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[ 文庫 ]
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レインボーズ・エンド下 (創元SF文庫)
・ヴァーナー・ヴィンジ
【東京創元社】
発売日: 2009-04-05
参考価格: 987 円(税込)
販売価格: 987 円(税込)
( 在庫あり。 )
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・ヴァーナー・ヴィンジ
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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空の中 (角川文庫)
・有川 浩
【角川グループパブリッシング】
発売日: 2008-06-25
参考価格: 740 円(税込)
販売価格: 740 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 219円〜
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・有川 浩
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カスタマー平均評価: 4.5
入り込んだ! 読むの遅いわ、と言われそうだけど、
一年ほど前に読んだ塩の街以来の有川浩作品。
うわ、面白い。
そう思いながら読みました。
最初はほのぼの路線かと思っていたら、だんだんと重たくなってくる話。
どうなっていくんだとがつがつ読み進めていき、
クライマックスで、
高校生と同じことを思った自分(30歳)。
涙出ちゃったよ。
これが感情移入なんやね。
本編だけで500ページ。
あまり長いのは手をつけにくいという人もいるでしょうが、
読むのが遅い自分でも勢いで読み終えたくらいの魅力があります。
何か面白い本はないかと思ってる方は一読あれ。 良い話です。皆がそう思うはず・・・でも。
本編の「空の中」と、文庫化で追加された「仁淀の神様」を一気に読んでしまったのですが・・・一気に読むと「仁淀の神様」は琴線に触れる人は結構いるのではないでしょうか?。僕は気がつくと・・・涙が流れていました。「仁淀の神様」は『反則』ですよ!。
「空の中」があっての「仁淀の神様」ですが、多分、ストーリー中にある『宮じい』の思考・感情は誰もが持っていて、それが生きざまとして格好よく、そうありたいと皆が思っているはず(特に男性は)。
しかし、今の自分を取り巻く環境がそんなことを考える余裕をくれず、自分自身が日常をこなすことに終始し社会の歯車と化していて今の今までそのことを忘れていた。今の社会で生活の糧の為に働く人にとって「なんて真っ当なことを言うのだろう・・・」と、今の自分の情けなさを噛みしめされてくれる・・・ガツん!と深いところにしみわたる本でした。
いや、マジで「こりゃ、川で漁師するしかないかな・・・」と真剣に思いましたから。
何回読み返しても、泣けてしまいます “未知の生物”とヒトの交流を描いたSFであり
人間の成長を描いたヒューマンドラマでもあり
(この作者の得意とする)ラブコメとも受け取れる小説です
ヒトは間違わずには生きていけない。
それに気付いた時に、どうするのか。
その道をすすむことを支えてくれる人は、モノは何なのか。
様々な背景を持つ登場人物の描写やセリフ
作者の出身地である高知県の自然や、航空自衛隊の描写などが
非常に緻密に丁寧に描かれており
“未知の生物”の設定が唐突なのにもかかわらず、違和感なく読めてしまいます。
文庫版の書き下ろしが世界感を更に深くしているので
これから読まれる方にはそちらをオススメします。
作者の“自衛隊3部作”の中でも、いちばん秀逸な作品だと思います。 空想の世界 物語の内容が、途中から一変!
このようなストーリーは、賛否が分かれそうです。
ミステリー調で進行していく前半から始まり、中盤から「未確認生物」を中心とした、
ある種『ほのぼのと心温まる』展開に、そして後半はラブストーリーへと移行。
最後まで読ませる作品でしたし、単純に面白い。
未確認生物は、それぞれの読者の空想を大いに膨らませると思います。
そんな、今までには無い作品と言えます。 人生の喜怒哀楽が一冊に詰まっています 物語は開発中の新型航空機と自衛隊機が相次いで原因不明の事故を起こすところから始まります.この事故の原因を探る航空機メーカの技術者と自衛隊員,そして,海岸で謎の生物を見つけた2人の高校生を交えて物語は展開してきます.
メーカ技術者と自衛隊員のやりとりのおもしろさ,人間と謎の生物との心温まる交流,そして人間同士の争いなど,笑わせられたり,ホロッとさせられたり,ハラハラさせられたりと非常に楽しめる一冊でした.是非どうぞ.
