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ミステリー・サスペンス・ハードボイルド

アイテム一覧
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春にして君を離れ (クリスティー文庫) パズル・パレス 下 (角川文庫) 名探偵の呪縛 (講談社文庫) 臨場 (光文社文庫) パズル・パレス 上 (角川文庫) 疑心―隠蔽捜査〈3〉 三匹のおっさん 秘密 (文春文庫) ゴールデンスランバー 悪意 (講談社文庫)
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春にして君を離れ (クリスティー文庫)

[ 文庫 ]
春にして君を離れ (クリスティー文庫)

・アガサ・クリスティー
【早川書房】
発売日: 2004-04-16
参考価格: 693 円(税込)
販売価格: 693 円(税込)
( 通常2〜5週間以内に発送 )
中古価格: 1,518円〜
春にして君を離れ (クリスティー文庫)
アガサ・クリスティー
カスタマー平均評価:  4.5
今までのアガサクリステイの最高傑作
アガサの推理小説はポアロも、ミス・マープルもそれ以外も読んできた私だが、この作品は「怖い」殺人事件があるわけでない。しかし、子育ての終わった3人の子の母が5日間、砂漠のど真ん中の駅の宿舎で足止めを受けた偶然のために、明らかになっていく「恐るべき家族の虚像」愛とは何か?恐るべき勘違いではないか?平穏無事と思っていた人生がリアルタイムで「全然平穏無事」でなかったことが明らかになる。気が付いた夫人はイギリスに帰って、どうするか?長女に会い、夫に会う。砂漠で気づいた自分か?元の自分か?どっちを選んだのか?その結果、妻はどうなり、夫はどうなるのか?家族は? 最後の最後までハラハラで読みました。 砂漠での半ば自殺未遂のような放浪までした妻の取った最後の態度とは? 世の古今東西を問わず、普遍的な問題だったと思う。 臨場感があって「怖い」、そして極めて現代的な問題を扱っている。読んだものすべてが、何らかの感想を「持たざるを得ない作品」であるところがすごい。 アガサをただの推理小説作家を思っていた私が浅はかだった。 この作品に引き込まれていくのは「そして誰もいなくなった」以上だ。 読めばわかると思う。表紙の絵もなかなかいいと思う。 アガサの最高傑作だと思う。「アクロイド殺し」よりすごい作品だ。出あえてよかった。
ミステリーではない怖さ
ポアロやマープルのシリーズをある程度読んだ後に手にした作品でした。 ミステリーじゃないので迷ったのですが、思わせぶりなタイトルに惹かれ。 最初は波がなく退屈そのもので「失敗したなぁ」と思ったのですが、 半分を過ぎるあたりからは一気読みでした。 身近な筈の家族が、実は深く恐ろしい葛藤と欺瞞を生む温床になるとは…。 人間なので熱しも冷めもしますが、 その残酷さを実に美しく完璧な形で読まされた、という感じです。 “彼”の最後の言葉――凍りつきます。
他人に重ねて読んだが、実は私のことなのかも知れない
毒親の話。毒親が自分を見つける話。ときいて  「それはさぞや胸がスカッとするだろう」 と読み始めました。 しかし、いやぁ、深い。 「親の価値観」を「あなたのため」だからと押し付けてくる親。 「ああ、いるよねー」「うちの親もこれあるある」と読んでいましたが …これは、自分のことなのかもしれない。 今はそうではないかもしれないけれども将来そうなるかもしれないのでは ないか?夫に、友人に、実はこんな迷惑をかけたりしてるのでは ないか? 深く自省することを「うつっぽい」と表現し、そういった 自分にとっては気持ちよくないテーマから逃げていたことを反省した。 今はこの小説をまだ受け止めることができた。 でも10年後、20年後、いつか「この主人公がどうしてみんなに憐れまれているのか わからないわ」と思うときが来るかもしれない。 その時、私は主人公と同じ状態になっているのだ。 自分の状態を判断するために、この本は本棚に入れておこう。 同じ本は2回読まないが、この本は何度も読みたい。いや、読みたくなくても 読まなくてはいけない、と思った。 子供はまだ小さいわ、とか 子供どころか独身ですけど?という あなたももしかして「友達から」クスっと笑われてることがあるのかも しれないですよ。怖い怖い話でした。
小説としてのひとつの完成形
本書の話を女性特有のものとして扱って欲しくはない。 男だって、来し方を振り返るときは多い。 でも、こういう振り返り方って、ちょっと欝っぽい。 もし自分がこういう風になったら病院いくかも。 怖い本だと、私は思う。 小説としてのひとつの完成形を見たような気がする。
押し付けの愛?
人を愛するということは その人の人生をも左右すること? 幸せの価値は人それぞれ。 あの人 気の毒だなーと思っても その人にとっては幸せだったりする。 相手に良かれと起こした行動も 疎まれきらわれたりする。 いつの時代も 難しい問題です。 考えさせられる 作品です。

パズル・パレス 下 (角川文庫)

[ 文庫 ]
パズル・パレス 下 (角川文庫)

