札の入力指示書がなぜか差し替えられていたという事実。上司の不審な交通事故と類似の状況に多希自らが遭遇します。原因究明に踏み込んで行く多希は、贈収賄事件を追う佐島刑事に協力しその助けを得ます。上司のPCの記録から知る牛熊クラブの存在。それがきっかけで「未達」という事実に隠された大きな罠の解明に結びつき、逆に主要ディーラーが一団となり再入札の債権先物市場で壮大なリベンジ行動を企るという展開に発展するというストーリです。 国債市場取引と贈収賄行為が二重三重に絡みあう形で黒い罠を構成しています。 曖昧な含みのあるプロローグから結末まで、読み手を飽きさせず引き込んでいきますね。
過大評価
外資系金融会社で日本国債トレーダーの経験がある女性だという履歴により過大評価されて本著が売れてしまったのは、著者にとって不運だと言わざる得ません。ストーリーのちぐはぐさは、緊張感のない話の展開力、国債未達という壮大なテーマにもかかわらず、読者をその世界に引き込むようなパワーも感じません。
♪男のなかに、女がひとり!
著者が実際にディーラーや外国債券セールスを経験し 金融市場に関わっていた事もあってか、変に説明くさくなく、 日本国債という、知名度こそあれ地味なテーマではあるが 自然に物語に惹き込まされる。 なかなか主人公が定まらなかった上巻の序盤を超えると、 ストーリーは外資系金融機関の債券ディーリング部署の 女性アシスタントを軸に動き出していく。 大風呂敷を広げた割に終幕をコンパクトに収めすぎた感が あるのは残念だが、日本国債の入札未達という前代未聞の 出来事に対する、国債に関わる男たちの思いが伝わる作品。
日本国債の理解に
前半では、日本国債発行に至るまでの独特のしくみが物語に絡めて解説されており、勉強になった。 また国債が抱える問題や現状が、様々な登場人物(ディーラー)によって語られている。特に最後の主人公多気と娘の夏美とのやりとりは、日本国民がもっと国債に目を向けるべきとの著者のメッセージとも受け取った。 国債というものを改めて考えるきっかけとなった一冊。

混沌 新・金融腐蝕列島<上> (講談社文庫)

[ 文庫 ]
混沌 新・金融腐蝕列島<上> (講談社文庫)

・高杉 良
【講談社】
発売日: 2006-09-16
参考価格: 790 円(税込)
販売価格: 790 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
混沌 新・金融腐蝕列島<上> (講談社文庫)
高杉 良
カスタマー平均評価:  3
賞味期限切れ
展開のテンポの悪さ、広がりの無さ、内容の稚拙さ。短編集ならまだ良かったかも知れません。また不倫相手の設定を純粋な女性であるかのように表現しようとしていますが、テレサ・テンさんの歌ではないんですから、もう少しセンスよく表していただきたかったですね。まあ現代のセンスについて行けていない「賞味期限の切れた作品」じゃないかな。この作者には良い作品もあるのに残念です。
本書の別の楽しみかた
 金融再編をエリート部長の目からみた経済小説です。上巻は、統合合意まで、そして下巻は、合意後のさまざまなシリアスなドラマが途切れることなく展開していきます。読者として一度に読み終えたくなる作品です。  また、本書は、展開するストーリーとは、別の楽しみ方ができます。例えば、入行年次や出身大学を意識していること。評価は、派閥や個人の持つ性格で決まること。また、スーツ着用のTPOなど、銀行員の思考や行動、組織のルールがが随所に描写されていて、銀行が持つ独特な社会を垣間見ることができるのも、本書の面白味だと思います。  でも、老婆心ではありますが、元部下の女性との性交渉の描写と、やたらに多い小便の描写は、果たしてこの作品に必要なのでしょうか?要らないような気がするのですが?一言、付け加えさせていただきます。
またか・・・
 またあんまりこの主人公は働いていないんだよな?。つごうよく友人が出てきて秘密情報を漏らしてそれをトップに伝えて手柄顔の連続。そして、中途半端に関与しつつも責任のがれのように身を引きつつ、上層部をシニカルに批判して・・・。正直このラッキーマンには共感を覚えません。  あと、主人公から逃れるために会社を辞めて英国に留学したはずの20代そこそこの不倫相手とも偶然再会して、それからはおきまりのパターンです。。。この娘はなにをしにこの小説に登場しているんだろう?
元気がでる作品
シリーズとなっている新・金融腐蝕列島。今回はUFJ銀行誕生をモデルとしており最後まで一気に読めてしまった。主人公が格好よく、女にもてる設定となっており課長島耕作を彷彿とさせる。高杉作品は一サラリーマンのドラマチックなところを抜き出してくれ、悪を成敗しながら信念をまっとうする姿に共感。読み終わった後元気がでてくる作品だ。お奨め。