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[ 単行本 ]
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スターウォーズ―フォース・アンリーシュド ダース・ヴェイダーの弟子〈下〉 (LUCAS BOOKS)
・ショーン ウィリアムズ
【エフエックス】
発売日: 2009-04
参考価格: 1,365 円(税込)
販売価格: 1,365 円(税込)
Amazonポイント: 13 pt
( 通常5〜7日以内に発送 )
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・ショーン ウィリアムズ ・Sean Williams
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カスタマー平均評価: 0
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[ 文庫 ]
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妖怪アパートの幽雅な日常〈2〉 (講談社文庫)
・香月 日輪
【講談社】
発売日: 2009-03-13
参考価格: 440 円(税込)
販売価格: 440 円(税込)
( 通常2〜5週間以内に発送 )
中古価格: 298円〜
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・香月 日輪
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カスタマー平均評価: 4
ほのぼの? 特に刺激的な事件(?)はおきませんが、久しぶりに「まったり」「ほのぼの」な雰囲気が好きです。いや、本当に「まったり」「ほのぼの」な訳ではありませんが、そうかんじてしまうお話。次の文庫化が待ち遠しい。すぐ買いますよ。 妖怪アパートに住んでいたら・・・ 高校二年生の夕士は、両親を亡くし
学校の寮に入るはずだった。
だがあるきっかけで、妖怪たちの棲むアパートで暮らすことに。
一度はアパートを出た夕士だったが、ふたたびアパートに戻り。
妖怪たちがいっぱいるアパートに戻った夕士。
奇妙な、だけどあたたかい生活が生活が再びはじまる。
アパートの住人の一人、古本屋が持ち帰った魔術書が
夕士の日常に、ある変化をもたらし。。
夕士の生活に激動の予感をもたらす、第2巻。
春休み中のこのできごとで、夕士は親友・長谷をアパートに招くことに。
はたして長谷の反応は・・!?
前回よりも明るい印象で、わくわく感も増加した印象でした。
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[ 文庫 ]
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さまよう刃 (角川文庫)
・東野 圭吾
【角川グループパブリッシング】
発売日: 2008-05-24
参考価格: 740 円(税込)
販売価格: 740 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 18円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4
自分なら・・・を地で行く 主人公の中年男性が、娘を強姦して川に捨てた2人の少年をブッ殺しに行くというストーリー。
「どうせ奴らが捕まっても、少年法で2、3年で出てきてしまう。それなら警察より先に見つけて復讐を遂げよう」これは正義なのか。父親、警察、第三者、様々な立場の人々が悶々と考え続ける。
いつも不思議に思っている。法廷で、傍聴席から被告の頭を隠し持っていた鈍器で殴りつける輩がいないことを。
いつも疑問に思っている。少年法は少年の更生の視点から、というが、そんなのは昔の髭を生やした高尚なオッサンが考えついたコンセプトで、国民の合意を得られていないことを(裁判員制度と一緒だ。いつの間にか出来ていた)。
東野氏は自分の考え方を押し付けるのではなく、世に浮かぶ悶々とした思念をカタチにするのが上手い作家だ。おそらく相当の読者がこう思ったことだろう。「彼に死を」。 初東野作品だったが 「流星の絆」をドラマで見て面白かったので初めて読んでみました。