・ダン・ブラウン
【角川グループパブリッシング】
発売日: 2009-03-25
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 通常4〜5日以内に発送 )
パズル・パレス 下 (角川文庫)
ダン・ブラウン
カスタマー平均評価:  3.5
大どんでん返し
購入してから上下で約2週間程で読了。インターネット関連の言葉が出てきて分かにくかったりしますがそれを除いても面白いです。今迄、ダンブラウンの作品の天使と悪魔やダビンチコードを読んでみましたが途中で投げ出した過去があって今回どうかなと思いながら読みました。後半はアクション映画のように手に汗握る展開です。あと大どんでん返しもあります。じゃあ何故☆3つかというとタンカドに関しては納得できない部分があったので厳しく採点して☆3つです。
予言の書!!??
文庫化まで待った甲斐がありました。 前置きが長くなってしまったけれど、 国家の安全保障や個人のプライベートのブログまで、多岐に渡るありとあらゆる情報がネット上にある。 それを取り締まるのって、難しいんだろうなぁ。 もともとネットは軍事目的だったわけだから、「安全性」なんておかしな話だ。 ダン・ブラウンによる、処女作。 ダ・ヴィンチ・コードを読んだ人なら、どんでん返しはあるものの、すぐに察しがつくはず。 誰が本当に悪いやつかも、すぐに分かっちゃう。 推理力のない私でも、パス・キーは5分前に解明できたしね。 日本人が数人、登場します。 名前が微妙すぎて、全然分からないし。 それよか、いつの時代の話なんだろう? 最近(1990年代)?、それとも戦後すぐ…ではないのかな… 読み方が足りないせいか…

名探偵の呪縛 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
名探偵の呪縛 (講談社文庫)

・東野 圭吾
【講談社】
発売日: 1996-10
参考価格: 600 円(税込)
販売価格: 600 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 186円〜
名探偵の呪縛 (講談社文庫)
東野 圭吾
カスタマー平均評価:  3.5
込められた、東野氏の「本格小説」への思い
『名探偵の掟』同様、「名探偵:天下一」と「大河原警部」が登場するお話です。 ただ、『名探偵の掟』では語り手は大河原警部でしたが、こちらでは名探偵:天下一が主役です。 文庫はこちらが先に出たようですが、作品自体は『名探偵の掟』→『名探偵の呪縛』の順番に出ています。 私も他の方同様、『名探偵の掟』を読んだ後、こちらを読むことをお勧めします。 なぜなら、『名探偵の掟』を読み、天下一のキャラクターをある程度頭の中で作り上げておいた方が理解が速くなる個所がいくつかありましたし、「壁紙家殺人事件」「斜面館殺人事件」という名前を聞いた時、『名探偵の掟』を読んでその内容と解決に至るプロセスを知っていないと、深く楽しめないというのがあるからです。 また、一応、天下一が数々の事件を解決する流れとなっていますが、ここで本当に東野氏が書きたかったのは、東野氏自身の「本格小説」に対する思いであると感じました。 この作品は、特に269ページ以降が読み応えがあります。 特に269?270ページの天下一の思考は、そのまま東野氏自身の執筆に対する思いであるように思え、こちらにせまってくるものがありました。 東野氏自身、ただ「突拍子もないトリックで読者を驚かせる」だけでなく、推理小説界全体や自分の執筆に関して、深く思いをめぐらしているのだなと、それまで「単なる流行の作家」ととらえていた自分の考え方を、ちょっと反省したくなりました。
初心に帰るための一冊
東野作品初心者の私が『名探偵の掟』の次に読んだのがこの作品です。 『名探偵の掟』とは違いコメディー要素はありません。 この作品に笑いを求めてはいけないと思います。 また、本格的なミステリー要素も求めてはいけません。 『名探偵の呪縛』は、作者の「本格推理小説」に対する思いが強く込められた作品になっています。 作者自身の思いが述べられている最後のページでは、胸が熱くなりました。 この作品は「初心に帰るための一冊」といっても良いのではないでしょうか。 読者の方もいろいろと考えさせられる作品です。
不思議な感覚
本作は、著者が架空の街に紛れ込んだ上に、 天下一探偵という役割を与えられます。 そして、密室殺人を始め、トリッキーな事件の数々を解決していきます。 キーワードは「本格推理」であり、 架空の街にはかかる概念が存在しないとされていることから、 天下一青年の推理は驚きをもって受け止められます。 さらに、事件の被害者たちが接してしまったタブーとは何なのか? この辺りは「薔薇の名前」を彷彿とさせます。
名探偵の掟の次に読み、数年後に再読しましょう
この作品単体で当たり・ハズレを評価するのは間違いだと思います。 「名探偵の掟」で近年の本格推理への中傷と皮肉、そして本作品でその本格推理への熱い思いを書いているといってもいいのではないでしょうか? 要するに、ミステリーファンといいながら、深く考えずに読み進み「やっぱりこいつが犯人だったか」と、実は当たってもいないくせに言い当てたつもりで読んでる読者に対する失望と叱咤激励が含まれてる気がします。 この本を読む前に一通り東野圭吾作品に限らず色々な本格推理小説を読んでから読むと、東野圭吾の推理小説に対する熱さが伝わってくる作品だと思います。
WHO  DONE  IT  ?
〈天下一〉シリーズ2作目。 図書館を訪れた作家の「私」は、いつの間にか 別世界に迷い込み、探偵・天下一になっていた。 しかもそこは、「本格推理」という概念が 存在しない街だという…。 前作『名探偵の掟』は、その愛ゆえに、著者が 「本格推理」のお約束をネタにした 自虐的パロディ集でした。 (その実、「本格推理」初心者にとっては、  最もわかりやすい入門書でもある、  という側面も持っていましたが) 本作は、著者の「本格推理」に対する 「信仰告白」ともいえるのではないでしょうか。 やや感傷的ではあるものの、 その思い入れの深さに胸をつかれます。 また、作中で起こる個々の事件とは別の次元で、 本作自体が〈フーダニット〉(=犯人探し)的趣向 となっています。 察しのいい方は、あらすじを読むだけで わかってしまうかもしれませんが、 誰が「犯人」で、「被害者」とは誰のことなのか、 推理しながら読み進めてみてください。 本書は、「本格推理」という要素を除いても、 〈喪失と再生〉の物語として読むことができ、 一種の教養小説にもなっています。 人は、決して同じ場所にとどまることはできず、 変化していかざるを得ない存在です。 しかし、失っていったものもまた、 紛れもなく〈今の自分〉の一部であるのです。

