Aゼネコンについて書かれているか? 出向先の建設会社の海外との事業提携の交渉,メインバンクの座の争いなどが書かれており,それはそれで一応面白いです。 ですが,ゼネコンと言えば工事の受注過程における談合その他の交渉の過程を連想するのが普通でしょうが,そういうことは殆ど書かれていません。 自分は,そういった建設業界の様相を勉強する意味を込めてこの本を購入したのですが,ちょっとタイトルにだまされたかな,とすら思いました。 高杉氏の作品は始めてだったのですが,他の作品を読む際には内容を良く確認してから買おうかなと思います。 ちなみにタイトルは,「ザ・出向」とか「ザ・社長秘書」が適切かなと思います。B評価 小説自体は割とテンポもよいのですが,タイトルとの不整合,内容が迫真性に欠ける(事業提携の交渉もおそらく著者が実際にそのようなビジネスの体験をしていないからか,どこか切り込みが甘い気がしますし,ビジネスの醍醐味を垣間見ることはできませんでした)ことから星二つとしました。