先日「悼む人」を読んでいたのでなおさらかもしれませんが、「悼む人」が数年を費やして練り込まれた映画としたら、この作品はTVのサスペンス劇場といった感じです。
あまりにも重すぎるテーマを描き切るには至らなかったという印象を否めませんでした。
諦めきれない作家ではあるので今度は「秘密」を読んでみようと思います。 夢中度No1 最近読んだ小説では夢中度No1でした。
スガノカイジとトモザキアツヤ、
いくら小説の登場人物と言えども
彼らに対してはらわたが
煮えくり返るような思いで
夢中で一気に読み続けました。
娘を持つ身としては、
胸が苦しくなるような悲惨な描写に
涙が出そうになりつつ
最後長嶺が救われるような結末を期待しました。
話はスピーディにグイグイ進んで
東野圭吾うまいなぁと
思いつつ読んでいたのですが結末が…。
もうこのショックは
しばらく抜けませんでした。
泣きそうでした。
へこみそうになってもいい方、おすすめです。 感情移入 ここまで感情移入した本は初めてかもしれません。
実際に殺人事件が起きても関係のない人たちにとっては単なる事件の一つに過ぎず、怒り、悲しみなどの感情を本当の意味で理解できるはずはないと思います。
この本を読むことによってそうした感情を少しでもわかるようになれば良い世の中になるのではないでしょうか。
それにしても東野圭吾さんの作品はどれも秀逸ですね。 読んで損なし、というより読んだほうがいいです 東野圭吾さんの小説を読む度に文章の書き方に「この人、天才だな」と毎回思わされますがこの作品は読み始めて深夜までずっと読み続けてしまいました。犯人に対する憤りで本を持つ手を震え息も荒くしながら読みました。私は二児の父ですが自分の子供が同じ目にあえば主人公と同じく犯人を殺したいと思うでしょう。仇討ちの認められない現代、しかし法が被害者の気持ちを代弁してくれているとは到底思えない。死刑を反対する人もいるけれど人の命を奪って何で償えるというのか?みんなやってはいけない事など分かっているはずなのに、凄惨な事件がたびたび起きている。被害者の遺族の気持ち、そして加害者の親も作中で出てくるのだが自分の子はそんなに悪くなく共犯の友人に無理矢理やらされたんだと言う加害者を生み出す親の「自分の子供に限って・・・」というような盲目的な愛も伺える。自分の子が一番大切だと思うのは当然だろうけど、他の子供の親もそう思っているであろう事をなぜ考えないのか?自分の家族を大切にできない人間が他の人間を大切にできるはずがない。この小説を読んで事件がなくなるわけでもない。法が改正されるわけでもないけれど問題提起作品として、また東野圭吾さんの感情を引き込む文章を堪能してもらう為にも、ぜひ読んでほしい作品!
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[ 文庫 ]
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魔宮の凶鳥〈4〉三つの解毒薬 (ハヤカワ文庫FT)
・テリー グッドカインド
【早川書房】
発売日: 2009-04-28
参考価格: 714 円(税込)
販売価格: 714 円(税込)
( 在庫あり。 )
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・テリー グッドカインド ・Terry Goodkind
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カスタマー平均評価: 4
裸の帝国 4巻まできてまだ先が見えません。
今回は第8部にも見られたテーマの再現です。
良くも悪くも,アメリカ人的な個人的自由主義を根底に
読ませますねぇ。
いよいよ迫るスライドとの対決。
魔導師の掟その8とは何なのか
次回までには一部解決をみるのでしょうが,
最終的なシリーズの完結はどうなっていくのでしょうか。
自由とは・・・ 今回の巻では、前半半ば過ぎまで延々とリチャードの「自由」についての考え方が披露されます。
もちろん、解毒剤を得るために、バンダカー帝国から逃げてきた男たちを説得するためですが、作者自身の「自由」に対する考え方が披露されていると考えてもいいのでしょう。
それにしても、リチャードの命を救うためには、三本の解毒剤が必要とは・・・。手が込んでいます。
しかも、最後の1本はニコラスによって・・・。
リチャードの命はどうなるのでしょうか?