臨場 (光文社文庫)

[ 文庫 ]
臨場 (光文社文庫)

・横山 秀夫
【光文社】
発売日: 2007-09-06
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
臨場 (光文社文庫)
横山 秀夫
カスタマー平均評価:  4.5
大人のミステリ
孤高の検死官 倉石義男のものがたり。 全八編をとおして倉石本人の心情を描いたものはない。他者のくるおしいほどの情念の周辺に、淡々と存在しているだけだ。にもかかわらず、読み進めるうちに、倉石という人間がかたちづくられていく。事件の真相を、冷徹な視点で組み立てていく男が見せる優しさは、胸を熱くするものがある。私の拙い読書量では、このような主人公の描き方をする小説は初めて。 派手な事件があるわけでないけれど、この”臨場”感はたまらない。大人のミステリと思う。 TVドラマでどこまで表現できるかちょっと心配。
横山はやはり短編作家。
臨場?警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。 その検視官(現場にあたって、事実をとりしらべる者)を軸に物語は展開される。 ?作者、横山秀夫について? 氏は長編作家というよりやはり短編作家だと思う。 氏の作品の魅力は長編よりも短編でより発揮されると感じるし本書もまた然り。 だから初めて横山作品を手に取られる方でどれから読もうか迷われている方には『半落ち』よりは本書や『真相』『第三の時効』『陰の季節』『動機』『看守眼』を断然お勧めする。 いずれも短編作品である。 氏の文章には一切の無駄がない。 まるで粗削りで粗暴な感じさえ受ける。 しかしそれ故に作品に緊張感、緊迫感、スピード感を持たせることに成功している。 氏の得意とするところであろう。 また男臭さの中に男の浅はかさや醜態さ孤独感など、内面からも外面からも男というものを形作っている全てのものを書き出す上手さは他の作家と比較しても際立っている。 しかし横山の上手さはそこだけではない。 それらを描き切った上で尚、余りある哀愁さや羨望さを読み手に与える。 この描き方にいつも舌を巻く。読み終えた後、いつもやられたと思う。 正に横山作品の真骨頂ともいうべき部分だ。 友人に勧めた後日こんな返事を貰った。 「横山の作品を読んでしまうと他の下手な作品(刑事もの)を読めなくなってしまった。どうしてくれるのだ!」
孤高で卓越した実力者、でも無礼者
本作は、検視のスペシャリストである倉石調査官を主人公に、 彼が臨場する現場で起こった様々な印象深いドラマを描く短編集です。 おそらく著者は法医学の取材をかなり行われたようで、 変死体を分析する緻密さは、あたかも読者もその場にいるかのようなリアリティがあります。 事故や天変地異で命を落としたのではなく、 殺人あるいは自殺で生命が絶たれた以上、 その背後には様々な思惑に満ちたストーリーが控えている。 現場の確かな物証と人間心理への鋭い洞察から、 倉石は実に鮮やかな真相を導き出して見せます。 とりわけ印象的だったのは、中盤の「餞」と「声」です。 年齢も境遇も異なりますが、 いずれも女性の哀しい心理が描写されていて胸を打たれました。 ただし、終始気になったのは、倉石の上司に対するガサツな言葉遣いです。 あれではとても組織人としてやっていけないのでは…と、 少々イライラさせられました。
終身検視官・倉石義男の事件簿
◆「赤い名刺」   検視官である一ノ瀬は、かつて自分と不倫関係だった   女性の変死体の検視を担当することになる。   女は一ノ瀬の名刺を持っており、それが発見されれば、   容疑者扱いされなかったとしても、組織内での信用は失ってしまう。   一ノ瀬は、誰よりも早く、現場で名刺を回収しようとするのだが……。   秘密が発覚することへの脅えと女への想いの間で揺れ動く一ノ瀬の内面の葛藤が、   事件の謎解きと並行して語られていくことで、終始サスペンスが途切れません。 ◆「眼前の密室」   張り込みをしていた新聞記者がポケベルで   急に呼び出され、現場から離れることに。   その際、玄関のドアノブの上に石粒を置いておくことで、   人の出入りの有無を後で確認できるようにしておいた。   17分後、現場に戻って確認すると、   石粒は変わらずドアノブの上に。   しかし、のちに家の中で死体が発見されて……。   密室の形成方法もユニークで興味深かったのですが、   社会派らしい犯行動機には、身につまされます。 ◆「鉢植えの女」   ジキタリスとサルビアの鉢植えにまつわる二つの事件。   ジキタリスの事件は《ダイイングメッセージ》もの、   そして、サルビアの事件はホワイダニットです。   結末での一ノ瀬とカリスマ検視官・倉石の   師弟愛が、じつに男臭く、いい感じです。
若干濃密度に欠ける
横山秀夫のものとなると、ハードルは高い。 だから、この作品も星を4つとした。 横山作品の最もいいところは、 作品自体が濃密で、読んでいても、 自分の息遣いさえ聞こえてきそうなところだと思う。 この「臨場」では、それが薄かったということである。 それと、横山作品にスーパーヒーローは不要ではないかと思うからである。 横山作品には、事実の一つ一つの積み重ねで全体像を築き上げるところに魅力を感じているが、主人公倉石は、一を見て十を知ってしまうタイプである。 かつ、それを上からずばりと言ってしまう。 それゆえ、作品が粗くなる。 スーパーヒーロー不要の理由である。 同じ短編集なら、「深追い」を横山作品の横綱として推薦する。