混沌 新・金融腐蝕列島<下> (講談社文庫)

[ 文庫 ]
混沌 新・金融腐蝕列島<下> (講談社文庫)

・高杉 良
【講談社】
発売日: 2006-09-16
参考価格: 820 円(税込)
販売価格: 820 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 39円〜
混沌 新・金融腐蝕列島<下> (講談社文庫)
高杉 良
カスタマー平均評価:  4
かなり面白かった。
三和銀行、東海銀行が統合しUFJ銀行になる経緯をフィクションとして描いています。私はシステムエンジニアとして、この統合の際にちょっと関わっていた事もあり、あさひ銀行が離脱する内幕等、とても興味深く読む事ができました。UFJ銀行と言えば、その後に、東京三菱銀行に救済合併されてしまったので、是非、次回作では、その内幕を小説化して欲しいと願っています。また、あさひ銀行に関しては、大和銀行と合併し、りそな銀行へ、そして、準国有化された経緯も次回作として取り上げて欲しいと願っています。
なかなか
UFJ銀行誕生前後の話と推定されるが、ここまで来たら銀行大統合― 小説みずほFG(フィナンシャルグループ) の様に実名で書いた方が 面白い様な気もした。 シリーズの中で大きな存在感を示して大物フィクサーの児玉氏の死 や鈴木相談役の取締役解任、外に出されたカミソリ佐藤の暗躍など は金融腐蝕列島シリーズの読者にとっては懐かしくもあり、時代の 流れを感じたりもする。  話自体は3行合併の協議⇒あけぼの銀行(あさひ銀行?)の 合併離脱のところで終わっているので、はやく続きが読みたい ところ。

巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)

[ 単行本 ]
巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット)