ジャガンに捕えられたゼッドも正気を失う寸前までおいこまれてしまいました。
「魔宮の凶鳥」最終巻が待ち遠しいです。
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[ 単行本 ]
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流星の絆
・東野 圭吾
【講談社】
発売日: 2008-03-05
参考価格: 1,785 円(税込)
販売価格: 1,785 円(税込)
Amazonポイント: 17 pt
( 在庫あり。 )
中古価格: 515円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 3.5
ハヤシライスが食べたくなります 読みやすくて寝食忘れるほどに読みふけりましたが、途中「?」という違和感あり。
3兄妹が詐欺に手を染めるようになった動機がいまいち。
彼らは施設で育ち、恵まれない環境のなかでも肩を寄せ合って生きてきたのだろうけど、
そのへんの苦労話がまったく描かれていない。
彼らには燃えたぎるような復讐心や苦労をくぐり抜けてきたハングリーさがあるはずなのに、それを感じない。
3人が詐欺に手を染めるようにまでなってしまったことに同情もさほど感じず、3人の復讐心にのっかれなかったのはそのせいだ。
そのへんをもう少し丁寧に書いてくれればずいぶん違っていたはずなのに残念です。
3人が犯人と思って追い詰めた相手との直接対決のシーンまで手に汗握る。
でも、そのあとに訪れるどんでん返しの真実をこんなにあっさりと描いちゃうなんて反則でしょう。
復讐の最大の障害になる「妹の恋心」もうまく生かしきれてない。
もっとシーの胸が苦しくなるような葛藤を見せてくれないと・・・。
彼らのこれからの生き方・・・希望が見えるような結末にはなってるけどこれで良かったのかなぁ。
面白かったけど、後半になるにつれて尻つぼみ。
「白夜行」のようなゾクゾクするような東野圭吾にはもう会えないのでしょうか・・・。 ありえない設定 登場するある夫婦が、現在はいかにも所謂セレブらしく暮らしている・・・経済的にも精神的にも・・・という設定に無理があります。
人間、大人になってからの十数年でそうは変われません。
しかも、夫婦揃ってというのはあり得ない。
もし、この本が初めて読む東野作品だったら、もう二度と手に取らなかったと思います。 あまりにも…… 他の方も書いていらっしゃいますが、やっぱり東野圭吾作品としては、あまりにも雑さが目立ちすぎ、貧相な小説というしかないですね。これを単行本の値段で買わされてしまうと、損をした、騙されたと言いたくなります。情感が伝わってくるような地の文もなく、会話文も雑だから登場人物にも魅力が感じられず、文章が粗いために、ストーリーもただ駆け足という印象です。東野さんなら、他にもっといい作品がたくさんありますから、慌ててこれに手を出す必要はないかと思います。 欲張り過ぎかも 基本的には娯楽小説のカテゴリーで、本格ミステリーとか推理
小説とか要素は薄い作品だった。
幼い3人兄弟の両親が刺殺されるというショッキングなスタートにも
関わらず、その後の展開は比較的軽いモードで展開。
ただ、最後は“エ?”という感じ結末。あまりにも動機が希薄過ぎる。
テーマや設定としては面白いが力点が分散しているのが残念な思い。
それでも楽しく読むことが出来ました。
途中までは本当に面白い! 私は、この話でいちばん魅力的な登場人物は戸神行成だと思います。彼なしでは流星の絆は成立しなかった。三兄妹よりも圧倒的に存在感があり、魅力的な人物だと感じました。 真犯人が解る場面までは、本当に、ページをめくる手が止まらずハラハラしながら楽しく読んでいたのですが、真犯人の存在にがっかりしてしまいました…。 犯人が解ってあんなに落胆したのは初めてです。 今までの流れが台なしというか…。 余りにも安易すぎるのでは…?と、がっかりしてしまいました。 物語のラストは好きです。 功一が行成にある物を買ってもらう場面、それを受けて行成がする行動、最後の言葉にはとても感動しました。東野さんらしい、話の中でやってきた事を生かした、印象的なラストだと思います。でも、やはり、どうしても、真犯人の正体や真犯人に関する事が…安易で雑な描写に思えてしまいました。 安易にあてはめた真犯人だったとしても、動機等でもっと納得させて欲しかったなーと…。その場面までは本当に、続きが気になって気になって仕方ない展開だったので…残念です。なので星三つで。 欲を言えば、泰輔に関しての描写ももう少し細かくやって欲しかったです。 功一と静奈ばかりに偏り過ぎなような気がしました…。 東野さんの作品でしたら、私は「流星の絆」よりも、「トキオ」の方が断然面白く、内容も深く、泣ける作品だと思います。 親子の絆が感じられる、素晴らしい作品です。
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[ 文庫 ]
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手紙 (文春文庫)
・東野 圭吾
【文藝春秋】
発売日: 2006-10
参考価格: 660 円(税込)
販売価格: 660 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4
日本はいつから連座制? 読ませる小説です。ただ、著者の考えに賛成できないので、楽しんで読むことはできませんでした。犯罪者の家族も罰せられねばならないーこれは、連座制の思想です。一族全員に罪が及ぶぞ、それが嫌なら、おとなしくしていろ、という、一種の恐怖政治です。
「差別は当然なんだ」という社長の言葉に賛成している方がたくさんいるようですが、わたしには到底、受け入れがたい意見です。この社長が言っているのは、最も卑怯な「ことなかれ主義」をさも深遠な思想のように述べているだけだと思いました。主人公の直貴君はなぜか素直に社長の意見を聞いています。これが不思議です。直貴君が取るべき道は、1、兄さんの件を隠して生きる、2、自分は悪くないのだから、堂々としている、のどちらでもなく、3、差別による不当な配置転換の是正を求めて、この社長と会社を法廷に引きずり出す、です!