パズル・パレス 上 (角川文庫)

[ 文庫 ]
パズル・パレス 上 (角川文庫)

・ダン・ブラウン
【角川グループパブリッシング】
発売日: 2009-03-25
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 通常4〜5日以内に発送 )
中古価格: 400円〜
パズル・パレス 上 (角川文庫)
ダン・ブラウン
カスタマー平均評価:  3
デビュー作品だけあって・・・
 ダ・ビンチコードで日本に一大旋風を起こした、ダン ブラウンの作家デビュー作です。  デビュー作は色々肩に力が入り、読者を楽しませるより自分の知識や力量をみせようとしてしまうもの。それを考慮して点を甘くしても★2つでした。  日本が主題の一部ですが、日本を理解していないと想像させる記述を見ると、他の国もどこまで理解して書かれてるのか心配になります。純粋な日本人ならそれらしい名前を付けて欲しい。技術的には10年前に書かれた事を考えると驚くほど先を見越してるとは思いますが、今読むと不正確な記述や針小棒大な記述に萎えます。私がコンピュータ関係の技術者だからという事でもないでしょう。  途中に出てくる「ミューテーション型」というのは、ウィルスが感染するたびに自分を暗号化することで見つかりにくくする事です。昔はコピープロテクトのプログラムに使われたりもしていました。  登場人物が少ないだけに、半分を少し超えたところで全貌が読めて退屈になりました。 私の評価は、次の順です。  ダビンチコード > デセプションポイント >> 天使と悪魔 >>> パズル・パレス
ダンブラウンの展開はここから始まった
暗号解読、言葉遊びといった、今後の作品につながっていくスタートラインの本であろう。 荒削りではあるが、どんどん引き込まれている展開。 中盤からは、早く次が読みたいと強く思うようになり、あっという間に読んでしまった。