・黒木 亮
【ダイヤモンド社】
発売日: 2005-11-11
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 1,785 円(税込)
 Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 115円〜
巨大投資銀行 (上) (ルビ:バルジブラケット) ※一部大型商品を除く
黒木 亮
カスタマー平均評価:  4.5
投資銀行助産婦説
金融小説をここまで克明に、かつ迫力ある面白さで描ける筆力に驚いた。経験者だけあって金融商品の理解も的確で深く、一つ一つの金融事件を追った取材力も相当なもの。 物語は外資系投資銀行の草分けともいえる3人の日本人を主人公に、1985年から始まる。金融市場で外資参入が解禁され、急速にプレゼンスを高めていった背景には日本の不可解な市場慣行や財務行動があった。 外資系投資銀行は不動産や株価の高騰、海外企業や不動産の買収、国内での転換社債ブーム、更にはバブル崩壊後の損失先送り行動など、日本企業の弱点を探し出し容赦なくアービトラージしていく。日本国内ではこうした投資行動に批判的な言論が多いjのに対し、バブルの生成と崩壊は主に国内要因であり、その過程で株価調整や不良金融機関の淘汰という必要なアービトラージを手助けしたのが米系投資銀行だった、と、本書はいわば「投資銀行助産婦説」に立っているのだと思う。 3主人公の全盛時代の後には、欧州系や邦銀も同様のビジネスに参入し、また日本企業も賢くなって、余り儲からない時代がやってきた。本書はそれを竜神や藤崎の転身としてのみ描いている。できればサブプライムローンのように、米国が自らをアービトラージした時代まで書いてほしかった。
これが投資銀行だ!
投資銀行の中身を忠実に表している本で、こんなにダイナミックで 面白い本は今までなかった。いつか読もうと思っていたものの最近 まで読まなかったのを本当に悔やんでいる。 ストーリーはバブル崩壊前の1984年からりそなHG誕生の2003年(下巻含む) までである。会社名もほぼ実名で出てくるリアルなストーリー。 バブル崩壊の様子も見ていて非常にスリリングだ。 本書のメイン登場人物はカバレッジ、トレーダー、セールスの投資銀行の メインビジネスに関わる3人だ。これを読めば投資銀行が何たるか、何を しているところなのかが分かり、まさにそこが本書のテーマでもある。 (今はこんな詐欺的ビジネスはしていないが…) 黒木亮は実際に投資銀行に勤務していたこともあり、描写が本当にリアル。 一気に読んでしまったし、下巻も心から楽しみにできる一冊。
これぞ本物の経済小説
物語は、日本の都銀から、外資系に移った桂木 金融工学を駆使して稼ぎまくる外資系の竜神を中心に描かれる。 この竜神というのは、ソロモンブラザースの明神茂氏がモデルであろう。 この小説を読むとどきどきする。 血が騒いでくる。 桂木も竜神も簡単にビジネスを成功させているわけではない。 悩み苦しみがあってのことだ。 そんな点も書いていることに心惹かれるのかもしれない。 著者は金融工学の専門家のため、難しいこともわかりやすく説明している。 バブル前後の時代を検証する意味でもいい作品だと思う。
やっと面白い経済教説に出会えた
今まで、いろいろな経済小説を読んできましたが、こんなものなら俺だって書けるぞ?みたいな小説しかなかったのですが、久々に面白かったです。ただ、竜神君と桂木君がいつ出会うのかな?と思っていたので…まあ、でもよかったです。今から、トップレフトを読みます。
巨大投資銀行の内側を活写した傑作
本書の主人公は、バブル全盛の1980年代から崩壊後の2003年までの20年弱に亘り外資系の投資銀行で腕をふるう3名の日本人だ。その3名を通じて外資系巨大投資銀行が日本のマーケットでどのように振る舞い、そして莫大な収益を上げていったのかが描かれている。背景となるバブル全盛期から崩壊までの金融界の状況は事実に基づいており、かつ日米の金融機関の大半が実名で描かれているため、事実とフィクションの境界が曖昧で、様々なエピソードの大半が実話に基づいているのではと思わせる迫力満点の作品だ。 主人公の一人である桂木は都銀を中途退職して米系巨大投資銀行に勤務するが、そこは気持ちが良いぐらいの実力本位・収益本位の世界であり、毎期の目標を達成すれば莫大な収入が得られる一方、成績不振者はすぐ首にされる。桂木はM&Aチームに属し当初は苦闘しながらも、バブル全盛期で海外のホテルや資産を買いあさる日本企業のM&A案件で着実な成果を上げて成功への階段を上り始める。 もう一人の主人公の竜神はソロモンブラザーズのトレーダーで、実在の人物をモデルしていると思われるが、裁定取引という当時の最先端の金融工学に基づいた手法で、日本国債などに投資して、野村證券などの日系証券会社を相手に圧倒的な収益を上げ、自身も莫大な富と名声を手に入れることになる。 これらの米系巨大投資銀行に対して日本の金融界は、M&Aの世界でも債権トレードの世界でも情けないほどに実力不足であり、野村證券やメガバンクも全く太刀打ちできない上に、特にバブル崩壊で含み損を抱えた中小金融機関がリスクの大きな損失先送り商品を売りつけられて、食い物にされる姿にはやるせない気持ちがしてくる。 本書を読むと巨大投資銀行が大きな力で世界の金融界を牛耳っていることがよくわかる。金融機関で働くことを志すものには必読の書だと思う(但し本書を読んでしまうと本邦金融機関に勤務する気はなくなってしまうかも知れないが)。 但しその一方で、収益至上主義がもたらすモラルの低下といった外資系投資銀行の弱点も描かれている。昨年来のサブプライムで本書のモデルとなった投資銀行は軒並み巨額の損失を計上して苦闘しているが、そのような状態に至る構造的な問題を内包していることも本書を読んでわかる気がした。

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 更新日 2009年5月10日(日)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク

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