そこまでしなくても、と思われますか?でも、戦わなければ、いつまでたっても差別はなくなりませんよ。三歳の娘までが、差別を受けるのが不憫だ、などとぼやいてる間に、行動を起こしたらどうでしょう、直貴君。
主人公に同情できる方には、感動の物語なのかもしれませんが、わたしは好きになれませんでした。 面白かった。 兄弟を描いた作品が大好きで、こちらもすごく面白かった。 さまよう刀=被害者家族 流星の絆=被害者家族 の物語だったが、 手紙=加害者家族の物語だ。 実に面白い。 私も今のところは、被害者家族にも、加害者家族にもなっていないが、小説を読んで大いに想像できた。 直木賞狙った云々の実際は、 知らないが、 それほど浅い内容ではないと思う。 世の中浅い本が溢れていますが、この本は決して外れではない。 家族に見限られる程に悲しいことはないし、 昔の甘栗の思い出に妙に固執する兄の心情も分かる。弟や母を自分のアイデンティティにしていたのかもしれない。 音楽のエピソードも、 天国から地獄で、 これが成功物語ではなく、償い物語だということが 分かる。 人と話すたびに、自分の家族が犯罪者であることを、告げるべきかを考えなきゃならないなんて。 家族だから百パーセントは憎めないところも。 この本は一読の価値有ります。 身近ではないのに 身近なところでいつ起きてもおかしくないストーリーだと思う。
小説だからそんなことは当然と思いつつ、あまりにも不遇な人生を送る主人公におもわず涙。
しかし、結局は自分もこの主人公をそうさせている"差別している側”のメンバーの一人だということに気づいてショックを受けた。
「差別は悪いこと」と一元的に教育をされてきたので、なんら疑わずにこれまで生きてきたが、この物語を読んだだけで「果たしてそうなのか?」と気持ちが揺らぐ。
そんな簡単に揺らいでしまうのは、結局心底自分には差別を否定するだけの勇気も無ければ、信念もないということ。
そんなことを思い知らされた。
映画と、原作どっちがいい おもしろい、この作品は映画より原作が好き。
原作のファンは、先に原作で呼んでいるから
映画より原作ということが多いですが、
私は、映画を見てあとから原作を読んだのですが、
映画と違って原作のほうがリアリティがある気がしてよかったです。 人間の偏見と現実を思い知らされる 何の予備知識もなく、東野圭吾というだけで読み始めたのですが、ぐいぐい引き込まれてしまいました。強盗殺人犯の家族というだけでこんなにも偏見、差別を受けるものとは中々想像できないものですが、この小説を読んで仮想体験したような気になりました。途中、本気で刑務所の中の兄が憎くなってきました。
最後のほうの主人公が就職した量販店の社長の言葉がとても良かった。
ただし、恋愛に関してはこの作家の傾向でもありますが、とてもシンプルに書かれていて逆に非現実的な感じがします。本筋を邪魔しない程度という点ではこれでよいのかもしれませんが。
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[ 文庫 ]
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スカイ・クロラ (中公文庫)
・森 博嗣
【中央公論新社】
発売日: 2004-10
参考価格: 620 円(税込)
販売価格: 620 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 16円〜
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・森 博嗣
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カスタマー平均評価: 4
読みたい順に あえて、出版順に読まず、時系列で読んでみました。
でも、5冊の読後感という観点からは、どこから読んでも良いのではないか?