疑心―隠蔽捜査〈3〉

[ 単行本 ]
疑心―隠蔽捜査〈3〉

・今野 敏
【新潮社】
発売日: 2009-03
参考価格: 1,575 円(税込)
販売価格: 1,575 円(税込)
 Amazonポイント: 15 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 970円〜
疑心―隠蔽捜査〈3〉 ※一部大型商品を除く
今野 敏
カスタマー平均評価:  4
唐変木、健在!
「隠蔽捜査」シリーズも三作目。竜崎の「唐変木」ぶりも、いよいよ快調である。 「キャラ読み」ということになるのかもしれないが、このシリーズは一貫して竜崎の視点で語られており、その異様に低い自己評価と周囲の評価の落差が、えらくオカシイのである。 過去二作での活躍により、竜崎はすでに警察の「生ける伝説」となっている。部下たちは心酔しているし、同僚からは尊敬され、上司たちからは深く信頼されている。警視庁管内にそのことを知らぬ警察官はいない。ただ一人、竜崎本人を除いて。 能力を買われて抜擢されただけなのに「陰謀では」と疑う。同僚が「顔色が悪いですよ」と心配すれば、弱みを見せまいとする。我々読者は、そのたびに「竜崎、違うぞ!」とツッコミを入れてはニヤニヤすることになる。まさに、妻・冴子の言うとおり「唐変木」の面目躍如である。 本作は、かなり上質のユーモア小説かもしれない。 ただし、そういう「読み」のためには「竜崎」というキャラクターに親しんでおく必要がある。第一作から順に読まれることを、強くお勧めする。
主人公・竜崎伸也により一層の親近感を抱かせる好評シリーズ第3弾!
  第2弾の主題「果断」に対して第3弾は「疑心」。連載時のタイトルは「乱雲」だったそうだ。第3弾ともなればややもするとマンネリ化し、論調も単調・平板なものになる可能性がある。奥田英朗の伊良部シリーズ作品の第3弾『町長選挙』は、現代性・話題性を強く意識するあまり読後感が芳しくなく、「もっと伊良部を大事にしてほしい」というレビュアーが多かったことを想起する。しかし本書にはそのような危惧は不要であった。警察機構が直面した事件・警備内容というよりは、主人公の動揺・変容(それを経ての成長)ぶりが見物なのだ。   なんといっても型破りのキャリア警察官僚が本庁から送り出された美人秘書官に「○をする」という設定は、本書のなかで主人公・竜崎が語るごとく、全くもって新鮮で意外である。感情よりも格段に理性を尊重する生き方を貫いてきただけに、こうした経験はまさに「交通事故」のようなものだった。しかも米国大統領来日のための方面警備本部長という重役を背負わされたなかでの「事故」だ。彼自身の心の葛藤・焦燥は本文でも繰り返し強調され、読者にも十二分に伝わってくる。竜崎の新たな人間性が垣間見られる本作品はそれだけでも一読の価値があるといえよう。残念ながら、事件・警備概要をめぐる内容は、途中でその「結末」が予想できるゆえ大した評価はできないが、それでも本書はなかなか面白い。「疑心」は竜崎の心情を赤裸々に語るものだろう。   竜崎が抱え込んだ悩みは自分の娘が置かれた状況にも呼応し、彼の発言の変貌ぶりも印象的。相変わらず竜崎の妻の直観力・洞察力は恐ろしいほど鋭い。幼なじみの本庁刑事部長の伊丹に相談を持ちかけるシーンも心をくすぶる。「誰かに相談しようと思ったら、おまえしか思い浮かばなかった」(175頁)という言葉は本音であろう。シリーズごとに竜崎と伊丹の繋がりの深化を実感させる。人間的魅力を増した竜崎の今後の活躍を待ちたい。
微妙かなぁ・・・。(一部ネタバレあります、すいません。)
前2作が面白かったので、書店に並ぶと同時に楽しみに、買って読みました。 相変わらずの人間臭さで楽しめるところも随所にありました。 ただし、今回の作品は話のスケールを大きく広げ過ぎてしまい 取り上げたディテールだけではたたみきれていない印象で、やや消化不良でした。 また、普通のオジさんであるカタブツ竜崎が恋するまでは、まあ、まだ許容するとして 仕事に支障が出るほど動揺する・・・ほど魅力的な女性には描けていなかった気がします。 面白かったのは、面白かったのですが、どんどんハードルを上げてしまうのが 読者の欲張りな気分なのです、すいません、エラソウなコメントで。 前2作読んで、3作目を買おうかな・・・と思ってらっしゃる方、 文庫になるまで待って読んでもいいかもしれません・・・・。 組織の中の政治と確執、問題が起きてしまった家庭での身の処し方、そして恋と推移してきて 一般的に使えそうなネタが一巡した感のある中の次の一手。 斬新な展開を期待しております。 ブチブチ言いつつも、次の一作も発売と同時に買うだろうと思いますので。