と感じました。
金太郎飴みたいな感じです。
ただ、細かいけれど、重要な伏線は、出版順に読んだ方が味わえるかもしれません。
とにかく楽しめます。 空は遠い 実は、映画を見てから読みました。
飛行機に詳しくない私には、専門用語はさっぱり解りません。
映像を見た分想像しやすくなったので、正解でした。
読み始めると想像以上に面白く、シリーズを一気に読んでしまいました。
無限ループの軌道に乗ってしまって現在三週目です。
刊行順第一作目の「スカイクロラ」。
淡々と、時に詩のように語られるキルドレの生と死。
その向こうに何が見えるのか。
自分の命を懸ける自由も勇気も持ち得ない大人の私は、例えそれが大人にならない子供達に与えられた数少ない選択肢の一つであったとしても、自分の思うままに、機体に自らの命一つを載せて空へと駆け上がって行く彼らの姿を、羨ましく眺めてしまうのです。
最後の数行、母に甘える幼子のような純粋で愛らしくすらある言葉が、心に響きます。
空を飛ぶイメージ シリーズの内、何巻が最終かどうかなど構成方法については、いろいろ意見が分かれると思います。
作品や作者の分野が何かと言うことには興味はありません。
ただこのシリーズは空を飛ぶことをイメージできる人は素直に物語の中に入り込めると思います。
インメルマンターンとかバレルロールとかのマニューバ関連の言葉とか、エルロン、ピッチなんて航空用語がイメージできないと読んでいて楽しくないと思います。
それくらい飛ぶことについては丁寧に書かれています。
エレベータと聞いてデーパートを思い出すようだと、文体とか作者の過去を引き合いに出したくなるんじゃないでしょうか。
空を飛ぶことをイメージして楽しめる人には、お勧めの本です。
きっとシリーズ全巻を一気に読みきれるでしょう。
そのくらい空を飛ぶことと、空に居ることを丁寧に書いている本です。
シリーズ全作と他の方のレビュー読後の感想 作品内容については、文体にしか触れていません。読まれる方はご注意を。
初めて森さんの作品を読んだ時は、私も好きになれない文体だなと思いました。
ですが、このシリーズを読んでからは、簡潔だからこそ美しい静寂・躍動が表現できているんだと思っています。
ただ、自分の読解力、想像力が足りないだけだったんだなと^^;
まさに、「小説が映画化されてイメージが壊れた、と思う人は、その程度のイメージだっただけ。」だということではないでしょうか。(←コアかな^^;)
小説なんだから、その作品を書いた人、その他大勢の読んだ人の数だけ受け取り方があって、極端に言えばハッピーエンドかアンハッピーエンドかすら違ってくると思います。
結局、その小説が好き、っていうのは、その小説を読んで受け取ったイメージが自分好みだったってことで、このシリーズを特に読み込めなかった人や、著者が書きたかったことがわからないと言う人(著者が書きたいことなんて知る必要は無いし知ることなんてできないと思いますが)は、ただ文字を読んだだけだったのではないでしょうか。
このシリーズを教科書のように読んでも、時間を無駄にするだけかと思います。
私はこのシリーズを読んで、空が好きになりました。 限りなく言葉の使い方を工夫している作品 子どもたちが戦闘機に乗り、人を殺す。物語自体現実なのか、主人公の夢なのか、この「スカイクロラ」だけでは分かりにくい。続編も読む必要があるのだろう。
無駄のない言葉、戦闘用語などもあるが説明がシンプル。限りなく言葉の使い方を工夫している作品。
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[ 文庫 ]
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探偵ガリレオ (文春文庫)
・東野 圭吾
【文藝春秋】
発売日: 2002-02-10
参考価格: 570 円(税込)
販売価格: 570 円(税込)
( 在庫あり。 )
中古価格: 1円〜
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・東野 圭吾
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カスタマー平均評価: 4
ドラマを見た方でも・・・ 「原作を超えるドラマはなかなかできるものではない」というのが自論だ。しかし、ドラマを気に入りすぎてしまった場合原作を読むとがっかりしてしまうということもある。本書を買う前に迷った理由はまさにそれである。しかし、そんなことはいらぬ心配だった。