落胆…
隠蔽捜査シリーズのファンだったんですが…残念で仕方がないですね。ここには共感も驚きも興味も何も呼び起こすものがなかった。本当に同一人物が筆を執ったのか疑ってしまいました。次作は是非また感情移入できるような作品をお願いします。
やっぱり竜崎は最高!
「隠蔽捜査」シリーズの3作目。 『隠蔽捜査』は吉川新人賞を、2作目の『果断』では 山本賞と推理作家協会賞を受賞している。 さて3作目は、直木賞か?と読み出したが、もしかしたら 本当にとってしまうかもしれないと思えるほどの面白さです。 主人公の竜崎は今回「ある理由」からなかなかいつもの 建前=本音という特異なキャラを発揮できないのだが、 後半、その枷をはねのける、そのやり方が、最高でした。 いやぁ、これほど読んで損の無いシリーズもないです。 早く第4弾が読みたい!

三匹のおっさん

[ 単行本 ]
三匹のおっさん

・有川 浩
【文藝春秋】
発売日: 2009-03-13
参考価格: 1,600 円(税込)
販売価格: 1,600 円(税込)
 Amazonポイント: 16 pt
( 一時的に在庫切れですが、商品が入荷次第配送します。配送予定日がわかり次第Eメールにてお知らせします。商品の代金は発送時に請求いたします。 )
中古価格: 1,300円〜
三匹のおっさん ※一部大型商品を除く
有川 浩
カスタマー平均評価:  4.5
痛快
タイトルが、昔のTV時代劇のパロディであることからもわかるように、現代を舞台に、時代劇風に「悪」を斬る話。ご町内の犯罪とはいえ、どれも「現代的な犯罪」で、容赦の必要なしと悪を懲らしめていく行動派の主人公たち(しかも、全員アラカン!)の活躍が気持ちいい。また、それだけでなく、どこにでもいる普通の人間の心理や愛情に入り込んでいく描写も読みどころである。私が、この主人公たちの年齢になるのはまだ先のことだが、とても感情移入できたし、楽しめた。 この作品が、もし映像化されたら、絶対に見るだろう。 孫世代の甘酸っぱい青春小説エピソードも、気持ちよく読めた一作だった。
地域限定正義の味方
還暦を迎えた男性3人が、地域限定正義の味方として暗躍する物語。いつも違う世代の主人公たちにあわせて、いつもと違う雰囲気のイラストでよかったと思う。 三匹のおっさん達、それぞれアブナイ顔ぶれである。キヨさんは剣道、シゲさんは柔道、ノリさんは改造した電気機器類を使いこなす。腕に覚えがあるから、自警団というイタズラを思いついた。 性的暴力や動物虐待、詐欺商法など、身近にいつ遭ってもおかしくないような出来事をとりあげつつ、6話から構成される。勧善懲悪な時代劇風味が活きている。コミュニティの人情にも触れつつ、そのコミュニティの希薄化をしっかりと問題視して描き出している。 実際に行動してみること。そこから、家族内の問題もいつのまにか落ち着いていくし、有川作品では恒例、ラブの面も見逃せない。おっさんばかりのネズミ色な物語ではないので、未読の方は御安心を。いつも通り、楽しかったぁ。
これは面白い
話の内容もいいですが、カバーを含めた須藤真澄さんのイラストがまたいい味を出してます。 新しい有川さんの世界が開けていていいですね。
最高に面白い
腕に覚えありの武闘派2名、機械をいじらせたら無敵の頭脳派1名。かつての悪ガキが結成した自警団が、今日もご町内の悪を斬る! 還暦ぐらいでジジイの箱に蹴りこまれてたまるかと、かつての悪ガキ3人が私設自警団を結成。定年後、近所のアミューズメントパークに出向中の剣道の達人キヨ、居酒屋の元主人で柔道家のシゲ、機械をいじらせたら無敵の工場経営者ノリの3人を中心に、キヨの孫とノリの娘の高校生コンビがからみ、詐欺や痴漢、動物虐待など、ご町内の悪を斬ります! 「図書館戦争」シリーズが大ブレイクした著者の「イマドキのお年よりは若い」という思いから始まりました。涙あり笑いありの時代劇をみるような爽快感。この春、いち押しの小説です。有川氏得意のラブコメも有り、得した気分になれますよ。
漫画チックなご近所小説
 ご近所の平和を守っちゃおう、と元同級生の60歳三人が立ち上がる。下町のご近所づきあいがベースだが、扱うネタは現代的。振り込め詐欺、動物虐待、偽スカウトマン、マルチ商法詐欺などなど。ご近所づきあいが失われ、現代的な自由と匿名性が獲得された。その明と暗を小事件にしてコミカルに描きあげた。  そしてサイドストーリーとして、有川さんお得意・高校生のラブストーリーも盛り込まれている。

秘密 (文春文庫)

[ 文庫 ]
秘密 (文春文庫)

・東野 圭吾
【文藝春秋】
発売日: 2001-05
参考価格: 700 円(税込)
販売価格: 700 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 100円〜
秘密 (文春文庫)
東野 圭吾
カスタマー平均評価:  4
本当に後味が悪い作品でした。
 東野圭吾さんの本をはじめて読みましたが読んで後悔しています。途中まではよかったのですが...最後にあんな残酷な終わり方はして欲しくなかった。私も静美さんの意見と全く同じです。ありえないことですが仮に小説のようなことがあって、体が変わっても直子は直子であって藻奈美ではない。元々気持ちは夫婦なのだから父娘になろうというところに無理があるのです。後半で直子が平介を騙して?藻奈美になりきったのは平介を思っての行動と作者はいいたかったのかもしれませんが、そうは思えません。平介と二人の秘密である結婚指輪をぬいぐるみから取り出し平介もよく知っている時計屋さん?に加工をお願いするなんて事したら平介にバレバレじゃないですか!本当に平介のことを考えているのであれば絶対に平介にバレないようにしなければ無駄に平介を苦しめるだけです。それに今は一生独身を通す女性も多いのだから藻奈美(直子)もこんなややこやしい状況で無理に他人と結婚する必要はなかったのではないと思います。直子のとった行動は人を思いやっての行動のように見えますがとても残酷で、女性の私でも絶対に同調できません。直子は平介には自分のことをいい思い出と共に思い続けてほしいから本当のことを言わなかったのではないのでしょうか?人にはたとえようのない苦しみを残しておいて、自分の幸せを考えてしまうとても勝手な人間だと思います。いっそのこと直子が”私はあなたの娘の体になってしまったので、残念ながらあなたとはこれ以上夫婦でいられません。私達の将来を考えるとこのままでいてもしかたがないので、私は藻奈美として生きていきます。ですから(気持ちの上で)別れてください”とはっきり言ったほうがよっぽどすっきりする。そうすれば平介ももっと早く直子をあきらめることができたでしょう。だいたい藻奈美ちゃんの魂はどうなっちゃったんですか?藻奈美ちゃんだって人格があったでしょう?誰(平介と直子以外の人)にも藻奈美の魂の”死”すら気づかれず、可哀想じゃないですか。  それでも直子が平介との結婚指輪を作り直して新しい結婚のための指輪にしたのは直子が今でも平介を愛していて魂は平介の妻であるとの表れなんだ。」とか「実は最初から直子の魂が藻奈美の体に移ったのではなく、小説の途中で直子が話していたように本当は二重人格だったとか」...さらには「一時的に直子の例が藻奈美に憑依していただけで、本当の藻奈美の魂が帰ってきていたとか」...少しでも後味をよくするように自分なりの解釈をしてみましたが、それでもこの後味の悪さは拭えません。  できれば東野さんに直子が結婚後やはり平介のことが忘れられずに戻ってきたとか、やっぱり藻奈美が一時的に二重人格なだかえだったとか続きを書いてもらいたいくらいです。本当に後味の悪い小説でした。初めて読んだ東野さんの小説がこんなのだったからもう他のものは読みたくありません。しばらくいやーな気分が続きそうです。でも感情移入しすぎですね。さっさとブックオフにこの本売りにいきます。
後味悪すぎ。
この秘密は東野圭吾の傑作の一つとよく言われますが、残念ながらそうは思えない。東野作品をいくつか読まれてる方は理解されると思うが、この作品や容疑者Xの献身、さらに白夜行と傑作と謳われる作品は何故か後味が極めて悪く、身勝手な登場人物の行動が物語の結末になってる気がする。直子って本当に子供のことを思って行動していたのだろうか? 最初は娘の(精神的な意味での)死を嘆いていたのかもしれないが、この結末からすると、人生リセットできてラッキー(笑)とか考えていたようにも思える。平助が疑念のあまり過剰で陰湿な行動に出たあたりから「早く、この男からおさらばしなきゃ」と思ったとも考えられてしまう。どうも、最近はそういう人間的に利己的で嫌らしい欲望まで世間では「愛」と呼んでも差し支えないらしい。東野さんはストーリーテナーとしては面白いし、読ませる力はあるけど、人間の嫌らしさばかりが目立った作品が多く、読後に何かが残ったってことは余りないよね。そういう意味じゃ一度読んだらブックオフ行きが一番多い作家さんじゃないかと・・。
救いがない
東野圭吾の名前は知っていても作品を読んだ事はなかった。多くの原作がテレビドラマや映画化されている作家だとは知っていたけど、読まず嫌いでいた。アマゾンでのレビューを読んでみて、どんなもんかと買ってみた。 幾人かの方も書いておられるが、こんなに読み進めるのが苦しい小説は初めて読んだかもしれない。男だからか、平介の目線になってしまい、高校生あたりの下りは胸が締め付けられるようで、苦しくてしかたなかった。ラストに明らかになる「秘密」。 なんとも形容し難い気持ちになる。とても感動なんて出来ない。唖然、呆然。一晩泣き続けた直子がとった、時間をかけて藻奈美と直子をすり替えていく過程は直子にしてみれば、自分を完全に殺さなければならないと思えば、それはとてつもなく辛いことなのかとも思う。 けれど、自分の妻が、いくら姿形は娘とは言え、他人と結婚し、それを父として送り出すなんて、こんな残酷な最後に絶句した。時計屋の店主が言わなければ知らずに済んだ事かもしれない。けれど、、、 「もう一人の分だ」そう言ったあと、泣き崩れる平介に僕はかける言葉が見つからない。平介にも、直子にも、どこにも救いがないと、やりきれなさばかりが胸を突き上げる。藻奈美はこんな風になってしまった自分の人生を、両親をどんな思いで見つめているんだろう。こんなにも虚脱感が読後に襲う小説、僕は人には薦められない。
余り深くない
ドストエフスキーの悪霊を読んだあとだけに、読み易くて、読み物として楽しめた。ただ、ラストは想定の範囲内だし、主人公に感情移入しつつ読んだつもりだが、全体的に深い物は感じない。感動された方も多いようだし、若い世代や、娯楽として読書をされる方にはお薦めできる。中年男の私にとっては、別に読まなくても良かったというのが正直なところ。
どちらともいい難い
前半の描写では事故で娘を亡くしたことへの悲壮感が全く伝わってこず、あまつさえ魂が入れ替わっていることを楽しむ余裕さえ感じられ、まるで何かのコントを見ているような気分になった。 子どもを亡くした両親の心の傷はこんなもんじゃ済まないだろうと。 この作品には親にとっての子どもという存在を軽く書きすぎているような箇所が時折見られる。 しかし直子が高校に進学してからの先輩の件や、ラストに至るまでの胸が張り裂けそうになる展開は一級品でそれだけでも十分楽しめた。 手放しでは褒め難いし、嫌悪してしまう人がいるのも理解できるが、私はこれを読めてよかったと思う。