ドラマとはガリレオこと湯川学の相棒が違うだけだと思っていた。しかし、そうではなくて事件の背景や動機などかなりの部分がドラマと違っていた。しかも、ドラマと比べても遜色ないくらいに面白くて、「さすが、東野圭吾」と思ってしまった。それと同時にドラマ版及び映画の脚本家・福田靖さんにも感心してしまった。この作品をあそこまでのものにしたことはすごいと思う。
ドラマ版をみて読まない人は多いと思うので、そのような人はぜひ読んでほしい。ドラマと同じくらい素晴らしいし、また違うガリレオを見ることもできます。
余談だが、湯川学のモデルが佐野史朗というのには驚いた。福山雅治と佐野史朗を想像して比べると、失礼ながら思わず笑ってしまう。 私なら、 刑事である草薙の同級生で、帝都大学物理学助教授湯川の活躍を描く短編集です。人間が発火する怪奇を科学的に捉える「燃える」、デスマスクをめぐる顛末「転写る」、心臓だけが壊死する現象を追った「壊死る」、シーズン終わりの海岸で起こった爆発の背後「爆ぜる」、幽体離脱現象を扱った「離脱る」の全5編です。なかでも私が気に入った事件はなんといっても登場シーンになる最初の「燃える」です。人体が発火する様が、またその仕掛けと、仕掛ける側の心理がなかなか良い描写でよかったです。さらっと読めるうえに短編集ですから、かなり読みきりやすいですし、もうすでにテレビドラマにしているかも知れませんが、映像化されることを望んでいるかのような展開と描写でした。しかも巻末の解説によると、作者が実在の人物を頭に描いて書かれたようで、物理学者の湯川先生に佐野史郎さんをイメージした探偵役としての物語にしたかったようです。
テレビドラマ的といえば、とてもテレビドラマ的なつくりになっていて、被害者の心情を伺ってみたり、物語の進み手である刑事草薙目線にしてみたり、とても上手くドラマタッチに仕上がっています。その分、多少はしょる感じは否めませんが、主人公である湯川はとぼけた感じもだせている上に、かっこいいのでまさにテレビドラマ向きと言えます。キャスティングを考えるだけで楽しめそうです。白衣を着ると誰でもかっこよくなってしまいますが、私なら佐野さんも良いですが、年齢や助教授という肩書きを考えて今ならミッチーさんにやってもらいたいです。2枚目も3枚目も出来る役者さんですし、割合ベタな演技が求められますし、向いているのではないでしょうか?
ただ、ちょっと気になったのはなんで急にガリレオというニックネームになったのか?です。後半急に命名されていて謎です。
さらっとした気分転換にはもってこいの本、ミステリの謎に比重を置かれる方に(つまり謎解きのスッキリさよりも、謎の謎さ加減により興味のある方に)オススメ致します。 実に面白い『物理学的ミステリー』の誕生 私はこの書を、テレビドラマ『ガリレオ』の、ネタ本とおもってしまう。
これは、著者の東野圭吾氏にとっては、光栄なことなのかもしれない。
とにかく、この小説シリーズよりも、ドラマ『ガリレオ』が面白かった。
かの『ガリレオ』は、この原作を解体し、最高に愉快なドラマになった。
草薙警部も登場しない。かわりに、新米の女性刑事が登場。これを演じるのは柴崎コウである。
湯川学を演じるのは福山雅治。
「興味深い」「面白い」が口癖の福山の演技は まことに見事であり、目を閉じると湯川のイメージは、福山の姿になってしまっている。
この書は、「物理学的ミステリー」という新しいジャンルを創ったと言うべきである。
故に、その証明は具体的でないといけない。
ドラマ『ガリレオ』では、詳細にセットされ 肉眼でかつ音響入りで生々しく見ることができる。
元気な柴崎コウと福山雅治のコンビが演じるドラマ版『ガリレオ』を一度ご覧になることをお薦めする。
最高に面白かったので。
すらすらと読める 5つの短編から成り立ってます。
全編、事件が科学により解き明かされていくのですが、
トリックが身近ではないので「ふ?ん」ってな感じで読み進められます。
内容は普通です。面白いのですが、展開が予測できます。
後編の予知夢、ガリレオの苦悩は読むかどうか悩み中・・・ 普通の短編 200Xとかが好きなら楽しめるんじゃないでしょうか。
まあ、そんな内容です。
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