ゴールデンスランバー

[ ハードカバー ]
ゴールデンスランバー

・伊坂 幸太郎
【新潮社】
発売日: 2007-11-29
参考価格: 1,680 円(税込)
販売価格: 1,680 円(税込)
 Amazonポイント: 16 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 800円〜
ゴールデンスランバー ※一部大型商品を除く
伊坂 幸太郎
カスタマー平均評価:  4
ただの逃走劇で終わってしまっては…
最後まで読んだ感想としては、 謎が謎のまま解明されず、釈然としないまま終わりました。 2010年に映画化されるそうです、 監督はアヒルと鴨のコインロッカーの映画の人なので期待しています。 が、しかし、自分はこのゴールデンスランバーのご都合主義な展開が どうも好きになれません。 学生時代の友人が主人公を助けるのはいいと思いますが、 ?かもしれないという理由で行動するのが理解できない。 主人公が、昔、空き地に置いてあった車が今は動くかもしれないから行ってみよう。 主人公の元カノが、昔、空き地に置いてあった車を主人公が使うかもしれないから、 バッテリーを交換しに行こう。 もう10年以上も経過しているのにそんなことを思うんですか? 動くかどうかも分らない車を空き地まで取りに行くのか、 主人公が来るかどうかもわからないのにバッテリーを持っていく元カノ…。 伊坂幸太郎の作品では時々、奇跡的な偶然が度々、発生するので突っ込む気も起きません。 あと、連続殺人犯のキルオ君もなぜか主人公を助けていて それも偶然だそうです。 他にも偶然が多いので探してみると面白いかもしれません。
う?ん
伊坂作品を読むのは初。 濡れ衣を着せられた一般市民の逃走劇。 オチがいまいち。ラストに向かって緊張感ある伏線回収、構成力でいよいよラストって時に えっ?となってしまった。 結局、解明されない謎も多々あった。 しかし、リアルに考えたらあのオチが妥当なのかもしれない。 歯がゆさが残る作品だった。
人間の最大の武器は習慣と信頼だ
ケネディー大統領暗殺をモチーフに、杜の都仙台で起きた首相暗殺の濡れ衣を着せられた男の3日間の逃亡生活を描く。 まじめだけのただの宅配ドライバーがなぜ、会社を辞め泣かればいけなかったのか、なぜハローワークで女に声をかけられたのか。 組織的陰謀の中で、男の逃亡を助ける人々の気持ちが昔の記憶のように心に沁みる
情報監視社会の巨悪
 ありえない暗殺事件とありえない逃走劇をめぐるエンターテイメント小説。微妙に現実と違うパラレル日本が舞台だから。ビートルズとケネディ暗殺事件を背景に、警句めいたセリフがちりばめられた、構成力に優れた作品だった。ただ、連続刺殺犯とか両足ギプスのうさんくさい男とか、背景のはっきりしない登場人物がちょいちょいいて、気になった。伊坂幸太郎の作品は、人によって好き嫌いがあるような気がする。
誤字のない「リアル鬼ごっこ」
タイトルは一口で言っちゃうと、ということであり、さすがにあれよりはずっと読めます。読書に特別なものを求めなければ十分な本です。 伊坂幸太郎作品はよく映画っぽいと言われますが、個人的にはむしろテレビゲーム的なものを強く感じました。 凄まじいご都合主義も、ゲームシナリオとして考えるとそれほど違和感はないのです。車のバッテリーのくだりなど、ゲームのザッピングシステムそのもの。追跡者に人間味も彼らなりの事情も描かれないのも、彼らがバイオハザードのゾンビの役だからです。 某ライターの正体の明かし方があからさま過ぎるのも、ゲームの話って大体こんなもんです。あれでも読み返して気づく、言われて気づくくらいの人がメインターゲットなんです。 読むのが無駄ととめる程でもない、何かが残る本でもない、ちょっとレビューに困る本。 お金と時間に余裕のある方はどうぞ。

悪意 (講談社文庫)

[ 文庫 ]
悪意 (講談社文庫)

・東野 圭吾
【講談社】
発売日: 2001-01
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 90円〜
悪意 (講談社文庫)
東野 圭吾
カスタマー平均評価:  4
悪意に理由はない
人間の心の奥底に潜む理由なき"悪意"― その、一種の執念とも言えるものをここまで徹底的に突き詰めた東野さんに感服。 手法も斬新で、犯人の手記と加賀刑事の記録、独白、回想・・と、それぞれの側から交互に語られていく。 なので、前半で早くも犯人が分かってしまって、まさか後半全部使って種明かし?と、一瞬興ざめしたのもつかの間。 物語はそこから二転三転し、最後には「やれれた!」と叫んでしまった。 ものすごくダークだが、数ある東野作品の中でも個人的に上位にランクインする1冊。
内容と読後感
がかなり気持ち悪い。そして動機が、おそらく意図的にスッキリしないように描かれてるため私には受け入れられなかった。
最後までグイグイ引っ張る
本作は、ある人気作家の殺人事件を巡り、 被疑者となった友人と彼を追及する刑事との回顧を交互に配置して、 鮮やかなアリバイ崩しや、それをはるかに上回る事件の背景、 さらにタイトルともなった大小の悪意、 そして、本件の動機ともなった底知れぬ悪意を描き出すものです。 早い段階で犯人は明らかになるものの、 一見単純とも思えた事件の背景と動機とが二転三転していきます。 ちなみに、本件に描かれた細かい設定はすべて意味を持っています。 よもや、本件がこれほどの拡がりを持つとは…。 思わず、真相を追う加賀刑事と同じ感想を抱かされました。 また、真相につき、加賀刑事も思い当たる節のある、 大きな社会問題についての問題提起が織り込まれているのも秀逸だと思います。 決して後味は良くありませんが、一読に値する作品です。
す、すごい小説・・・
手記のみで事件が進んでいき、 しかもその内容が真実とは限らない・・・。 とっても斬新な描き方で東野圭吾すげー! と思わずにはいられませんでした。 どんでん返しも1回のみではありません。 繰り返し読みたくなる小説もそんなにないですが、 これは間違いなくもう1回読みたくなります。 伏線につぐ伏線の数々!ほんとに東野圭吾スゴイです。 読んでる途中でも何度となく読み返しました。 犯人の悪意もほんとに陰湿で そのためにここまでするか!?と言いたくなります。 伏線好きならぜひ。
加賀恭一郎シリーズ
東野圭吾の大得意であるミスリードを最大限に生かした作品かと思います。 最初から最後まで騙され続けました。 まさかこんな所で著者の術中にハマっていたのか!!?という感じです。 発端の殺人事件は割とあっけなく解決してしまうのですが、それこそがこの物語の序章だったとは終盤に入ってやっと分かりました。 その捕まった犯人が決して語らない「殺人の動機」。 この作品は、 人が殺人を犯す動機はなんなのか? この事に焦点を当てて加賀刑事が推理していく事で進んでいきます。 あらすじの説明をもう少ししたいと思ったのですが・・・難しいですね。特にこの作品は。 とにかく、東野圭吾の読者の意表をつく作風が好きな人は読んでみましょう!! とんでもない結末に驚くことかと思います。

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 更新日 2009年5月10日(日)  ※ 表示価格は更新時のものです!      メール      相互リンク

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